先週月曜日から、読者の皆さんに呼びかけていたアンケートの回答者数がちょうど200件に達したので、本日をもってアンケートを終了させていただきます。ご協力いただいた皆様には、この場を借りて深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
お約束でしたので、その結果を発表します。

ご覧のように、オンライン講演を視聴するのに最も都合の良い時間帯として得票が一番多かったのは、「平日の19時以降」となっております。以下2番、「平日の17時〜19時」、3番、「平日の13時〜15時」となっています。
ということで曜日としては土日祝祭日より、平日を希望する人が多いようです。時間帯として19時以降が多かった理由は、業務を終えて自宅でゆっくり視聴できるという意味でしょうか。
その他を選んだ方の意見を次に紹介します。

このアンケート結果は、8月から配信予定の、内田洋行主催のWebセミナー(僕の4回予定の講演)の日程を決めるにあたって参考にさせていただきます。諸々の事情があるので、ご希望に完全に沿えるかどうかはわかりませんが、今後様々なWebセミナーの参考にさせていただきたいと思います。
ところで僕が行う講演の中で最近の一番人気は、「サービスマナー講演」です。内田洋行の主催セミナーの中でも、そのテーマでお話しする機会を創ります。
介護のプロとして顧客に対するサービスマナーを持つことは、職業倫理の枠を超えて、介護事業経営上不可欠リスク管理の一つとなってきています。従業員にサービスマナーの意識が無い介護事業者はどんどん顧客離れが進んでいきます。特にデイサービス事業者の中には、顧客が集まらずに倒産の憂き目にあっているところが増えています。介護施設をはじめとした、居住系サービスもその波は避けられないところに来ています。
それに加えて、介護事業者に対する損害賠償請求を求める訴訟が増えつつあります。その理由の一つが、医療訴訟が専門だった弁護士が、脇の甘い介護事業者をターゲットにして、介護訴訟の専門に軸足を移しているという状況も影響しています。
その中には従業員の利用者に対する虐待・不適切行為をターゲットにした訴えがあります。不適切な言葉遣いを放置しておくだけで、暴言によって傷つけられる利用者から損害賠償を請求されないように、これからの介護事業者は、従業員に対して顧客対応としてふさわしい態度や言葉遣いを身に着けさせる必要があります。
いつまでも、「タメ口」がフレンドリーな言葉遣いだと勘違いしてはならないのです。職業として労働対価を得ている以上、そこでサービスを利用する人はすべてお客様でああるという、ごくあたりまえの常識を持って接することを徹底しないと、大変なことになりかねないことを、介護事業経営者や管理職の皆さんは強く意識してください。
先日、岡山県勝央町にある特別養護老人ホームで、少なくとも2年前から2020年3月にかけて職員が入所者11人に対し腹部をひもで縛るなどの虐待を行っていたことが分かりました。今回の事件に関与している職員は22人にも上り、日常的に虐待が行われていたとみられています。
施設側は、入所者への対応を指示していた介護主任など主導的な役割を担ったとする職員4人を虐待や調査妨害を理由に解雇しておりますが、解雇された職員らは「おむつに触れないようにするためだった」・「家族にも同意を得て行っていたので問題ない」などと説明して解雇無効の訴えを起こしています。
しかし身体拘束は、家族の同意があれば許される種類の問題ではなく、特例の場合も緊急かつ生命に危険が及ぶ場合に限られ、それも一時的なものしか認めらていません。ですからそのような理屈は通りません。
何よりこの施設では、入所者のズボンの腰ひもを強く縛ったまま放置する、部屋に閉じ込めるなどの虐待行為が繰り返し行われていたことが明らかになっているだけではなく、身体的な虐待のほか、「やかましい」などの暴言や、時間内に食事が終わらない入所者に対し食事を途中で片付けるなどの行動も確認されています。
日常的なサービスマナー意識の欠如が、多くの従業員の感覚を麻痺させて、顧客であり人生の先輩でもある高齢者の方々に、配慮も何もない対応が日常化していたことは明らかです。
こうした事件が起きると、介護施設と言えど顧客確保が困難になる恐れがあるだけではなく、実際に被害を受けた利用者に対する損害賠償責任が生ずる可能性も高まります。
しかしこのような虐待の原因を人手不足のせいにして、職員の責任ではないかのような声が一方で起こりますが、そもそも人を縛ったり、罵倒したりすることが、人手が足りないから許されると考えることそのものが感覚麻痺です。
人手が足りない理由も、サービスマナーの欠片もない対応に、嫌気が差して職員が定着しない結果であることが多いのです。
そもそも顧客に「やかましい」と罵倒することが許される職業が他にあるでしょうか。介護事業では、そんなことが起こり得るというだけで異常な業界だといえます。異常な従業員がたくさん存在しているのです。これを変えなければならない。
しかしそんな事業者ばかりではないです。介護福祉士養成校から卒業したばかりの、若い職員を教育して、利用者に対して、「かしこまりました」という接客用語を使いこなしている職場もあります。(参照:若い介護職員が凛々しく見えたとき)
そこではしっかりサービスマネー教育が行われているのです。教育効果があがらない職員は、試用期間で選別しているのです。その結果、対人援助にふさわしいサービスレベルを保っているのです。
どうぞすべての介護事業者が、そんなふうに人を幸せにできるサービス事業者であることを願ってやみません。そのための教育のお手伝いは、いつでもどこでもさせていただきます。
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