サービスマナー意識をもって丁寧な対応を心がけるというのは、接客を伴う職業において極めて当然の常識である。

しかし介護事業者に勤める人たちで、このことを全く理解できていない人はかなり多い。自分たちの職業が接客業であり、サービス業であるという基本も理解できていない人も多い。

介護・福祉・医療業界以外で、「お客様にタメ口は使ってはなりません」などという教育は成り立たない。それは極めて当たり前すぎることだから、サービスマナー研修でもそのようなレベルの話をする講師は呼ばれなくなる。

ところが介護業界は、そこからサービスマナーの話を始めなければならないだけではなく、そもそもサービス利用者が、「顧客:お客様」であるという概念から話さねばならないことも多い。それほど民度が低い業界である。

介護職員の中には、家族が家庭内で会話する際に使う言葉遣いが、利用者との距離を縮め、良好な関係に結び付くと勘違いしている人が多い。介護職のみならず、経営者や管理職という労務管理のトップに立つべき人の中にも、自分自身を律することなく、言葉や態度を崩して接することが、利用者が求めている関係性であると勘違いしている人が多い。

要するに丁寧な態度や、丁寧な言葉遣いで、良好な関係性をつくれないほど知性に欠け、コミュニケーションスキルが低い人間が介護業界に数多くはびこっているという意味だ。

お金を支払ってサービス利用する人に対して、そのお金を原資にした給与をもらう側の人間が、タメ口で接することがどうして許されると考えるのだろう。そうした失礼な態度を、「家族的・家庭的」と考える知性の低さはどこから来るのだろう。

私たちは介護のプロフェッショナルとして、介護という職業を通して金銭対価を得ているのだから、家族と同じでは困るのだ。私たちの働く場所が、家庭のように利用者がくつろぐことのできる場所にする必要はあっても、実際の家族ではない私たちが、家族と同じような遠慮ない態度や言葉遣いで利用者に接することが、「くつろぎ」ではないわけである。

そこではプロとしての業(わざ)を期待されているのだから、接客態度として正しいマナーを持って、利用者の方々に満足感を与えられなければならない。そのためのサービスマナーであり、そこから真のおもてなしの心(ホスピタリティ精神)が生まれるのだということを理解する必要がある。

そもそも私たちサービス提供者と、サービス利用者の方々との関係性とは、家族関係でも友人関係でもない。そうはなれないし、なってもいけない。それはあくまでサービス提供者と顧客の関係性でしかなく、そこではくだけた態度は失礼な態度と誤解されても仕方がないのである。そういう誤解を受けないために規律が必要となるのだ。

従業員が規律を守って働く態度を身に着けるために、サービスマナー教育は不可欠であり、それは計画的・継続的に行わなければならない。それは従業員の悪気のない態度や言葉遣いで、利用者の心を傷つけたり、不快な思いをさせないためにも求められることである。

ところがこうした教育を、「従業員への押し付け」と感じる人がいると言われたり、サービスマナーを持って接することが求められることについて、「やらされ感が半端ない」という声が聴こえてきたりする。

これこそ介護業界の民度の低さの象徴である。

職場にはルールがあって当然だ。そうしたルールを護ることが、その職場で働き続けることの条件であり、職場のルールを護ることができないというなら、その人はその職場で働く権利を失うのである。就業規則で定められた礼儀ある態度を、「押し付け」とか「やらされ感」と思うなら、その時点でその人はその職場にいてはならない人とされて仕方がないのである。

学生はなく社会人なのだから、職場のルールに沿って働くことに疑問を持つなんて言ってられないのだ。職場のルールが嫌だったり、おかしいと思うなら、別の職場を選ぶべきなのである。

そのような幼稚な疑問を一つ一つつぶしていかねばならないのが、介護業界の現状である。

ひとりひとりの従業員が、もっと介護業界全体の民度が高まるように、介護のプロとしてのコミュニケーションスキルを向上させる努力をしてほしい。

管理職レベルでその理解ができない人は、顧客に接する以外の別な職業を探した方がよい。

そしてマナー教育に対する理解のない経営者や管理職が幅を利かせている職場で、利用者に対する従業員の心無い態度に心を痛めている知性ある介護職の方々は、一刻も早くそういう職場を見限って、下記のような転職サイトのサポートを受けて、自分に合った良い職場を探していただきたい。
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