今日の午前中に、日本プロ野球界に大きな功績を残された野村克也氏の訃報が全国を駆け巡った。
先月21日にはヤクルトのOB会に参加して、車いすに乗りながらもお元気そうにスピーチしていたことを考えると、突然の訃報で驚いた方が多いだろう。しかし84歳という没年から考えると、決して寿命が短かったわけではないし、自宅で暮らされて未明に救急搬送され、そのまま帰らぬ人になったという一面は、人の世話になるような長患いすることがなかったともいえるわけで、旅立ち方としてはある意味、うらやましい姿といえるのかもしれない。
こんなふうに人は誰しも、限りある時間の中を生きている。終わりがいつ来るのかを知ることはできないとしても、終わりは確実にやってくる。
身分に関係なく、能力に関係なく、人には限られた時間しか与えられていない。肉体的な生命には永遠は存在しないのだ。
限られた時間の中で名声を得て、その名を残したとしても、残された名声が社会活動をするわけではない。名を残すことにどれほど価値や意味があることなのかは誰にもわからない・・・。
だからこそ今この時間を、「生きる」ことを大切にしたい。自分に与えられた時間の中で何ができるのかを考え続けたい。
人は間違える生き物だ。過去を振り返って自分の行為がすべて正義と正当性に満ちているなんてことはありえない。しかし同時に人は、振り返ることが出来、正すことが出来る生き物でもある。そうであれば過去を悔やむより、未来を変えるために自分が変わることを恐れないで生きたいと思う。
そういう意味では、残されている時間とは過去の自分を変えたり、今の自分を高めたりするために残っている時間ともいえるのではないだろうか。
そんな限りある時間の中で、これから先も僕はたくさんの人と出会っていくのだろう。今まで、そしてこれから紡いできた縁・紡いでいく縁を大切にしたい。つながっている人、つながっていく人に感謝したい。
運の良しあしは確実に存在していると思う。そんな運というのは、なにからつながっているんだろう。
それはもしかしたら、この世に生まれた者に与えられている、「使命」と関係しているのかもしれない。何か運が良いことが起きたら、それは自分に与えられた使命を全うさせるために与えられた、「幸運」だと思うことにした方がよいのかもしれないと思っている。その使命を探し続ける旅が、自分に与えられている時間なのかもしれない。
対人援助という職業の中で、たくさんの人生を見てきた僕が今思うことは、物質の豊かさと人の幸福は比例しないということだ。もしそれが比例するのだとすれば、お金持ちの人はすべて幸せになっているはずだ。しかし実際にはそうではない。
お金がたくさんあっても、心の豊かさを得られないことにもがき苦しんでいる人は多い。お金があるがゆえに、家族で憎しみあっている人もいる。そしてそれは時として事件となって社会の表面に現れることもある。
心の豊かさは、幸せと感じる感性の高い人が得られるものかもしれない。小さな出来事に感謝でき、何気ない日常に喜びを感じ取れる人の心は豊かだ。地位や名誉やお金に縛られないで、小さな幸せを感じ取れる人の心は豊かである。
その心の豊さを、人生の敗残者の言い訳だと決めつける人の心は貧しいと思う。大きな幸運に恵まれても、もっと恵まれている人がいると考えて、そのことに喜びを感じない人の心は貧しいといえるのではないだろうか。
どちらにしても、人がこの世に生まれ生かされていることには意味があるのだと思う。そこにいる一人一人の命に使命が存在するのだと思う。その必然を考え続ける旅が人生だ。
そんなことを考えていると、『望まれず生まれてくる人などいない』という、ゆずの唄のフレーズが思い浮かんできた。
久しぶりに、「ワンダフル・ワールド」を聴きたくなった昼下がりである。
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野村克也さんのニュース驚き、また寂しく思いました。大好きで尊敬もしてました。育成論の言葉に、「無視」「称賛」「非難」深い意味があり感銘も受けた事でした。
先生が言われる様に「生きる」と言う事、命の重さや心の豊かさは、お金では変えることは出来きないですね。
対人援助に関わり仕事をさせていただいてると言う事をどの様に伝えたら、良いのかと思っておりました。
新年度の介護職員処遇改善加算、特定処遇加算の職員への周知説明をする為ですが、今年は様式が変更と言うことで、締切が4月に延長されましたが、大きな額を利用者様からの負担もあり、ケアの質向上にこの生きる、命の重さ、尊敬を持って対人援助に当たってもらう様な説明が出来ればと深く感じました。
ありがとうございました。
masa
が
しました