市町村による新たなケアプラン検証については7/29に、「ケアプラン検証の新基準が明らかにされました」という記事を書いて解説しているが、厚労省は9/22付で、「介護保険最新情報Vol.1009」を発出して、その詳細を明らかにしている。

この目的は、「区分支給限度基準額の利用割合が高く、サービスの大部分を訪問介護が占めるケアプランを策定している居宅介護支援を、事業所単位で抽出していく」というものである。

ただしそれはあくまで事業所単位でみられることに注意が必要だ。10/1以降、事業所単位でみて、サービス費の総額が限度額に占める割合が7割以上で、その6割以上が訪問介護である場合に検証対象になるのである。

対象事業所の抽出は、国保連のシステムにより自動で行われるとされており、居宅介護支援事業者が何かを計算して届け出る必要はないわけである。

国保連が抽出して対象となるとされた事業所の一覧表は、サービス提供月ごとにまとめられ、少なくとも3ヵ月に1度の頻度で市町村へ送付される。

今年10月から12月の3ヵ月のデータに基づく一覧表が作成されるのは来年2月頃となる見通しが示され、この一覧表が市町村に送られて初めて検証作業ができることになる。

つまり対象プランは10/1より抽出されるが、実際の検証作業のスタートは来年2月以降になるのである。・・・だが仮に2月の初めに市町村が一覧表を受け取ったとして、検証を行う居宅介護支援事業所の個別のケアプランの抽出などには時間がかかるだろうから、2月中の検証作業は困難だ。すると3月にずれ込めば、もう年度末で何かと忙しく、ケアプラン検証など後回しにされるだろう。

ということで実際の検証作業は、来年度から行う自治体が多くなるのではないかと推察する。

ここで改めて対象となる要件を示しておこう。それは以下の通りである。
区分支給限度基準額の利用割合が7割以上
かつ
その利用サービスの6割以上が「訪問介護サービス」

検証対象となった居宅介護支援事業所に対して市町村は、個々に見て上記の要件ゝ擇哭△乏催するケアプランについて、介護度別に1件ずつ以上を指定し提出を求める。

提出させるプランは、例えば最も訪問介護サービスの利用割合が高いものなど、市町村が一定の考え方のもとで指定して構わないとされた。

この際、・特定の介護度に該当する利用者がいない場合は、その介護度は届出不要。必要があれば、他の介護度で2件以上の届出を依頼することができるとしている。

提出するのは、第1表(居宅サービス計画書(1):基本的な事項)、第2表(居宅サービス計画書(2):長期目標・短期目標、サービス内容等)及び第3表(週間サービス計画表)とされている。

なおすでに、生活援助の訪問回数の多い利用者のケアプラン検証の対象となっているケアプランは届出の対象外であるほか、他市町村の住民である利用者のケアプランは届出の対象外とされている。(市町村が必要に応じて、当該市町村と連携)

検証のためのプラン提出依頼を受けた事業所は、指定されたケアプランの妥当性を改めて検討し、そのケアプランに訪問介護が必要な理由などを記載したうえで、市町村へ届け出なければならない。この際、訪問介護が必要な理由は、第2表の「サービス内容」に記載しても差し支えない。

届け出を受けた市町村は、地域ケア会議などを活用し、多職種の視点でケアプランの内容を議論し、見直しが必要と指摘された事業所は、検証結果を踏まえて内容の再検討を行う必要がある。さらに事業所内の同様・類似のケアプランについても再検討することが求められている。

だからこそ提出を求められるプランに記載する、「訪問介護が必要な理由」は、第3者が納得できる説得力ある内容にしなければならない。ここは担当ケアマネの理論武装と文章力が求められるところだ。

なおケアプランの変更には利用者の同意が不可欠で、変更を強制することはできないため、この検証作業後にケアプランの内容の見直しを行う場合に、担当ケアマネや市町村は本人へ十分に説明しなければいけないとされていることにも注意が必要だ。

ここで注目すべきは、説明責任をケアマネだけに押し付けないで、市町村にmpその責任があることを明確にしている点である。ここは評価しよう。

本通知では、この仕組みはサービスの利用制限を目的とするものではないとしているが、その検証の結果、「ケアプランの内容の再検討を促す」としているので、それがどういう基準で何をもって促すのかは不明瞭である。

それが担当者の主観ということになれば、この検証の標準は事実上存在しないと言わざるを得ない。

指導権限があるという小権力者の立場に酔って、変な勘違いをしてその権力を振りかざして、ケアマネ虐めに走るおかしな行政担当者が出てこないことを願うばかりだ。
きみの介護に根拠はあるか
新刊「きみの介護に根拠はあるか〜本物の科学的介護とは(2021年10月10日発売)の特典付き注文書は、こちらをクリックしてください。10月1日までに発注いただければ出版社より送料無料で送られてきます。
登録から仕事の紹介、入職後のアフターフォローまで無料でサポート・厚労省許可の安心転職支援はこちらから。

※介護事業経営に不可欠なランニングコストをリスクゼロで削減できる新情報を紹介しています。まずは無料診断から始めましょう。電気代でお困りの法人・個人事業主様へ、電気コスト削減!【ライトでんき】





※別ブログ「masaの血と骨と肉」と「masaの徒然草」もあります。お暇なときに覗きに来て下さい。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。

masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。