北海道は台風の影響もなく、各地秋晴れの良い天気である。そろそろ紅葉も見ごろの季節でもある。

そんな火曜日であるが、今日は天皇陛下の御即位を公に宣明される「即位礼正殿の儀」が行われるため、祝日となっている。しかし僕はそのことに気が付かず、いつもの火曜日と思い込んでいたが、そうではないということに先ほど初めて気がついた。この祝日は今年限りのことだから、すっかり失念してしまっていたのである。

どおりでいつもの日よりメールの受信件数が少ないはずだ。

ところでそんな慶祝ムードの日であっても、通所介護などの介護事業者は、通常の平日と変わらずに営業しているところも多いのではないだろうか。

それはそれでよいことだとは思うのだが、以前にも指摘したように、祝祭日の営業日に配置勤務している従業員の数が極端に少なくなっている事業者がある。

それでも適切なサービス提供がされていればよいわけだが、そういう事業者の中には、職員の利用者対応がほとんどなされておらず、時間差で事業所に到着する利用者の対応やバイタルチェック等に追われ、先に到着した利用者をホールのテーブルの前に座らせ、見ているかいないかもわからないテレビをつけたままで、利用者は何をしてよいかわからないまま不安そうにしている場面がみられたりしている。

僕はこの状態を「放置デイ」と揶揄しており、計画担当ケアマネジャーには、休日のサービス提供状況も確認する機会を持って、そういう状態に置くデイサービスに利用者を紹介してはいけないと指導している。

だから僕が関わっている居宅介護支援事業所のケアマネジャーは、自分が休日の際であっても、時々そうした休みの日に、自分が計画担当者となっている方がデイサービス等を使っている場合、その人の様子を確認するために、予告なくデイサービス事業所を訪問することがある。

自分のプライベートの時間を削って、そうした確認をしてくれるケアマネには頭が下がる思いだが、毎回の休みの日を使う必要もないのだから、一度くらいはそうした確認はすべきではないかとも思う。

その結果、適切なサービスができていない状態を確認・把握した場合、サービス担当者会議を臨時開催して、問題点を指摘しそれでもなおかつ改善意欲がないと判断した場合は、できるだけ速やかに利用事業所を変えるようにするわけだ。

人が少ないというのは、利用者にとっては関係のない話で、同じ料金を支払っているにもかかわらず、利用する曜日によってサービスの質が下がるのは納得できる話ではない。サービスの質が担保できない日があるなら、そういう日は営業日としないと云う方が事業者責任を果たしていると思う。

是非この祝日には、そういう面からもサービスの質を考えていただきたい。

ショートステイも同様だ。土日・祝祭日で配置職員が少ないからと言って、ショート利用者を日がな一日居室に放置し、「やることないから暇でしょうがない」と言われるようなところは、顧客から見放されていく。

ショート利用中に、転倒することを極端に恐れて、歩かせようとしないショートステイで、利用者の歩行能力が衰えるなんてことになれば、それは本末転倒で、ショートの指定を返上しろと言いたくなる。

祝日だから入浴はさせられないというのも、本来はおかしな話である。平日はトイレ介助で対応している人に、祝日になるとおむつ交換しかできなくなる介護事業者は、そもそも介護サービスの経営と運営に携わるべきではない。

祝日だから・・・人がいないからという理由で、利用者の悲痛な叫びを無視してよいということにはならない。

人の暮らしを護るための介護サービスという本質を見失わないでほしい。

苦しむ人や哀しむ人の心の叫びを見失わないために、見つめてほしい。声を聴いてほしい。そうしたことに無関心になることは、人としての最大の罪である。

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