昨日このブログに、悲痛な叫びともいえるコメントが書き込まれた。

それは、『竹内理論実践施設職員の悲痛な声』という記事に対するコメントで、以下に転載させていただく。
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今年1月から入職した施設が竹内式推奨でした。衝撃的でした。
介護福祉士になり18年。
色々な理不尽を経験し乗り越えてきた自負がありましたが、4か月保たず心を壊しました。
大量の水分摂取、体調に関わらずの離床に運動、強制排泄。
誰もが、食事は水分に含まれない。栄養補助飲料でさえ水分ではないと口を揃えて言う。
どんなに、違うことおかしいことを唱えても聞き入れてもらえませんでした。
当たり前ですが、無理矢理大量の水分摂取強制などできることもできず他者の行う姿を毎日のように目にし続けた結果…
適応障害とパニック障害を発症しました。
職場のことを考えるだけで発作が起こります。
今は間に人を入れて退職交渉中です。
(転載ここまで。)
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人権を無視した、「竹内理論」の実践を強要されることによって、心を壊してしまう介護職員がいることはよく聞かされることであるが、本ケースは被害を受けた方本人からのコメントであり、『適応障害とパニック障害』を併発しているのだから事は深刻である。

きちんとした治療によって治る病気なのだから、まずは仕事よりご本人の健康を優先させるべきである。一日も早い回復をお祈りしたい。(参照:パニック障害を克服した男

このように竹内理論は利用者だけではなく、介護職員も同時に傷つけているわけだ。介護福祉士としての経験が18年もあり、様々な経験をしながら利用者の方々に寄り添ってきたであろう人にとっても、あの非人間的な強制水分補給法は衝撃であったのである。その衝撃とは、人間の尊厳をここまで奪ってよいのかという衝撃に他ならないと思う。

そして利用者の意思を無視した水分摂取を続け、利用者の嫌だ・助けてという声に目と耳を閉ざす他の職員の姿に接し続けることに耐えられなくなって、心を壊してしまった結果がここで明らかにされているわけである。

日本というこの国の介護現場でこのような悲惨な竹内理論の実践による強制水分補給が行われ続けているのは異常という言葉を通り越して、犯罪的ですらある。それに気づかない介護事業経営者や管理職・職員にその罪を、どのように償わせるべきなのだろうか。

ところでこの方は、「今は間に人を入れて退職交渉中です」としているが、正社員等の「期間の定めのない雇用契約」の場合は、労働者の意思による退職(辞職)は、原則として「自由」である。

ただし民法の規定で、退職(辞職)の2週間前までに、会社に対して退職(辞職)することを伝えなければならないとされているので、これは守らねばならない。この時、事業者の就業規則で1ヶ月前や3ヶ月前までに退職を申し入れることという定めがあったとしても、民法における「2週間前までの退職(辞職)の申し入れ」よりも長い期間の定めは、基本的には無効とされており、就業規則に従うことなく辞めることができるのである。

コメントを書いてくれた方は、間に人を介しているということなので、直接の交渉をしていないことはやや救いであるが、退職を思いとどまるように説得される過程で、心の病気の早期治療ができずに病状が悪化するケースも多いので、この辺りは十分注意してほしい。

特にブラック企業と言われるところで退職交渉をしたケースでは、脅しとも見まごう言葉を事業主から浴びせられて、それが別の病の引き金になることもあるので注意が必要だ。本来退職に交渉は必要ないのである。

僕から云わせれば、竹内理論を介護に導入している事業者は、それだけでブラック企業である。一日も早く退職して、まず心の病を治療して、元気になったらならばもっと自分に合った良い介護事業者を見つけて転職し、そこで本当の意味で、介護が必要な人の支えになってほしいと思う。

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ということでコメントをくださった方にも、一日も早く新しい良い職場を見つけてほしいものである。是非文字リンクを貼ったサイトを一度参照願いたい。下記からも入れます。
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