2021年度の介護報酬改定では、施設系サービス、通所系サービス、居住系サービス、多機能系サービスについて、全領域でVISIT・CHASEによるPDCAサイクルの推進が求められることになる。

そこではCHASE の収集項目の各領域(総論(ADL)、栄養、口腔・嚥下、認知症)について、事業所の全ての利用者に係るデータを横断的に CHASEに提出してフィードバックを受け、それに基づき事業所の特性やケアの在り方等を検証して、利用者のケアプラン等に反映させることによって、事業所単位での PDCA サイクルの推進・ケアの質の向上の取組を評価する新たな加算を創設するとされている。

そのイメージ図が下記だ。
VISIT・CHASEによるPDCAサイクルの推進
この図の中で、施設単位・事業所単位とされているのが、上記に記した新加算である。そのほかに、「サービス単位」とされているものがある。これは前述した施設・事業所単位の新設加算のほかに、別に新設される加算や、従前から存在する加算についても、CHASEによるPDCAサイクルの推進(以下CHASE要件と略す)が求められるということになる。

サービス単位の加算については、CHASE要件が加算算定要件そのものとされたり、上位区分の算定要件とされたりするものと考えられる。

例えば通所介護の個別機能訓練加算は、現在気鉢兇吠かれ、算定要件と訓練内容が異なっているが、これを統一するとしている。しかし算定単位は、常勤の機能訓練指導員がサービス提供時間を通じて専従している単位を、そうした配置がない単位の上位区分とするとしている。さらにCHASE要件をクリアする際の評価を行うとしているので、実質CHASE要件をクリアしたうえで常勤の機能訓練指導員がサービス提供時間を通じて配置した場合に最上位区分が算定できることになると思える。(※あるいはCHASE要件は算定要件そのものとされる可能性もある。)

ADL維持等加算は算定要件の一部を緩和したうえで、通所介護のほか特養と特定施設が算定できるようになるが、ここでもCHASE要件が必須事項として加えられている。

施設の排せつ支援加算は、現行の要件に加えてCHASE要件が求められることになる。この加算については、排泄状況の改善を評価する加算も新設されるが、CHASE要件は従前からの加算の要件として加えられると理解すべきだろうと思う。

また新設加算の算定要件としても、CHASE要件が求められることになる。
寝たきり予防・重度化防止に係る取組に対する評価の新設について
上記イメージ図は介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護老人保健施設、介護医療院に新設される、「寝たきり予防・重度化防止に係る取組に対する評価」の算定イメージである。この加算ではリハ・機能訓練・日々の過ごし方について指定様式(新様式)に準じて計画作成するとともに、CHASE要件をクリアすることで算定できることになる。

こなふうにほとんどすべての加算について、それぞれでCHASE要件が求められることになり、フィードバックを受けた情報を、計画見直しに反映させなければPDCAサイクルの推進とはみなされない。

では、CHASEからフィードバックを受け、利用者のケアプラン等に反映させることによって PDCA サイクルの推進するとは、具体的になにをどうすればよいのだろう。そのことを示すのが下記の2つのイメージ図だ。
個別化された自立支援・科学的介護の推進例(イメージ)
ここでは、要介護3で80歳の男性利用者個人の情報がフィードバッグされている。リハビリテーションによるADL改善効果が挙がっていない理由が、食事摂取量の問題であるとして、量の増加による栄養状態の改善を行うべきだとされている。

このフィードバクを受けてPDCAサイクルを推進し、ケアの質を向上させる取り組みを行うためには、Cのチェック部分で計画の見直しにフィードバッグ情報をか活用し、Aの改善につなげていくというものだ。本ケースの場合は、栄養ケア計画を見直して、BMI値の改善に努める必要があるだろう。

次のようなイメージ図も示されている。
個別化された自立支援・科学的介護の推進例(イメージ)2
ここでは利用者個人のデータを解析した情報ではなく、施設のケアの全体像についてCHASEがフィードバックし改善を求めている。

他の施設と比較してADLが高い利用者が多いにもかかわらず、排泄自立への取り組みが不十分で、日中のおむつ使用者が多いという解析を行ったうえで、「排せつの状態はさらに改善できる」とフィードバックされているのだ。その情報をもとに施設側は個別のケアプランを見直していくだけではなく、何らかの形で施設全体の排泄ケアの在り方を見直すアクション(PDCAサイクルのA)に繋げていかねばならないと思われる。

このようにCHASE要件は、あらゆる加算において、事業所単位・個人単位それぞれで求められ、情報がフィードバックされる都度、計画の見直しとケアの改善に着手しながら、計画(Pプラン)→実行(Dドゥ)→見直し(Cチェック)→改善(Aアクション)のサイクルを繰り返していく必要があるということだ。

さすれば施設のケアマネ・サービス事業所の計画担当者は、常にこのフィードバック情報を確認しながら、計画再作成に反映していかねばならないということになる。

このことを考えると、なにかしらすごい手間のような気がしてならない。介護事業者の業務は省力化されるどころか、一段と激務になるのではないだろうか・・・。
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