芥川賞と直木賞の受賞者が決まったというニュースが、様々なマスメディアを通じて報道されている。活字離れ、出版不況と言われる今日ではあるが、数ある文学賞のなかでも、歴史あるこの二つの文学賞は特別なのだと感じている。

しかしこれほどニュースバリューのある両賞の、「副賞賞金」は、わずか100万円だ。M-1グランプリの優勝賞金の1/10とは、文学があまりにも軽視されているように思えてならない。100年後に昨年のM-1Gの優勝者の名前なんて残らないが、芥川賞と直木賞の今年の受賞者名は残っているだろう。名誉だけではなく待遇ももう少し良くなるように、賞金も上げてほしいものである。

物書きの端くれとして、そんなことを強く思っているが、それはともかくとして本題に移ろう。

終活とはどういう意味か、具体的に何を行うべきかについては、1/10に書いた「終活に必要な知識」のなかで詳しく解説している。

終活には、「リビングウイル」の宣言と記録も含まれる。終末期に意思を伝えられなくなったときに備え、回復不能な終末期と診断された以後、どのような医療を受けたいのか、口から物を食べられなくなったときにどうするのかなどの具体的な希望を、第3者に伝えて記録しておくことが大事になる。第3者とは自分にとっての、「愛する誰か」であることが望ましいことは今更云うまでもない。

自分の命が不治かつ人生の終末期であれば、延命措置を施さないでほしい」と宣言し、記録しておくことや、その際に苦痛を取り除く緩和治療・緩和ケアに重点を置いた支援に最善を尽くしてもらうための宣言を記しておくことは、終末期になってからではできないことが多い。その前に元気なうちから、「終活」としてその備えをしておくことが大事である。

その宣言を記録しておくツールとしてエンディングノートがある。エンディングノートには、プロフィールや自分史、現在の健康状態、葬儀・お墓についての希望、その他気がかりなことなどを記載するのが一般的でありるが、書式や書き方の決まりは特にない。エンディングノートは自分史を記しながらリビングウイルを宣言する自由書式だからである。

とはいっても何でも自由だとか、何を書いても良いといわれても、実際に何を書いてよいかわからない人も多い。高齢者になればなおのこと、ある程度書く内容を指定してくれた方が書きやすいという人が多い。

先日市民向け講演と、関係者向け講演の両方を行なった長崎県雲仙市では、このエンディングノートを、雲仙市独自の書式を作り市民に配布している。
わたしの人生ノート(雲仙市)
わたしの人生ノート(雲仙市)
書き方の手引きも記載されている、「わたしの人生ノート」と題されたこの書式を使うことで、終活としてのエンディングノートの作成が容易になるのではないかと思う。

自由に書いてよい書式だからこそ、こういうひな形があることによって、書くべき内容が理解できるし、ここから自分独自の書式に発想を広げることもできるのだから、雲仙市がこうした書式を作っていることは市民にとってとてもありがたいことだと思う。とても親切な行政対応であると言っても良い。

雲仙市の方は、この書式を使って自分の人生の幕引きについて考える機会が増えることだろう。他の市町村も、是非参考にしてほしいものである。

さて僕は今、新千歳空港に着いたところだ。これから小松空港に飛び、福井市に入る予定である。明日と明後日は、福井市と坂井市で、それぞれ5時間の介護支援専門員向け講演を行なう。両者のテーマは異なるが、5時間の講演のうち、制度改正の動向と、それが今後の介護支援専門員の業務にどう影響するかという部分は共通なので、5時間のうち1時間程度は、同じ内容で話をすることになろうと思う。
(※福井市講演はこちらから、 坂井市講演はこちらから、それぞれチラシがダウンロードできます。)

しかしかぶっているのは1/5ほどなので、後はまったく別内容になる。両日受講することで、より深い理解が得られと思うので、時間がある方は両方の会場に足を運んでいただきたい。

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