社会福祉法人が経営する施設の総合施設を退職して、独立するまでの1年間、医療系サービスの勉強を兼ねて老健に勤めた。

北海道の玄関口ともいえる主要空港のある地域に所在するその老健は、人員配置も少なく職員の定着率も低かった。その理由は何かと考えたときに、要因の一つとして当時の処遇改善加算気鮖残蠅靴討らず、兇鮖残蠅靴討い襪箸い事実があった。しかし給与規定や職場環境などを細かくチェックすると、加算気鮖残蠅垢詬弖錣魯リアできるものと思えた。

そこでなぜ加算気鮖残蠅靴覆い里と問うたところ、診療報酬に処遇改善加算がないために、気鮖残蠅靴毒枴すると、母体の病院の介護職員との給与格差が広がるからだという理由であることが分かった。しかしそれではいつまでも良い人材は集まらず、定着率も改善しないので、是非とも加算気鮖残蠅垢襪茲Δ某文世靴新覯漫∨佑入職した年の4月から加算気鮖残蠅垢襪茲Δ砲覆辰拭

結果的にその老健は看護職員の力が強く、介護施設としての機能に支障が生じていたり、職場の人間関係が悪かったり、ケアサービスの品質が低かったりしたことが定着率の低下と人員不足につながっていることが後に明らかとなり、加算気鮖残蠅靴討盞狹に人員不足が解消することはなかったが、そこに居る介護職員は自分に手渡される給与が増えた点について、加算気鮖残蠅任るようにした僕に感謝しても良いだろう。

ところで10月から算定できる、「介護職員等特定処遇改善加算(以下、特定処遇加算と略)」の支給を巡って、前述した老健と同じような問題が今起きようとしている。

母体もしくは併設施設に医療機関を抱えている介護事業者の場合、診療報酬には特定処遇改善加算と同様の加算は新設されない。よって医療機関の職員には給与改善が行なわれないことになる。すると今回の特定処遇改善加算によって、人によっては月8万円という大幅な給与改善がされることになるので、医療機関の職員との格差は非常に大きなものとなる。このことによって不平等意識が職場内に広がることを懸念して、加算を算定しないほうが良いのではないかと考える向きがある。

これは医療機関との併設法人だけの問題ではなく、民間企業が母体の介護事業者も同様で、介護とは全く関係のない業種も含めて多角経営している企業の場合も、この加算によって企業内で職員の給与格差が広がることを懸念し、あえて特定処遇加算を算定しない方針に傾いている動向も見え始めている。

そのほかにも、法人内で介護職員だけが大きな給与改善されることを不公平だと考えたり、この加算の算定ルールが複雑すぎるなどとして、あえて加算算定をしないと決定する事業者が現れ始めている。そしてそういう事業者の関係者から相談を受ける件数も増えている。

しかしそういう事業者の方針は、事業経営の危機に直結するものだと指摘しておきたい。

現に働いている介護職員は、この加算によって大きな給与改善が可能であることを知っている。特に経験10年以上の介護福祉士であれば、月8万の給与アップとはならないまでも、それに近い給与改善があると期待している人が多い。そういう人たちは、自分の所属する事業所が加算算定せず、自分自身がその恩恵を受けられないと知った時に、がっかりするだけではなく具体的に加算の配分を受けることができる職場に移ろうとするだろう。特に自分に経験だけではなく技能もあると思っている人はその傾向が強くなる。

こんな風にして加算算定しない事業者からは、有能な人材が流出することは避けられない。

さらに介護福祉士養成校は、引く手あまたの現状で就職先を選ぶことが可能であるため、特定処遇改善加算を算定しない事業者には学生を紹介しないと断言しているところも出始めた。そうなると加算算定しない事業者には、今後有能な人材も寄り付かなくなる可能性が高い。

そういう事業者は、人材不足から人員配置がままならなくなり事業経営が難しくなるだろう。よってこの加算を算定しないという選択肢はないし、加算算定する場合も、加算率の高い「特定加算(機法廚鮖残蠅垢襪海箸強く求められてくる。

人間関係を含めた職場環境が整っているから、加算を算定せず給与改善しなくとも職員が辞めることはないと自信を持っている介護事業経営者もいるが、そのように高をくくっても、いざ自分の周囲で、給与が月額8万円アップした人がいることがわかったならば、そんな職場環境の魅力など何の力も及ばないという事態になりかねない。

むしろこの加算をきちんと算定したうえで職員に手渡し、さらに職場環境をより良い状態に整えるという形でしか有能な人材が張り付いて定着する事業者にはなり得ないと考えるべきである。なぜならいくら外国人が介護事業者に就職しやすくしたとしても、すべての介護事業者が必要な人員配置ができる状態にはならないのが明らかであるからだ。

そのため人を集めるためには、他の事業者との差別化を図った魅力ある職場であることをアピールする必要があるが、その大前提は介護職員の給与改善につながる加算を算定しているのが当たり前であるという状態をつくることだ。それなくして、他の何かをアピールしても、人材となり得る人に魅力は伝わらない。

医療機関や他職業と一体的に運営している法人等の場合は、法人内の給与格差については、仕事の違いであると丁寧に説明し、給与の高い事業所への配転希望は能力勘案すればよいのである。そのシステムを同時に構築することで、給与格差の不満は最小化できると考えるべきである。

どちらにしてもこの加算を算定しない事業者は、介護事業からの撤退という危機に直面せざるを得ない状況に陥ることは間違いのないところであり、その予言は決して外れることはない。

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