北海道は毎年、お盆を過ぎると秋めいた風が吹く日が多くなる。
登別市の今年の夏は、例年になく30度を超える日が続くなど異常な暑さだったが、案の定お盆期間に涼しい風が吹き始めた。
今日と明日の明日の最高気温予測は20度となっているが、今日などは風があるため体幹気温はかなり低い。おそらくもう25度を超える日もなくなると思われる。8/10に台風10号から変わった温帯低気圧が通過した際に大雨になったが、その日が暑い夏から秋に変わる境目になったのかもしれない。
先週はたくさんの人が、週末前からお盆休みに入って、昨日まで連休だったようだ。介護関係者は、そのような休みもとれない人も多いのは承知しているが、運よくお盆休みがとれて英気を養うことができた人は、今日からリフレッシュしてよい仕事をしていただきたい。
私たちが元気に良い仕事をするということは、目の前の対人援助サービスの利用者の方々が、より幸せになってくれるということだ。そういう結果を求め続けるのが、対人援助サービスであることを忘れてはならない。
さて昨日・8月15日は終戦記念日だった。日本にとってそれは敗戦記念の日でもある。
76回目の終戦の日は、あの戦争を経験した世代の方々がまだたくさん生存して迎える日でもある。
僕自身は終戦の日から15年目の8月生まれなので、戦火の爪痕さえ感じることなく生まれ育った、「戦争を知らない子供たち世代」である。
しかし戦争体験者と戦争を知らない世代の我々が、ともに終戦の日を迎える期間はそう長くは続かない。
いずれこの日本は、太平洋戦争を知らない世代の人間だけが暮らす国になる。だからこそそうなる前に、戦争体験者の方々から伝え聞いておくべきものがたくさんあるような気がする。
語り継がれる様々なエピソードを通じて、なぜあの戦争が起こり、なぜたくさんの方々が犠牲にならなければならなかったのかを深く考えなければならない。
戦犯は敗戦国にしか存在しない。しかし人類最大の犯罪は、非戦闘員である無辜(むこ)の一般国民を巻き込んだ大量虐殺である原爆投下ではないのか。ジェノサイドとは、そのことを例外にして語ることはできないのではないのだろうか・・・。過去のことより未来を考えなければならないが、未来を考えるためにもそうした矛盾に目をつぶらず、人類全体でその評価をきちんとしておかねばならないのではないだろうか。
そのうえで考えなければならないことがある。
この日本という国は、ずっと他国と戦争をしなくてよい状態が続いて平和な国でいられるのだろうか。今私たちの周りは本当に平和で安全なのだろうか。平和を護り続けるために私たちは何をすべきなのだろうか・・・。
下記のご像をご覧いただきたい。

ある意味、有名なこの1枚の写真は、終戦直後の長崎市で、米国人によって撮影されたものだと言われている。
これは小学生と思しき少年が、亡くなった幼い妹を背負い、焼き場で順番を待ちながら並んでいる写真だそうである。この少年が誰だったのか、その後どういう人生を歩んだのかという消息は伝わってない。撮影者が数年後に消息を調査したが見つからなかったそうだ。
愛する家族を・・・まだ幼いうちに命を落とした妹の亡骸を背負いながら、直立不動の姿勢で焼骨を待つ列に並ぶ少年の気持ちというのは、平和な時代に暮らす私たちの想像の外にある。
ただ一つ言えることは、こうしたやるせない姿を、「やむを得ない」とか、「仕方がない」とかいう時代にしてはならないということだ。愛する家族を戦火で失う日常を創ってはならないということである。
介護という職対人援助という職業を通じて向かい合う人の中には、戦時中、物資が不足するなかで、食べるものがないひもじさを経験し、自分や愛する家族の命がいつ失われるかもしれない怖さと儚さを毎日体験してきた人たちが数多く含まれている。
そういう人たちがあの戦火をくぐりぬけて、「長生きしてよかった」と思うことができるのか、「こんな思いをするのならば、いっそあの時に死んでおけばよかった」と思ってしまうのかは、ひとえに私たちがその方々に向かい合う姿勢にかかってくるのではないだろうか。
対人援助・介護という職業の、そういう重たい使命と向かいあったうえで、その重たさにつぶれず、その重たいものを背負って、その使命を果たす責任を常に意識してほしい。
人の命と暮らしに、真正面から向かい合う職業の使命と誇りを忘れないでほしいと切に願う。

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「焼き場に立つ少年」の写真は、アメリカの従軍カメラマンのジョー・オダネル氏が、原爆が投下された後の長崎で撮影し、その後、世界中で公開されたとされています。
ブログの中に「広島で〜」と記されていたので、誤解がないようにご連絡しました。
masa
が
しました