介護事業関係者が心待ちにしていた新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業(介護分)実施要綱 が公表された。

新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業(介護分)の実施について」では、4つの事業内容を表で示している。

事業内容
1. 感染症対策の徹底支援 (感染症対策にかかり増しした費用の事業者支援 及び 都道府県における消毒液・一般用マスク等の備蓄や緊急時の応援に係るコーディネート機能の確保等に必要な費用の都道府県支援)
2.介護施設・事業所に勤務する職員に対する慰労金の支給
3. サービス再開に向けた支援
4.都道府県の事務費

このうち2と3については、昨日の記事で解説したわけであるが、それぞれ重要な部分を補足解説してみよう。

2の慰労金については支給対象サービスに、「地域包括支援センター」という文言は入っていないものの、次の注釈がある。
注 各介護予防サービス及び介護予防・日常生活支援総合事業(指定サービス・ 介護予防ケアマネジメント)を含む。

つまり介護予防ケアマネジメントを行う介護予防支援事業所は地域包括支援センターなので、そこで対象になると読み取ることができるわけである。

問題は支給対象職員が、「利用者と接する職員」とされたことである。実地要綱においてそれは、『慰労金の目的に照らし、 「利用者との接触を伴い」かつ「継続して提供することが必要な業務」に合致する状況下で働いている職員(派遣労働者の他、 業務受託者の労働者として当該介護サービス事業所・施設等において働く従事者についても同趣旨に合致する場合には対象に含まれる。) 』とされている。しかし介護施設の事務職員は対象になるという事前情報があり、例えば法人本部が別にあって、そこで事務専従して利用者に接する環境にない事務員は対象にならないとされていた。だから、「利用者との接触を伴い」という言い回しは微妙で、判断が難しい。

さすれば介護施設の職員であっても、例えば施設周辺の営繕作業にしか携わらない職員は対象外となるのだろう。

委託事業者の職員も対象になるとのことだが、厨房委託されている介護施設が多いと思うが、調理員はどうだろうか?調理員は利用者との接触を伴なわない職員とされるのだろうか。例えば調理員が食札を確認しながら、食卓テーブルまで配膳している施設は少なくない。これは利用者との接触に該当しないのだろうか。該当するとしたら、配膳する調理員と配膳しない調理員がいる施設では、同じ職種でも支給される職員と、されない職員に分かれるのだろうか。疑問は尽きない。

このあたりは疑義解釈が必要で、この実施要項に関連したQ&Aが、介護保険最新情報として発出されることになるだろう。

対象期間に10日以上勤務した者であることという条件は、要綱を見れば十分解釈できると思う。

なお慰労金の支給は、『1人につき1回に限る。 』と明記されている。そのためダブルワークしてる人も、主たる勤務先1カ所からしか支給されない。さらに重複支給されないようにチェックもされるという情報が別にある。

今回の慰労金は、非課税所得に該当することも明記されている。いわゆる『130万円の壁』にも該当しないことになる。以上のように該当する職員の判断基準だけが、やや疑問が残されていると言えるのではないだろうか。

3のサービス再開に向けた支援については、支援の対象者や具体的方法が明らかにされている。

在宅サービスの利用休止中の利用者」とは、当該事業所を利用していた利用者で過去1ヶ月の間、当該在宅サービスを1回も利用していない利用者 (居宅介護支援事業所においては、過去1ヶ月の間、在宅サービス事業所のサ ービスを1回も利用していない利用者(ただし、利用終了者を除く))とされた。

支援金が支給されるための条件とされている、『健康状態・生活ぶりの確認、希望するサービスの確認を行った上で、利用者の要望を踏まえたサービス提供のための調整等(感染対策に配慮した形態での実施に向けた準備等)を行った場合』 の具体的内容は下記の通りである。
1.1回以上電話または訪問を行うとともに、記録を行って いること
2.1回以上電話等により連絡を行ったこと
3.希望に応じた所要の対応を行ったこと

この支援金は、住まいを訪ねた場合利用者1人につき3000円、電話での対応でも同1500円が支払われることになるが、利用者自己負担がないのだから、介護事業者は高い費用を算定するために、何はともあれ訪問して対応するようにすべきである。電話による確認は、利用者側の都合に対応したレアケースと考えるべきである。

このように1の事業も含めて、介護事業者にはありがたい交付金でありぜひ活用すべきである。こうしたお金が交付される状況から見れば、厚労省も介護事業者の経営を考えてくれているように思える。それが果たして次期介護報酬改定にも結び付いて、感染対策費用などが報酬に上乗せされて基本サービス費の引き上げが行われるだろうかということが、介護関係者にとっては大きな注目点である。

しかし社会保障費の自然増を抑える政策が続けられているのは自明の理であり、大幅な介護報酬のアップは期待できないのだから、介護事業経営は他との差別化を図りながら利用者確保に努めるとともに、独自の収益アップ戦略が必要不可欠であることも自明の理だ。

そのために固定費の削減策として、電気料金の引き下げの提案を行っているが(参照:リスクゼロで電気料金削減できるという朗報)、その第2弾としてガス料金の引き下げ情報も提供している。(参照:ガス自由化によって、毎月のガス料金を安くできる)是非参照していただきたい。

それと感染予防を巡っては、フェイクニュースが飛び交っているので注意してほしい。そのことは専門家が公的会議を通じてはっきり否定しているのである。

厚生労働省が3/6に、「社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点について」という事務連絡を発出し、「次亜塩素酸を含む消毒薬の噴霧については、吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと」としていた。これを受け、各メディアが「次亜塩素酸水は新型コロナに効かない。空間噴霧すると毒性がある」と情報を発信した。

これについて北海道大学(札幌市)などの組織の研究者らで構成された「次亜塩素酸水溶液普及促進会議」は11日に記者会見を行い、次亜塩素酸水の今後の普及と正しい使い方を発表し、空間噴霧は毒性なしとして、『政府は国民の命と健康を守るため医療機関、高齢者施設などを始めとする必要な個所への次亜塩素酸水の配布と備蓄を進めていただきたい』としている。(ネット配信ニュースはこちら

空間除菌は新型コロナウイルスの感染予防対策としては必要であり、次亜塩素酸水の空間噴霧はエアロゾル感染を防ぐ最大の防御手段なのである。『クラスター感染施設のその後の最新感染状況と今後の対応に向けての提言』で紹介した空間除菌方法は、有効かつ不可欠なクラスター感染防止策であることを改めて確認してほしい。

例えば国立感染症研究所がクルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」の新型コロナウイルスのRNA(SARS-CoV-2RNA)に関する環境検査の報告をしているが、それによると廊下天井の排気口からSARS-CoV-2RNAが検出されていることも報告されている。これはおそらくエアロゾル感染が起こった証拠に結び付くものと思え、エアロゾル感染対策としての空間除菌の必要性にも結び付くデータとなり得ると思う。

今後の介護事業は、感染予防対策がとられているかどうかが集客力に影響してくる。空間除菌をはじめとした正しい感染予防対策は、顧客から選ばれるアイテムにもあり得ることを理解してほしいと思う。
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