今日11月11日は、「介護の日」とされている。そのためという訳でもないが、1並びの日なので、この記事も11月11日・11時11分の1並びを目指して投稿した。

ところで今日は19時からYouTubeで、内田洋行主催UCHIDAビジネスIT オンラインセミナーの4回シリーズの最終回が配信される。下記は35秒間の配信動画(シリーズ2回目)なので参照いただきたい。

最終回のテーマは、「職場環境の大切さと顧客確保のための現場マナー」である。このシリーズは、介護事業経営の面から、人材確保と定着に焦点を当てたセミナーになっているが、求められる人材の定着という観点からも、サービスマナーに徹して仕事に従事する職場環境は大事である。

特に利用者に適切なサービスを結び付けて、少しでも良い暮らしに結ぶ付けたいと考えている優れた人材にとっては、マナーに欠ける他の職員の態度はストレスでしかない。そうした人たちが、他の従業員の利用者に対する、「あんまりの行為」にストレスを感じてバーンアウトする職場は、永遠に人材が集まらないということになる。

もういう意味で、今日のテーマで語ることは、行儀作法としてのマナーではなく、人材確保を含めた介護事業経営戦略としてのサービスマナーについてである。

Zoomに習熟していない方も、YouTubeなら問題なく視聴できるという人も多いだろう。どなたでも無料視聴できるオンラインセミナーであるし、今日時点での申し込みも可能なので、19時から50分ほど時間がとれる方は、是非申し込みの上視聴いただきたい。

さて、介護サービスにおける、「サービスマナー」の必要性を理解できない人たちは、今もどこかで、知らぬ間に誰かの心を殺し続けている。

介護事業者は人材不足が叫ばれる中で、多業種からの転職者などが募集に応募してきた場合、人材をきちんと見極めることなく、安易に採用してしまうところも多い。「とりあえず採用してみて、適性を見極めようか」などとして採用する人の中には、教育でスキルが挙がらない能力が低い人や、もともと他人のプライバシーに深く介入し、支援を行うという仕事に適性がない人も含まれている。

介護福祉士養成校の卒業生の中にも、知性に欠けるスキルの低い人が混じっているのも事実だ。そのような中で、適性判断をきちんと行わないで闇雲に採用してしまう介護事業者の中には、サービスマナーの必要性を理解できない知性・知能レベルが低い人が混じっているのだから、困ったものだ。

そんな人の中には、「利用者の家族の位置まで降りて、利用者に気安い言葉を書けた方が良い」などと言い、「タメ口」で接客する異様な姿を直せない人員でしかない人も多い。そういう人には一日も早く、他の仕事を探してもらう方が良いと思っている。

そもそも高齢者にタメ口で接して、それが家庭的な対応で、フレンドリーな関係を構築すると勘違いしている連中は、わずかな知識で人生を割り切ろうとする連中でしかない。

三尺の棒で何丈もある海に深さは測り切れないのである。自分の拙い知識で海を知ろうとして、とち狂っているだけの人によって、介護サービスの場で高齢者の心は殺され続けている。そのように汚い言葉と乱暴な態度で高齢者に接して何とも思わない連中は、熱いトタンの上のアイスクリームのごときだ。

そうした連中は、職場内で徒党を組みたがる。義務や責任から逃げ出し、誇りと知識のない仲間だけが寄り集まって群がり、一つの世界をつくって、自分たちの拙い知識や、低い知性で創り出した方法論から脱しようとしないわけである。

介護事業経営者や管理職は、こうした状態を、数合わせのためだけに放置してはならないのである。

しかし介護サービスを利用する中心が団塊の世代になってきていることを忘れてはならない。

その世代の人たちとは、あらゆる場面でそのニーズに最大限の配慮をされてきた世代なのである。なぜなら団塊の世代に売れる商品を開発すれば、ほかの世代に売れなくとも儲けることができたからだ。

つまり団塊の世代とは、顧客として誰より手厚く遇されてきた世代でもあり、介護サービスを利用するに際しても、自分を遇する人を選ぶ傾向が強い。ホスピタリティの高い介護事業者を、団塊の世代の人たちは積極的に選んで利用するのである。

そんな中、介護市場は100兆円を超える巨大マーケットになっていくのだから、異業種の営利企業がこれからも参入してくる。顧客の奪い合いが今より激化するのかで、顧客を確保しなければ生き残っていけないのである。

そうであるからこそ、団塊の世代の人々に選ばれるための介護事業戦略として、従業員にサービスマナーを徹底して、ホスピタリティを高めていく必要があるのだ。

さすればサービスマナーに徹して仕事ができる人や、サービスマナーを他の職員に教育できる人は、それだけで価値があるということになる。当然そういう人は、他の従業員よりも良い待遇を与えてでも確保したい、「人財」と言えるわけである。

既にそういう人を好条件で採用する企業も現れている。つまりサービスマナーを身に着けることは、経営者や管理職のためではなく、自分が働いている介護事業者のためだけとも言えないわけである。

それは自分自身が豊かになるために身に着けるものだ。しかし豊かになるとは、より高い金銭の対価を得られるという意味にとどまらない。

サービスマナーを身に着け、ホスピタリティの高い対応を身に着けた先には、利用者の心からの笑顔に出会うことができ、自分がかかわった人たちが、より豊かな暮らしぶりとなるという結果に出会うことができるのだ。その姿に触れて、自分自身の心が豊かになるのである。

自分自身のために、自らの自己実現のために、介護サービスの場におけるサービスマナーを身に着けてほしいと思うのである。
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