今月末の福岡講演から北海道に帰ってくるのは30日(月)だが、自宅には2日間しか居られず、そのあとすぐ10/2からは、東京都世田谷区〜北海道小樽市〜長野県上田市〜佐賀県佐賀市〜福岡県北九州市〜長崎県長崎市で9講演を行なう予定になっている。
そのためのスライドづくりなどの準備にこのところ忙殺されていたが、昨日までに何とかその目途も立った。今日からはスライドの最終チェックを行って、徐々に講演事務局にファイルを送る作業に取り掛かろうと思っている。
さてその9講演のうち、2つの講演は通所介護事業に特化した講演である。(今月末の福岡講演の直前も札幌で通所介護事業者に向けた講演予定が入っている。)
10/5(土)の北海道小樽市講演は、小樽市デイサービスセンター連絡協議会と後志デイサービスセンター協議会という2つの団体の共催研修である。講演会場は小樽市内の、「特別養護老人ホームやすらぎ荘」で、講演テーマは、「介護事業におけるサービスマナー〜接客から接遇への脱皮を図るために」としている。貼りついたリンク先のチラシを参考に参加申し込みをいただきたい。
小樽市で介護事業に特化したサービスマナー研修が行われるのは、おそらくこれが初めての機会ではないだろうか。顧客確保が重要な課題になりつつある通所介護事業において、サービスマナーは、顧客から選ばれるための必須アイテムだ。是非多くの方々に、その重要性を認識してもらい、マナー精神が存在する状態での、高いレベルのサービス競争を行っていただきたい。
会場となる「やすらぎ荘」さんには以前何度かお邪魔したことがあるが、それはもう20年近く前のことだと記憶している。当時の記憶をたどるのも楽しみである。小樽市と後志地区の皆さん、どうぞよろしくお願いします。
もう一つの通所介護講演は、場所を北から南へ飛んで、福岡県北九州市小倉で行う予定になっている。
10/10(木)ステーションホテル小倉で行われる、「九社連老人福祉施設協議会 通所介護部会セミナー」は、午前10時に始まり、午後4時までの講演予定だ。昼休みの1時間を挟んでの5時間講演では、午前中の2時間は、「制度改正・報酬改定の動向から考える通所介護の位置づけと今後の方向性」というテーマを予定している。
通所介護に実験的に導入された、「自立支援介護」の今後の動向はどうなるのか。そして軽介護者の通所介護の地域支援事業化の動きはどうなるのか等、今後の通所介護経営に直結する内容となっている。
そして午後の3時間は、「生き残りをかけた通所介護事業経営〜人材確保と定着の基盤となるサービスマナー」をテーマとしている。小樽のサービスマナー講演と内容はかぶっているが、全く同じではない。しかしその主旨は同じであり、顧客確保戦略・人員確保戦略にとってそれがいかに重要かということを認識していただきたい。
ちなみに主催者の九社連老人福祉施設協議会さんには、いつもお世話になっており、たくさんの講演依頼をいただき感謝の気持ちでいっぱいである。この場を借りてお礼を申し上げたい。いつもありがとうございます。
ところで通所介護に関連しては、きな臭い動きが見て取れる。
昨年度から2000億円の財源を使って市町村に交付されているインセンティブ交付金は、来年度からさらに増額される方針が示されているが、この交付金を得るための指標に、「健康づくりの“通いの場”などのより効果的な展開を現場に促していく」ことを新たに加えることが検討されている。
その意味とは、市町村が先頭に立って、地域に要支援者等の「通いの場」を創らせるということに他ならない。そのため交付金を得るという強い動機づけを市町村に与え、その充実を図るというものだ。
その背景には市町村の総合事業化された要支援者の通所型サービスは、介護給付の通所介護に相当するサービスから、単価が低いという理由で通所介護事業所の撤退が相次ぎ、緩和された基準による通所サービスAをはじめ、通所サービスBもCも整備されていない地域が多く、制度あってサービスなしという状況になりかねないという危機感がある。
そのためインセンティブ交付金と、通いの場づくりをリンクさせて、その整備を図るという意味だ。
これによって要支援者等の通いの場が充実できた先には、いよいよ軽介護者の通所介護を地域支援事業に移行させるということが現実化する。通所介護の経営者の方々は、それを見越した事業戦略が求められるが、その危機感はあるだろうか。
次の報酬改定時に、通所介護の軽介護者の地域支援事業化は実現しないと思うが、その次の2024年はその実現が図られるかもしれない。その時、要介護1と2の人がいなくなって事業経営を継続するためにはどうしたらよいだろう。
例えば共生型サービスとして、障がい者の通所サービス(生活介護)に事業の幅を広げることも必要になるだろうが、その場合は障がい者の方々を受け入れるために、知的障害や発達障害の人に対応できる人材育成が急務になるだろう。
何よりも大切なことは、今のうちにたくさんの地域住民から選択される通所介護事業所になることだ。そのノウハウは要介護1と2の人が介護給付から外れた後も決して無駄にならない。そしてサービスの品質を高めながら、認知症の人に対するケアを確立するなどして、徐々に重度化にシフトしていかねばならない。
そのための基盤は職員の資質であり、そのためのサービスマナーである。
さらに言えばサービスメニューの見直しも必須だ。そのことは明日改めて論じてみたいと思う。(明日に続く)
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