このブログで繰り返し指摘しているように、2021年度の報酬改定では、従前の改定以上に新たな加算や現行加算の上位区分が設けられている。

それらの加算の中には、「科学的介護推進体制加算」・「自立支援促進加算」などのように、算定要件としてLIFEへの情報提出とフィードバック活用が求められている加算が多いのも特徴だ。現行加算にもその要件が加えられているものが複数ある。

だから2021年度以降の介護事業では、LIFEへの情報提出とフィードバック活用をいかにスムースに行っていくかということが重要な課題となる。それが事業経営の安定化に直結することにもなる。

例えば施設サービスの従来型施設などの基本報酬部分を見た場合、見かけ上は10単位以上のプラス改定になっているように見える。しかし実際には、「栄養ケアマネジメント加算」等が包括化されたことを鑑みると、そこから15単位を差し引いた単位が正しい改定単位と言えるわけで、実質マイナス改定か従前単価と変わっていないことがわかるだろう。

よって新設加算や上位加算をできる限り算定漏れしないようにしないと、高騰する人件費分に見合った収益を確保することができなくなり、事業経営に支障を来しかねない。

だからこそ新しい加算要件の壁を乗り越えなければならない。その準備はできていますか?ということもこのブログでは繰り返しアナウンスしてきた。それは準備の期限が迫っているから急がねばならないという意味である。

具体的に必要となる準備とは、LIFEに4月時点で求められる情報を提出できるかが鍵となるのであるから、そのための準備を意味している。しかしその最初の期限が目前に迫った2/25だということを理解しているだろうか。

LIFEは現行のCHASEがVISITと統合されて生まれる新たな介護データベースである。そこに情報を送る方法はただ一つだ。アナログの方法で情報を送ることは出来ず、現行のCHASE専用サイトから情報を入力・送信しなければならないものである。

そのため4月時点からLIFEに情報提出するためには、それ以前からCHASEに登録しログインできるようにしておかねばならない。CHASEのIDとパスワードはLIFEにそのまま引き継がれるが、VISITのそれは引き継がれないので、現在VISITしか登録していない事業者もCHASEに登録する必要がある。

そうした作業の担当者は現時点で、厚労省の、「CHASE 利用申請受付」についてを確認して、CHASE専用サイトに登録しておく必要があるのだ。

なおこの担当者は請求事務担当者としたほうが良いことは、「報酬改定内容を全職員が知らなければならない理由」で指摘したとおりである。

介護事業者の中には、3/15日前後に発出されるであろう希釈通知を待ってこの登録作業を行い、3月末までに間に合えばよい考えているところもあろうかと思う。しかしその考え方はリスクも伴う。

なぜなら現行の登録の流れを考えると、毎月日まで登録した場合に、翌月初めに利用案内が郵送されてくることになっている。26日を過ぎての登録は利用案内が翌々月になってしまうのだ。

そうなると今月25日までに登録してやっと3月初めに案内が送られてきて、4月に情報提出することができるということになる。それ以降の登録だと、案内が送られてくるのが4月に入ってからになるのだから、4月中の情報提出が難しく加算算定がそれ以降になってしまうかもしれない。

勿論、LIFE対応については国の対応自体が遅れていて、介護事業者に情報が流れてこないという問題もある。このため4月の加算は、特例として情報提出が5月以降にずれ込んでも良いとされる可能性もある。だから座して待つとしている事業者もあるだろう。

しかし登録自体は難しい作業ではないし、今登録しておいて損はないのだから、早めの対応に心がけておいた方が良いに決まっている。

明日は祝日で2月は日数も少ない中、3月に入ればQ&Aの読み込みなど、報酬改定対応はてんやわんやの動きになること必然なのだから、今すぐにでもLIFE登録だけは済まして、IDとパスワードを手に入れ、請求ソフトとの連携可否も確認しておきたいところである。

備えあれば憂いなしの対応が、今求められているように思えてならない。この問題について、今日中に事業者内で話し合って結論を出しておくことをお勧めしたい。(参照:厚労省通知「科学的介護情報システム(LIFE)」の活用等について
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