昨日(3/19)全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議が行われ、その資料が発出された。

その資料を読んでわかる通り、10月から算定・支給される「特定処遇改善加算」については、従前から示されていた情報しかなく、新たな情報や資料は示されなかった。この会議で解釈通知等が示されるのではないかと期待していた人も多かったのだろうから、その期待は見事に裏切られたことになる。ただし関係者には、この会議でそれらの資料は出されないことは、事前に知らされていたとのことである。

ということで今後の予定としては、解釈通知等は今年度末(おそらく来週中)に発出となり、Q&Aは4月以降になるそうである。

ただし特定処遇改善加算の算定要件や、事業所に裁量権がある支給方法は、明らかになっていることが多いので、それをもとに支給方法の検討・準備を進めておくことは可能だろう。

10月からの算定・支給なので、ここはあまり焦らないほうが良い。それより大事なことは、(前からここで主張しているが)示されている情報を丁寧に職員にも周知・説明に努め、この加算をどのように活用するかという視点から、その支給方法のルールを説明し、職場に最もふさわしい支給方法を職員全体で議論できる機会を創ることである。

最終的な支給決定は、トップの判断であるが、その過程で説明と意見交換という丁寧な手順を踏まないと、経営者や管理職への不信感が高まったり、職員間の関係が悪化するなど、職場が空中分解しかねない要素を内包してしまうことになるので、極めてデリケートな問題として、この加算対応を考えるべきである。

現時点でこの加算について明らかになっていない点で、気になる点は何だろう。

例えばこの加算は算定単位が事業種別ごととされているが(※例えば通所介護を併設している特養の場合、特養は加算気2.7%、通所介護で1.2%とそれぞれ別個に算定することになる。)、支給単位は事業種別を超えて法人単位とすることが認められた。

この場合、最低1人以上は昇給後に月8万円アップするか、年収が440万円を超える必要があるという要件について、これも法人単位でみてよいのか、それとも事業種別ごとに見るのかは現時点では不明である。

この問題は結構大きな問題で、それによって支給方法が異なってくる可能性があるため、事業経営者は早く情報が欲しいところだろう。
※僕個人の考え方で言えば、支給が法人単位としてよいのだから、その場合の算定要件も法人単位でみるのが筋だと思う。

またこの要件に関して、「設定することが困難な場合」の「職員全体の賃金水準が低い事業所などで、直ちに一人の賃金を引き上げることが困難な場合 」の賃金ベースをどの程度の金額に置くかなども疑問が残る点である。

算定要件の「職場環境等要件に関し、複数の取組を行っていること 」については、「資質の向上」、「労働環境・処遇の改善」、「その他」でそれぞれ一つ以上の取り組みを行っておかねばならないが、その具体的内容は、3/6発出資料の7ページを参照して、具体的対応を決定することになる。ここは特に問題なくクリアできる点である。

また、「ホームページへの掲載等を通じた見える」については、都道府県等が情報提供する仕組みとして『情報公表制度 』を活用するとしているが、そこに情報を掲載する方法しか認めないのか、事業者の公式サイトなどの活用も認めるのかが明らかではない。

さらに前者だとしたら、その情報の掲載について都道府県が掲載料金を徴収するのかどうかも問題となる点である。この加算によって、情報公表制度の有料化が復活するなんてことにはならないと思うが、役人の悪だくみは際限がないので注意が必要だ。もしこの部分で有料化が行われた場合は、早急なる抗議の声を挙げないとならないと思う。

さらに経験10年の判断に関する事業者の裁量権のうち、「10年以上の勤続年数を有しない者であっても、業務や技能等を勘案し対象とできる」という部分の、業務や技能等の具体例が示されるのかどうかも今後の注目点だろう。

ざっと考えてみた僕の疑問はこの程度であるが、細かくみればさらに疑問が湧いてくる部分はあると思う。関係者の皆様は、現時点の確定情報を確認しながら、何が疑問として残っているのかを整理すると、今後の発出情報の理解や整理に役立つと思う。

このブログの読者の皆様で、こんなことが疑問として残っていると思うことがあれば、コメント欄に書き込んでいただきたい。

ところで今回発出資料の中では、「次期介護保険制度改正について」や「生産性向上・業務負担軽減の取組について」(総務課)なども含まれているが、その内容を読むと、将来の光が見えなくなるような内容も含まれており、突っ込みどころも満載の内容となっている。

それらは明日以降、徐々にこのブログで指摘していきたいと思う。

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