コロナ禍で、通所サービスは大きな打撃を受けた。

営業自粛する必要がなかった地域でも、感染を恐れた利用者が、しばらく外出を控えるので通所サービスも休むという利用自粛が相次いで、事業経営上大きな影響を受けた通所サービス事業者も少なくない。

現にほぼ2月間サービス提供ができずに、収益がゼロになった小規模事業者で、倒産・廃業に追い込まれたところもある。

一方で、全国に緊急事態宣言が出された後に、通所サービスは全国的にサービス提供を自粛する動きも広がる中で、認知症の利用者が社会参加する場所がなくなり認知機能の低下がみられたり、出かける場所がなくなった要介護高齢者の身体機能の低下事例も報告され、通所サービスの効用が改めて見直されることにもつながった。

通所介護利用による社会参加と他者交流による、心身活性化の効果も改めて認識されたのである。

そんな中で、今現在はほとんどの通所サービス事業所がサービスを再開している。

しかしコロナ禍が収まったわけではないし、クラスター感染が発生している状況も変わっていない。新型コロナウイルスの影響はまだ数年続くとみられており、この冬の感染の広がりが大きく懸念されている状況である。

通所サービス事業所は、コロナ以前とは異なる対応が求められていのである。しかしその対応については事業所ごとに判断している状況である。

そこで具体的にそれぞれの事業所で、どのような対応が行われているのか、通所介護事業所に向けたアンケートを、先週の土曜日から1週間限定で行っている。
通所介護関係者の皆様には、ぜひこのアンケートに協力していただきたい。その際にコメントに具体的対応を書いていただくことをお願いしたい。

この結果は、来週月曜日の更新記事で紹介するとともに、10/14(水)14:00〜16:00の予定で配信される、一般社団法人・大阪市老人福祉施設連盟・デイサービス連絡協議会主催研修(Zoom研修)、『Withコロナ・ デイサービスの経営とサービス提供〜新型コロナから事業所を守るためにすべきこと〜』でも報告したいと思っている。

この研修会では、コロナ禍における国が示した特例対応をまとめ、その解説を行うとともに、特例について事業所がどう対応すべきか、利用者にその内容をどのように伝えるべきなのか、特例対応について関係者(利用者の計画担当ケアマネ等)とそのように連携すべきかについて考え方を示す予定である。

感染症緊急包括支援事業におけるかかり増し経費の助成や慰労金等についても解説する必要があるだろうし、さらに持続化給付金の活用についても情報提供したい。

ほとんどの通所介護事業者は、4月もしくは5月の売り上げが前年同月比で50%以上減少したしていると思われ、多くのケースで上限200万円の給付を受けられるのに、まだ申請していない通所介護事業者がある。この給付金は売り上げが回復して、年ベースで事業収入が前年度を上回っても返す必要がない給付金だ。ぜひ活用してほしい。

コロナウイルス感染予防対応真っただ中で、研修会などの情報伝達機会が途絶える状況で特例対応通知等が出されたことで、誤った解釈をしている関係者も数多くみられた。そのことも懇切丁寧に説明して正したいと思うし、見逃している情報がないかも確認していただきたい。

そのうえでWithコロナのデーサービスの在り方を考える内容になっている。

3密(密閉・密集・密接)を避けて介護サービスを提供するなんてことは実際には不可能だし、集団対応が基本である通所サービスにおいて、完全に感染を防ぐ方法は存在しないと言ってよいのだから、そのうえで考え得る感染予防対策について、実効性の高い方法を示したい。

そしてこの時期だから、来春に迫った介護報酬改定について、通所介護では何が改定議論の俎上に上り、どういう方向で議論が進められ、実際の通所介護費はどうなっていくのかという予測も示したいと思う。

Zoom研修ではあるが、僕は前日の名古屋講演を終えた足で大阪入りして、当日は大阪市上本町の 市立社会福祉センターまで出向き、そこから配信する予定にしている。受講者数に限りがあるので、ご希望者は早めに研修名に張り付いたリンク先を参考にしてお申し込みいただきたい。ただしこの研修は、会員のみが参加できる研修で、一般参加は受け付けていないのでご了承ください。

ということでアンケートへのご協力を再度お願いしながら、本日の記事更新を締めたいと思う。
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