2021年度介護報酬改定は、国が目指す自立支援介護・科学的介護の新ステージに踏み出す奥深い改革が随所で行われている。

新設加算や従前加算の新要件に、LIFEへの情報提出とフィードバックの活用を求めていることがその最たるものであり、今後全国の介護事業者の様々な介護に関するデータが、LIFEという国の介護データベースに集約されることになる。

これによって全国の介護事業者におけるアウトカム評価の数値根拠は、ここに存在するものが最大かつ唯一のものとなり、「このデータによってこうなる」と国が示せば、それに反論できるほど豊富なデータはどこにも存在しないことになる。

それは自立支援や科学的介護と言われるものが、国が示した考え方そのものにならないと評価されないという意味で、介護事業者が目指す方向も一律そこに向かわなければならなくなるという意味だ。ある意味それはとても怖いことのように思える。

これが戦前の軍国主義一辺倒の中で、戦争にまっしぐらに進んでいた我が国の姿とかぶってみるのは考えすぎなのだろうか・・・。百年後に今の状況が、「いつか来た道」と未来の介護関係者から嘆かれることがないように祈るばかりである・・・。

そんな中で、今回の報酬改定でアウトカム評価の方法が新設あるいは変更された3つの加算について考えてみたい。

まず通所介護の加算から、特定施設と特養まで算定範囲が広げられたADL維持等加算については、算定単位が現在の貨幣価値を無視した低い単位が10倍となったことで、算定したい加算に姿を変えた。

この加算は、評価期間初月の要介護度3以上の利用者が15%以上いなければならない等の算定要件が廃止されるなど、要件緩和が行われていると言われているが、アウトカム評価の要件は厳しくなっているので注意が必要だ。

ADL利得の計算については、現行では下位15%を切り捨て上位85%の数値だけで計算すれば良かったが、新年度からは上位と下位のそれぞれ10%を切り捨て、中間の80%の数値計算を行うふうに変わっているのだ。これによって数値が出にくくなっているのに加え、今まではADL利得0以上であれば算定できたものが、新加算気1以上、新加算兇2以上に変わっている。この数値がクリアできなければ加算算定できないのである。バーセルインデックス数値が維持・改善している人を今以上に増やさねば算定不可になるので、利用者の皆さんにはより頑張っていただかねばならない・・・。

ただ新加算が算定できない場合でも、現行加算気砲弔い討録群短鮫靴箸気譟⇔疣5年3月31日まで月3単位の算定が可能とされている。ゴミのような単位の加算であるため、これは無理して算定するような加算ではないことは確かだ・・・。

介護保険施設の褥瘡マネジメント加算と排せつ支援加算にも、アウトカム評価の上位加算が新設された。

特に褥瘡マネジメント加算につては、褥瘡を治うさせる取り組みのみならず、褥瘡リスクの高い人の一定期間ごとの褥瘡予防が評価対象になることを鑑みると、褥瘡をつくらないのが当たり前である介護施設にとって褥瘡マネジメント加算供13単位/月)は、施設の矜持を示すうえでも絶対に算定したい加算である。現行加算が3月に1回しか算定できない10単位/月であったのに比して、新加算は毎月算定可能なので収益上もメリットがある。

排せつ支援加算も最大6月しか算定できなかったものが、毎月算定できるようになる。排せつの自立度が挙がることは、現在の状態を保つことより困難であると思うが、目標を高く置いた取り組みを行うことは決して悪いことではない。ただしその際には、利用者の理解を十分に得る努力を忘れず、強制と脅しによる自立促しは決して行わないようにしなければならない。

なお従来の両加算は、褥瘡マネジメント加算(掘法排せつ支援加算(検砲箸靴董⇔疣贈看3月31日まで算定可能であるので、そのことも理解しておく必要がある。

このように今回の改定では、現行以上に結果の評価が取り入れられている。

2024年の介護報酬改定では、来年度からLIFEに提出される膨大な情報を分析して、多様なサービス種別にアウトカム評価の加算が新設され、現在残されてる体制加算や、単なる計画実行だけの加算につては、順次廃止か単位の減算という方向に流れてくことは既定路線だ。

介護事業関係者は、そのことも事業経営戦略として理解しながら、自分が所属する事業者の行く道を模索していく必要があるだろう。
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