本日は、まず1枚の写真画像を紹介してから本題に入りたいと思う。
沖縄市の魚屋さん
この画像は沖縄県沖縄市(旧コザ市)の魚屋さんの店先の画像だ。先週の金曜日に沖縄市〜講演会場のある、「うるま市」に向かう途中の道すがら、ちょうど信号待ちで止まった横にあったお店である。

「沖縄産近海生マグロ」などの張り紙の横に、「医療従事者10%OFF」と書いた紙が張られている。

聴くところによればこの紙が張られたのは昨年11月頃のことらしい。コロナ禍で頑張っている医療従事者にエールを送るつもりで、このような張り紙がされたのではないのだろうか。

この張り紙を見て、「医療関係者ってどのように証明するの」とか、「介護関係者も入れてよ」って考えるのは野暮というものだ。なんの縁も所縁のない人でも、医療関係者というだけで利益を度外視して、応援してあげたいというその心意気を感じ取ってほしいと思う。

この張り紙を考え付いた人は、おそらく全くの善意から、このようなことを行なおうと思ったのではないだろうか。

昨年2月3日に横浜港に入港したダイヤモンド・プリンセス号の集団感染が確認されたのは2/5のことであったが、同船はその前に沖縄に寄港し、感染者が下船しタクシーに乗車していたことが後に明らかになっている。そんなこともあって沖縄では一時、新型コロナ感染が大流行して全島がロックアウト状態になり、医療機関も感染者対応でひっ迫する事態に陥っていた。

その状況を見て、何とか医療関係者にエールを送りたいと思った結果がこの張り紙ではないのだろうか。魚屋さんとしてできること・喜ばれることを考えて、行ったことだろうと思う。

そこでは医療従事者とそうでない人をどう見分けようとか、医療関係者ってどこまでの範囲なのかなどという些末な考え方は一切なく、お店を訪れ医療関係者だと名乗り出た人には割引販売しようという心意気だけがあるのだと思う。

その心意気に感謝しようではないか。大いに拍手を送ろうではないか。

このような沖縄の魚屋さんのほかにも、全国のいろいろな場所で、コロナ禍で頑張っている人たちにエールを送りたいと考えたり、行動したりしている人がたくさん居られると思う。

コロナ対応として国が、介護事業者やそこに勤めている職員を対象にして補助したお金の額も決して少ないものではないし、考え得る限り相当素早く対応されていたことも事実だ。

医療関係者や介護関係者は、今もコロナウイルス感染症に正面から向き合い、戦いを続けていることと思うが、それは決して孤独な戦いではないことを忘れないでほしい。全国のたくさんの人たちが、そこで医療・介護関係者が頑張っていることを認めているのだ。

そうであるからこそ、善意で応援してくれるたくさんの人々の期待に応えるためにも、制限一辺倒ではなく、人権に配慮した感染予防策に努める必要がある。

コロナ禍を理由にして、看取り介護・ターミナルケア対象者が、この世で縁を結んだ人と全く逢えなくなって、お別れの時間を過ごすことができないまま旅立っても仕方がないと考えてはならないのである。

お元気な高齢者の方であっても、これだけ長い期間の制限は、心身に重大なダメージを与えると考えて、できる限りの制限緩和策を取ろうと考えなければ、人としての姿勢が問われようというものである。

人類は今までも様々な困難や苦難に打ち勝ってきた。災害や感染症とは常に戦ってきた歴史がある。

しかしそこで苦難や苦境を乗り越える原動力になったものとは、人が人を支え合う力である。それは人間愛によって苦難を克服してきたという意味であり、愛のない力は存在しないのだと考えなければならないと思う。

今そこかしこに存在する脅威に対しても、私たちは知恵と愛情で向かい合って、コロナ禍という困難を克服しなければならない。

そんなふうにして、人が人を思いやるというその心を忘れない限り、人類は苦難を克服し続けることだろう。

下記の動画は、来週自宅からオンライン講演を配信する兵庫県但馬ブロックの方々に向けたエールを送る動画だ。しかしその内容はすべての介護関係者にエールを送ることにつながるものだと思うので、元気になりたい方はぜひご覧になっていただきたい。

ちなみに兵庫県但馬ブロックとは、豊岡市・養父市・朝来市・香美町・新温泉町の5市町を指す。兵庫県老人福祉事業協会但馬ブロックの皆様、来週月曜日はどうぞよろしくお願いします。

画面を通じてお愛できるのを楽しみにしています。
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