介護報酬改定議論の中で、介護支援専門員の処遇改善が必要だとして、何らかの形で給与等の待遇改善につながる報酬への反映が求められている。

介護職員処遇改善加算や特定加算の支給により、介護職員の給与改善が進んだことで、介護支援専門員の給与より介護職員の給与が高くなっているケースも多くなり、このままでは介護支援専門員の成り手がなくなることも懸念され、介護支援専門員に対する処遇改善加算の新設の要望も出されている。

この件に関して、筆者も関係者からどうなっているんだと問いかけられる機会があるが、筆者自身は介護給付費分科会等と何も関係していないので、正確で確実な情報を提供する立場にはない。

そのことを踏まえたうえで、あくまで私見として、現在の空気はどうなっているかという印象として、関係者とのやり取りで感じたことを書いてみる。

コロナ禍の中でも、色々な場所で厚労省の関係者や、職能団体等の関係者とお会いする機会がある。その際に話題になるのは議論が進行中の、「介護報酬改定」についてである。また複数の知人とは、定期的にメールやFBのメッセンジャーで情報交換を続けている。

そこでは介護支援専門員の処遇改善が話題になることがよくある。その場合ほとんどの方が、「介護支援専門員の処遇改善は必要である。」との意見をお持ちになっていることがわかる。

しかしその際に話題に上る介護支援専門員とは、多くの場合、「居宅介護支援事業所の介護支援専門員」であり、介護施設の介護支援専門員が、その話題から蚊帳の外に置かれていたりする。

つまり多くの人は介護支援専門員の処遇改善の必要性は、居宅介護支援事業所のケアマネをイメージして考えているようだ。

その理由は介護施設の収支差率は、居宅介護支援事業所より圧倒的にプラスであることから、その収益から施設ケアマネの給与に反映される部分があることや、特定加算の支給においても施設ケアマネはcグループ「その他の職員」として支給されていたり、介護職との兼務の場合は、aグループ「経験・技能のある介護職員」やbグループの「その他の介護職員」として支給されていたりして、必ずしも給与レベルが介護職より低くはなっていないと思われていることも一因としてあるのだろう。

一方で居宅介護支援費は、平均収支差率が介護サービスの中で唯一マイナスとなっている状況がずっと続いており、特定加算の支給もゼロとなってることから、施設ケアマネより待遇が悪いという印象があるようだ。

その為、居宅介護支援事業所のケアマネの処遇改善は是非とも必要だという意見を持つ方が多いし、介護報酬改定議論もそのことに関しては肯定的な議論が続けられてる。それは介護給付費分科会の議事録からも読み取れるのではないだろうか。

しかし導入が期待されている介護支援専門員に特化した「処遇改善加算」については、その実現性は極めて低いというのが僕の印象だ。

今回の報酬改定では、居宅介護支援費の基本報酬は引き上げられるだろう。またケアマネジメントに関連しては、介護予防支援事業所でもある地域包括支援センターが、予防プラン作成に関する業務負担が過重となっており、地域包括支援センターの本来業務に支障を来しているという理由で、予防プランを委託しやすいように、介護予防支援費(予防プラン作成費)を引き上げるという考え方が示されている。

つまり今回の報酬改定では、居宅介護支援費と居宅介護支援事業所への予防プラン委託費を引き上げて、収益増加を図り、その分で介護支援専門員の処遇改善を図るという方向に舵がとられつつあるよに思える。それが今のところの僕の見込みである。

そのほかの関連では、介護支援専門員の業務負担の軽減も大きな課題とされている。これに関しては新型コロナ対策として、居宅介護支援事業所のサービス担当者会議をリモートで認める特例が認められているが、この方式を通常化する議論が行われている。

コロナ禍で介護事業全体のICT化が10年進んだと言われており、リモート会議は一般化したと言えるし、リモート会議を行うことで、担当者会議に参加できないサービス担当者も減るなどのメリットの方が大きい。

他サービスではすでにリモート会議が通常の会議として認められており、例えば老健では、医師がリハマネ会議にリモート参加して、リハ計画の内容について利用者や家族に説明した場合でも、リハマネ加算(掘傍擇咫吻検砲了残衢弖錣鯔たすとされている。訪問介護の生活機能向上連携加算でも、外部の理学療法士等が利用者のADL及びIADLの状況をリモートで把握することが認められている。

それらのことを考えるとサービス担当者介護のリモート実施は、会議そのものと考えて良いだろう。

それに加えて月1回の利用者宅への訪問モニタリングも、スマホやPCなどでリモート確認するだけで良いとすれば、居宅ケアマネジャーの業務負担は大幅に軽減できる。リモートモニタリングでは家の中を十分に確認できず、虐待等を見逃す恐れが指摘されているが、訪問しても玄関口で対応するだけというケースも多い中で、それと比して著しい障害があるなんてことにはならない。是非このことは実現してほしいと思う。

ということで結論としては(繰り返しになるが)、ケアマネジャーの処遇改善加算は新設されず、ケアマネの処遇改善は、居宅介護支援事業所のケアマネを対象にして、居宅介護支援費と予防プラン委託費の引き上げで終わるのではないかというのが、今現在僕が持っている印象と予測である。

ちなみに今日は、「masaの徒然草」も更新して、「オンラインセミナーでスキルアップを」という記事も書いているので、そちらも是非参照していただきたい。
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