介護事業におけるサービスマナーをテーマにした講演依頼が増えている。

その理由は、介護サービスを利用する人も世代交代が進んで、顧客意識の変化が生まれているという理由がある。つまり介護という商品を売るためには、売り手のサービスの質が問題になりつつあり、サービスマナーに欠け、お客様に対してホスピタリティ精神を持たない従業員しかいない介護事業者が、顧客から選択されなくなり事業経営が困難になってきているという事情が影響しているのである。

それはサービスマナーが介護事業者の倫理上の問題を超えて、顧客確保のための事業戦略の一つとして求められているという意味でもある。

同時にスマートホンが普及したこの時代に、マナーのない対応をスマホで動画撮影されて、ネット配信されることで事業経営に及ぼすマイナスの影響を意識せざるを得なくなったという意味も含まれている。

そのため職場単位での従業員教育として、「サービスマナー研修」を企画する事業者が増えており、そうした事業者から講師としてお呼びいただく機会が増えているのである。

そうであるからこそ、僕のサービスマナー研修は少しでも仕事に生かせる、実効性が高まる研修にしたいと常日頃心がけている。「良い話を聴いたね」で終わることなく、研修を受けた瞬間から、実行できることを具体的に示して、研修を受講する前と後では、受講者が確実に変化できるようにしたいと思いながら、テーマに沿った具体策をお話しするようにしている。そして研修では、「これは今すぐできますよね」と具体的にできることを示し、他人がそれを行わなくとも自分ができることを示して、それを行うことで未来は確実に変わるという話をしている。

おかげさまで講演後の評価も上々だ。具体的に行動につながって、確実に変わっている職場も次々に出てきている。

例えば先日サービスマナー研修を行ったある職場の研修企画担当者の方から、次のようなメッセージと写真画像が届いた。

masaさんの研修後の反響が凄いです。職員が作ってくれました。
8大接客用語
この画像は、僕が研修の中で使いこなしなさいと紹介した、「8大接客用語」をカードにしてラミネート加工したものだ。このカードを講演翌日から職員が持ちながら仕事をして、その言葉を使いこなせるように訓練を始めているのである。

お客様である利用者からものを頼まれたとき、日常的に職員が、「わかりました」でもなく、「承知しました」でもなく、「かしこまりました。」と言える職場で、タメ口でお客様の心を傷つけるような状況が起こるわけがない。そしてそういう職場では、特別な教育をしなくとも、新しく入職した若い職員もごく普通に、「かしこまりました」という言葉を使うようになり、タメ口で会話をするなんてことはなくなる。

そういう職場では、「利用者は顧客であり、タメ口で会話するのは間違いですよ」なんて言う教育も必要なくなる。なぜならそれは当たり前で、今更言われるまでもない常識になるからだ。

現にそうした職場は、全国各地に少しずつ芽吹いてきており、そこでは20代の若い職員が、「お客様にタメ口で会話するなんて、僕らには信じられないです。」なんて普通に言ってくる。こうなればしめたものだ。サービスマナー研修などしなくても、日常のOJTの中で、先輩から後輩にマナーに即した、「接遇の具体的方法」が伝わるからだ。そのきっかけが僕のサービスマナー研修であったとすれば、それはとても光栄なことである。

またそことは別の法人さんの研修担当者の方からは、メールで、「ちょうど今、受講記録の一部が私の手元に届きましたので、抜粋でご紹介させていただきます。」として感想が届けられた。そこには、「研修が終わってこれまでの間、外部講師の方をお呼びしての研修も含めても、全く比較にならないレベルで反響がありました。実体験からの話は、机上での話とはパワーが違うことを改め感じましたし、私自身も反省することや考えが甘かったと痛感することが多くありました。」という言葉も添えられていた。以下に研修を受講した方の声を紹介したい。

・サービスマナーをしっかりと行うことで、虐待もなくなっていくと思いました。今までの仕事ぶりを振り返ると、入社当初に比べると丁寧さにかけていると思いました。再度一つ一つを見直していきたいと思います。(特養職員 入社3年目)

・ご利用者の皆さんが一日を楽しく笑顔で過ごせるように、皆さんが笑顔でお越し頂けるようにそんなDSを作っていきたいです。(DS職員 入社12年目)

・ご利用者に対する言葉づかいや態度はまだまだであることを実感しました。「あおいかおも少々失礼」丁寧な言葉づかいの上級を目指して成長していきたいと自分にとってとても大切な時間になりました。(DS職員 入社10年目)

・ご利用者の方が自然と笑顔になれるよう心掛けていきたいと思います。(特養看護職員 入社16年目)

・言葉づかいも含め、自分が後輩の見本になれるように意識しながら、ご利用者に関わっていきたいと思います。(特養生活相談員 入社13年目)

・福祉の世界もサービス業であること、相手を敬い、尊敬するする気持ちで接すると自然と態度も言葉づかいも変わってくるというお話にとても共感できました。(特養等複合施設管理栄養士 入社12年目)

・色々な体験談やエピソード等、すべて胸に落ちる内容でした。日頃より心掛けている(目標としている)ことのその先の答えを頂けたような気がしました。(居宅支援事業所ケアマネージャー 入社11年目)

・自分がご利用者だったらということや家族、子供に仕事見せられるかを常に考えながら仕事したいと思います。「最後の1%が幸せだったら人生が幸せ」施設の生活が良かったと思って頂けるように職員のご利用者への関わり方を指導していきたい。(特養 施設長)


こんなふうに職場を挙げてサービスマナーの教育に取り組む事業者では、確実に成果が現れている。それは介護事業経営上も大きな武器になり、勝ち組につながる重要な要素でもある。

このような成果が挙がる、「サービスマナー研修」をご希望の方は、「北海道介護福祉道場 あかい花」の公式サイトに掲載しているメールアドレスもしくは電場番号に連絡いただき、気軽に講演の依頼もしくは打診をしていただきたい。

このサイトの下部には、僕の講演予定も掲載しているので、講演テーマや内容等も参考にしていただきたい。

ちなみに来週・大阪で行う2つのサービスマナー研修は、少しだけ席が残っているので下記に紹介しておく。
・10/28(月)16:30〜18:30、社会福祉法人あさか会主催・人権講演会「サービスマナーの向上と虐待防止の取り組み〜ホスピタリティを極める、感動をもたらすサービスへの挑戦〜」(海外産業人材育成協会(AOTS)関西研修センター)
・10/29(火)14:30〜16:30、大阪介護福祉事業者協同組合主催・管理者、中間管理職向け接遇セミナー「生き残りをかけた事業戦略として求められる介護事業におけるサービスマナー」(クレオ大阪中央・研修室2)

お近くの方は是非いらしてください。

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