東京や大阪等の大きな都市のコンビニで、外国人従業員がレジ打ちしていないお店を探すのは難しい。

それほど接客業に就く外国人は増えているし、むしろ外国人の方々が24時間営業を支えていると言ってよい状態だ。

それらの方々は日本語も堪能で、レジ対応以外でも、客が尋ねたことに対して丁寧に応えてくれる人が多い。

それは外国人を雇用してもサービスの質が落ちないよう、雇用主体がきちんと教育している結果だろう。接客方法はマニュアル化できるので、そのマニュアルに基づいた教育が行き届いている証拠だ。

しかもそのマニュアルは、お客様に対して失礼のない対応を求めている内容となっており、接客マナーを重視しているために、それをきちんと受け入れて護りながら働いている外国人の方々は、ごく自然に接遇意識を高めて、マニュアルに無い客の問いかけにも丁寧に応えてくれるようになる。

マニュアル化できない「接遇意識」も、接客マナーが浸透すればごく自然に身につくという証拠だ。ホスピタリティー精神というものは、こうした積み重ねによって生まれてくるのである。

介護業界でも外国人は貴重な戦力となっており、年々その数も増加している。

例えば、「特定技能」により日本で介護の仕事に就労する外国人の数が、今年3月時点で去年の30倍の1705人となっており、介護福祉士養成校の生徒の3割以上を外国人留学生が占めるなど、今後もその数は増加していくものと思われる。

しかしそれらの外国人介護従事者と、コンビニで働く外国人定員の決定的な違いは、「口の利き方」である。

コンビニ店員の外国人従業員が丁寧語を使いこなしているのに比べると、介護事業者で外国人の「口の利き方」には閉口することが多いのである。「タメ口」対応が当たり前になっている外国人介護従事者がいかに多いことか。

コンビニの外国人店員は、学生アルバイトであることが多いのに、その人たちが使いこなす丁寧な日本語を、正職員として雇用されている外国人介護従事者が使いこなせないという事実は、いかに介護業界の教育スキル・教育レベルが低いのかという証明でもある。

介護福祉士養成校や特定技能取得の過程で、日本語を丁寧語を基本にして覚えた外国人が、介護サービスの現場で日本人介護従事者が日常的に使っている、品のないタメ口を真似するようになって。その口調がスタンダードとなっているのだ。

そこでは無礼で馴れ馴れしい言葉が影響して、丁寧な態度は消えてなくなるし、ましてや接遇意識・ホスピタリティ精神など生まれるわけがないのである。

「民度」とは、ある集団の平均的な知的水準、教育水準、文化水準、マナー、行動様式などの成熟度の程度を指す言葉であるが、コンビニ定員である外国人の言葉遣いと、介護事業者で働く外国人の言葉遣いを比較して考えると、介護業界の民度の低さが目につくのである。

それは「恥の文化」そのものである。

さすれば今後も増え続ける介護事業者で働く外国人労働者が、その所属事業者の中で、どのように顧客対応ができているのか、お客様である利用者に対して、どのような言葉遣いで対応できているのかを知ることで、その介護事業者の民度が測れるというものだ。

介護サービスの顧客の中心層となる、「団塊の世代」の方々は、ネットの口コミ情報として、外国人労働者の対応ぶりをチェックしながら、自分が利用する介護事業者を選択するということも現実的になってくる。

丁寧語で日本語を覚えた外国人の口の利き方が乱れていくのは、決して進化ではなく堕落だということを、すべての介護関係者が知るべきである。

そういう民度の低い介護事業者の未来は、決して明るくないし、手に入る対価もそれなりにしかならないだろう。だから従業員の待遇も、それなりのものにしかならないのである。
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