朝日新聞を購読されている方や、駅売りなどで今朝購入された方は、本日朝刊の、「読者の声」に注目していただきたい。同コーナーに僕のインタビュー記事が掲載されている。テーマは、「コロナ禍の介護施設における面会制限について」である。

それはさておき本題に移ろう。

15日に行われた社保審・介護給付費分科会では、通所介護の認知症加算が議題として挙がった。(第188回社会保障審議会介護給付費分科会資料

資料1の24頁〜25頁では、『入浴介助の方法をみると、「個々の利用者に対して、それぞれ入浴介助を実施」している場合(49.9%)と、「複数名の利用者に対して、同時に入浴介助を実施」している場合(49.6%)はほぼ同率であった。』などの現状や、個別機能訓練への入浴に係る項目の設定状況についてなどの現状が示されたうえで、検討の方向(案)として、『入浴介助加算について、現在の算定状況や、入浴介助を通じた利用者の居宅における自立支援・日常生活動作能力の向上に資する取組を行っている事業所の状況をふまえ、見直しを検討してはどうか。』という考え方が示された。

現行の入浴介助加算は50単位であるが、見守り的援助のみでも単位算定できる。(※コロナ特例として、現在は清拭や部分浴でも算定可とされている)

このことについて厚労省は、「単に利用者の状態に応じた介助をするだけでなく、自宅での入浴回数の把握や個別機能訓練計画への位置付けなどを行っている事業所もある」として、質の高い入浴支援を、単なる見守り的支援と差別化す評価体系とすることを示唆している。

しかし「自宅での入浴回数の把握や個別機能訓練計画への位置付けなど」については、個別機能訓練加算兇鮖残蠅垢襪燭瓩帽圓辰討い襪發里澄F渦短擦梁仂櫃旅坩戮砲弔い討蓮◆嵜搬竜’修修里發里硫麌を主たる目的とする訓練ではなく、残存する身体機能を活用して生活機能の維持・向上を図り、利用者が居宅において可能な限り自立して暮らし続けることを目的として実施するもの」とされており、厚労省が示した状況とは同加算の要件に対応したものであり、居宅へ訪問して状況を確認するのも同加算の要件である。

つまり厚労省が入浴加算で新たに評価しようとしている部分は、すでに個別機能訓練加算兇派床舛気譴討い襪發里任△蝓更なる評価は1行為に対する重複評価につながりかねない問題だ。

これに対して全国老施協の委員は、「入浴は非常に重要。一番の目的として利用されている方も多い。事前に十分なアセスメントを行っている場合の評価を新設してはどうか」と提言。日本医師会の江澤和彦常任理事は、「今後は自宅での自立を目指した個浴を中心に評価していってはどうか」とし両者とも新評価を指示する発言を行っているが、個別機能訓練加算兇派床舛気譴討い訶世箸寮姐臉を問う議論はまったく行われていない。

そもそも通所介護での入浴支援は、行為支援の複雑さを評価する前に、入浴できているかどうかの評価が大切なのだ。通所介護の利用目的が、「家で入浴できないから」という理由であるケースは多い。それは身体機能の問題という以前に、自宅の設備上の問題であったりする。例えば利用者が一人で暮らしている古い住宅では、浴室の設備が老朽化して、シャワーや給湯に問題があるため浴室そのものが使えなくなっているが、経済的問題等で修理が難しく、むしろ通所介護を利用して入浴できれば、自宅で入浴する必要はないという人も少なくない。

北海道の場合は、冬期間の浴室の寒さを嫌って、通所介護事業所の温かい浴室でゆっくり時間を掛けて入浴したいと希望する人も多い。それはとても重要な支援である。身体機能に特化した入浴支援の評価など、そこでは何の意味もないのだ。役人や介護給付費分科会委員は、雲の上で議論しているから、ここのところの感覚がナッシングである。

そもそも介護報酬の問題点の最大のものは、介護保険制度がスタートしてからこれまでに、介護給付費のサービスコードが実に14.3倍へ増えていることである。加算がたくさん作られ、報酬体系は複雑化の一途をたどり、利用者が理解困難な報酬体系になっている。

その中には算定率が極端に低い加算も含まれており、過去1年の間に全く算定されていない加算は、全サービスで34種類、延べ114種類に上るほか、過去1年の平均算定率が1%に満たない加算は、63種類、延べ222種類にのぼっている。

これらの加算を整理して、報酬体系の簡素化を図る具体策を検討すべき介護給付費分科会であるにもかかわらず、回を重ねるごとに加算をさらに細分化・複雑化させるような議論ばかりである。まったく知恵とやる気がない審議会と言えるのではないだろうか。

ちなみに同分科会では、個別機能訓練加算の見直しも議論され、加算(I)と(II)で行われている訓練内容に実態としてほとんど差がないことも報告されている。同加算は小規模な事業所ほど機能訓練指導員の配置費用に見合った加算収益にならないことから算定率が低い。

そうであればいっそ、この加算も気鉢兇龍菠を廃止し一本化したうえで、算定要件も簡素化を図り、小規模事業者の機能訓練指導員の配置要件も緩和すればよいのである。

国民や介護事業者が求める介護報酬の体系とは、もっとスッキリわかりやすい体系であり、厚労省や介護給付費分科会の、介護サービスの実情に疎い人々がひねくり回してアウトカム評価しようとして、全く成果が挙がらず、算定率も上がらない加算なんか必要ないということに早く気づくべきである。

地位と名誉に胡坐をかいて、本当に国民が求めているものに対する視点を失い、柔軟な発想というものができない典型が、この介護報酬議論を語る連中の思考回路と言えるのではないだろうか。

それにしても知恵のない連中のしたり顔での議論を聴くのも、そろそろ飽きてきた。もっと目の覚める建設的な議論をしてほしいものだ・・・。
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