10日(月)に福岡入りして、今日まで福岡に滞在していたが、明日小樽市で講演を予定しているために今日は一旦北海道に戻る。そのために今、福岡空港で搭乗待ちをしているところだ。

今回の福岡での仕事は顧問先での仕事だった。博多駅筑紫口を出てほど近いビルの3階にある株式会社ワーコンという会社は、見守り看護師(ウオッチ・コンシェルジェ)が、遠隔から在宅高齢者等の生体情報などを24時間確認し、必要な連絡を提携機関に送るという仕事をしている会社だ。

その延長線上には当然のことながら、在宅の看取り介護支援がある。

在宅で看取り介護を希望する人の中には、「一人暮らし」の方も含まれており、住み慣れた自宅で最期の時を過ごしたいと考えていても、家族がいないか、ずっとそこに居れないなどの理由で、死ぬためだけに居所を移さなければならないような人がいたりする。そうした人の人生の最終ステージを自宅で支えるために、見守り看護師と看取り介護対象者の近くの医療機関や訪問看護ステーションなどが連携し、必要な時間帯に利用者宅を訪問してもらいながら、最期の瞬間を看取ることが出来るように支援している。

生体情報により、旅立ちの日や時間が予想できることで、看取る家族がずっとそこに居続ける必要もなくなる。そのために様々な情報通信機器を利用して、テクノロジーを人につなげるのが、その会社の仕事でもあるといえる。

だからこそ、「見守り」が単なる、「監視」にならないように最大限の配慮を行い、看取り介護対象者が最期の瞬間まで、尊厳やプライバシーを損なわれることなく、安心と安楽のうちに旅立っていけるようにしなければならない。

僕が顧問として行う仕事とは、その部分のアドバイスや方法論の構築に重点を置いたものである。同時にこうした社会資源があることを、福岡市の関係者に知っていただき、社会資源の一つとしてうまく利用いただいて、看取り介護の質の向上を図るという目的と意味がある。

こうしたシステムに興味がある方は、その内容をわかりやすく説明させていただくので、是非気軽にワーコンか僕に連絡いただきたい。いつでも会社見学に来ていただいて、設備等も見ていただくことが可能だ。
生体情報の受信は24時間
見守り看護師は、このように24時間365日、遠隔で随時更新される様々な情報を読み取っている。向こう正面の壁一面がモニターとなっており、この一面だけで200件の生体情報を映し出すことが出来る。
見守りセンサー
センサーはベッドや部屋の様々な場所に取り付けることが出来、見守り対象者に装着する必要がない、非接触型のセンサーだから、まったく体に負担をかけなくて済む。しかもこれは福祉用具貸与の対象にもなっている。
生体情報モニター画面
生体情報画面の一部である。独自の活力指数で、看取り介護の時期なども予測することが可能である。
AI搭載ロボット アンコ
アンコという見守りロボットは、遠隔診療やバイタル測定が可能になるだけではなく、家族等とのテレビ電話にも利用でき、その人に合わせたコミュニケーションツールとして活用の幅が広がっている。

こんなふうに在宅医療・在宅介護・在宅看取り介護の可能性は以前よりずっと広がっており、その方法論も多様化しているわけだ。そしてこうした見守り通信技術は、居住系サービスでも取り入れられつつあり、サ高住・有料老人ホーム等では、最初からこうした見守りセンサー等を設置した部屋を用意して、見守りシステムと込みで、お部屋の利用ができるようにしているところが出始めている。

そうであれば人材不足で、従業員の介護労働の省力化が求められている介護施設でも、こうしたテクノロジーを活用することが求められてくると思う。

こういったセンサーを利用し、見守りの業務をアウトソーシングすることで、施設の業務負担は大幅に軽減できる。

そうすれば施設職員は、夜間にすべてのフロアを巡回する必要はなくなる。見守ってくれるのは外部の看護師だから、対応の必要背がある場合は連絡してくれるだけではなく、夜間に看護職員がいない特養などの場合は、看護の専門家の視点から必要なアドバイスもしてもらえることになり、医療・看護職が配置されていない時間の勤務に不安を抱えている職員の心の支えになることもできる。

ここが警備会社の単なる見守りシステムとの違いである。そのことが他施設との差別化となり、職員募集に応募も増えるというものだ。

看取り介護の方の部屋にそうした設備を導入すれば、看取り介護と称した、「施設内孤独死」も防ぐことが出来る。生体情報を見守る看護師から、最期の瞬間が訪れるという情報が送られてくるので、その情報に基づいて対応すればよい。生体情報は24時間前くらいから変化が見とれるので、家族も最期の瞬間に間に合わずに悔いを残す可能性も限りなく低くなる。

ところでここで問題になるのは、特養の運営規定の中で次のような文章があり、施設職員以外の施設サービスへの介入は制限されていることだ。その規定は以下のようなものである。
第二十四条2.指定介護老人福祉施設は、当該指定介護老人福祉施設の従業者によって指定介護福祉施設サービスを提供しなければならない。ただし、入所者の処遇に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。

しかしこの規定は、見守りをアウトソーシングすることまでは禁じていない。それは、「入所者の処遇に直接影響を及ぼさない業務」と解釈できる。よって見守りの結果、その報告を受けて対応するのが施設従業員であれば全く問題ないわけである。

ワーコンの場合、この24時間見守りシステムを1月29.800円(一人)という安価で対応し、求められる情報を常に送っている。初期費用は掛からず、センサーとコミュニテーションロボットは、それぞれ5千円(月)でレンタルできる。しかしそれらの機器は買い取っても3年もかからずペイできるので、大きな施設なら備品として買い取ったほうがお得かもしれない。なおセンサーは、在宅者の方なら福祉用具貸与対象となっているので、短い期間の利用なら、そちらを利用するほうがお得である。

ということで、施設関係者の方も是非一度、『株式会社ワーコン』に訪問していただき、システムの説明を受けていただきたい。僕は次に21日(金)に再々来福して、26日(水)まで顧問業務を行っている予定なので、その間ならば僕も一緒に説明の場に同席できる。

なおその間なら、福岡市内でいつの時間でも職場内研修等の講師もお受けできる。看取り介護・サービスマナー・介護実務・制度改正・報酬改定等に関連した講義をお望みの方も、是非気軽に連絡いただきたい。

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