僕が管理する表の掲示板で、和歌山のデイサービス経営者が介護事業の恥を象徴するコメントをつけている。

まずは当該スレッドのNo.12を読んで、そのお馬鹿で知性のかけらも感じないコメントを笑ってやってほしい。

HNを、「とり」と名乗るその人物は堂々と宣(のたま)う。

「私は近畿のデイサービスを経営していますが、ご利用者様との距離感が非常に近いです。年上という感覚はあまりなく、どちらかというと友人に近い介護を行なっています。」

まったく能天気で知能の低い経営者である。友人感覚でしか仕事ができないならボランティアでもやっろと言いたい。金をとって経営ごっこをするなと言いたい。(※しかし最近のボランティアはもっと意識が高いので、友人意識でできると勘違いされても困るが。どちらにしてもこの「とり」という人物は、介護事業経営者としては下の下だ。)

そいつは上記のコメントに加えて、「家族の様な関係になることが多いです。」などとも書いている。

介護事業に携わる者は、仕事で利用者に関わっており、その関係はサービス提供者と顧客でしかない。そこに家族の親愛の情を持ち込む必要は全くないにもかかわらず、こんな温いことを言いながら経営と称する、「お遊び」をしているわけだ。

そもそも家族のような関係になっても、家族にはなれないのだから、一線を画した対応というものが求められるのである。しかも自分が家族の様な関係になっていると思っても、相手がそう考えているとは限らないのである。

顧客に対する口の利き方を知らない輩は、必ず自己弁護の屁理屈を唱えるが、こいつもその輩である。

言葉遣いを人に合わせて変えて、常に相手に自分の思いや誠意を伝えられる人間などいない。いたとしてもそれは常人ではなく神技であり、誰しも実践できる方法論ではない。

しかし汚い言葉で利用者と会話する理由を、相手に堅苦しく思われないためであると思い込んでいるコミュニケーションスキルの低い人間に、「時と場所と相手をわきまえて言葉遣いを変える」なんて技なんか死ぬまで使えるわけがない。

顧客に丁寧な言葉で対応するのは、医療・福祉・介護業界以外の仕事では当たり前のことである。それができていないこの業界の非常識に気が付かず、丁寧な言葉で対応しないことが親しみやすさに通じ、客もそれを求めていると勘違いしている輩について、ある人が面白い例えをしている。

セクハラの場合、加害者は「これは恋愛感情であって、セクハラではない」とか、「親しさから出た言動で下心はなかった」と言い張るわけだが、被害者は自分の意思を蹂躙されたような恐怖を感じている。丁寧語を顧客に対して使わずに、言葉を崩す方が良いと思っている輩は、まさにこのセクハラ加害者と同じ感覚だというのである。言い得て妙である。

もう一つ似た状態を挙げてみよう。ストーカーは、その行為を行っている相手も、自分に好意を持っていると考え、自分は必ずしも悪いことをしているわけではないと思っているケースが多い。そのことも顧客に丁寧語を使わない介護関係者の態度と、その態度を正当化する屁理屈に似ている。

セクハラ加害者並びにストーカーと、「とり」と名乗っている和歌山の通所介護経営者は、相通ずるところがあるというわけだ。

他の産業で顧客に丁寧語を使って対応しなさいと言うのは教育にさえならない。それは極めて常識の範囲であり、できることが当たり前だからである。にもかかわらず介護業界は、そんな常識さえないばかりではなく、「とり」のように常識を否定する非常識人が経営者を名乗っている。

その状態は、極めて民度が低い人間が集まっている業界だと指摘されてもやむを得ないという意味だ。しかもそうした教育やマナー意識そのものが必要ないという馬鹿が経営者になっているお寒い業界でもある。この体質を根本から変えなければならない。今はまさに変革のための戦いのまさに真っ最中であり、この「とり」なる和歌山の馬鹿経営者らとの戦いは避けては通れない。

介護という職業は、利用者と1対1で関わる場面では、自分一人で神のごとくすべてを決めてしまうことができてしまう。しかもそこにいる利用者とは、自らの不安や不満や希望を表現できない人が多いのである。

認知症の人は、馴れ馴れしい言葉遣いに憤慨したり、怖がったりしているが、その気持ちを誰にも訴えることができないことが多く、誰もその苦悩に気が付いてもらえない。

認知症がなくとも、体の不自由な人は、介護支援に携わっている人の言葉遣いが気に障っても、それを指摘したらナースコールを押したときに無視されたり、すぐ駆けつけてくれなくなることを恐れて何も言えない。

そんな状態を起こさないように徹底的に職員を教育し、対人援助の場からそんな状態をなくしていかねばならない。

だからこそ介護事業に従事する者は、誰よりも自分一人で決められることの恐ろしさを知るべきであり、そのことに謙虚になるべきだ。介護事業経営者はそうした態度を従業員に徹底的に求めなければならない。利用者傷つけ・貶める要素を、自分が経営する事業の中から徹底的に排除する必要があるのに、和歌山のえせ経営者のような態度はそれと相反し、職員の常識感覚を失わせ、感覚麻痺を促すものでしかない。

こういう経営者が一日も早く、介護業界から一掃されることを望む。

ここで批判した経営者の事業が立ち行かなくなり、廃業してしまうことが、将来的には利用者全体の真の利益になっていくだろうと思うのである。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

北海道介護福祉道場あかい花から介護・福祉情報掲示板(表板)に入ってください。

・「介護の誇り」は、こちらから送料無料で購入できます。


masaの最新刊看取りを支える介護実践〜命と向き合う現場から」(2019年1/20刊行)はこちらから送料無料で購入できます。
TSUTAYAのサイトからは、お店受け取りで送料無料で購入できます。
キャラアニのサイトからも送料無料になります。
医学書専門メテオMBCからも送料無料で取り寄せ可能です。
アマゾンでも送料無料で取り寄せができるようになりました。