昨日は新元号の発表の話題で、日本中が沸き立っていたが、その由来・出典となった万葉集の関連書籍が、今日あたりから書店で大いに売れるのではないだろうか。僕も時間が合ったら書店に行って、関連本が売っていないか探してこようと思ったりしている。

そんな喧騒の中での新年度のスタートの日であったが、このブログを読んでくださる方々にとって、それはどのような日であったろうか。新しい職場で新たな一歩を踏み出した人も多いのではないかと思うが、それぞれのステージで素敵な花を咲かせてくれることを願ってやまない。

年度が変わったことをきっかけにして、いろいろな動きもみられる。現在所属している組織の在り方に疑問を感じて、あらたな活動を模索している人もいる。そういう人たちに新しい径が開かれるようにお手伝いをする機会も多くなるという予感がしている。

今日の記事は、そのことに関連した話題に触れて筆を進めようと思う。

日本介護支援専門員協会という組織が、「現場の声を代表する組織」とか「全員参加型のチー ム」を標榜しているにもかかわらず、それはまやかしで、実際には極めて非民主的な役員中心の運営組織でしかないことを、このブログ内で様々な批判記事を書いて指摘してきた。

このブログ記事には拍手という機能が張り付いているが、通常の記事にはその数は二けたになることも珍しいのに、協会の批判記事を書くとその数字の桁数が全く違ってきて、何百ときには何千という拍手数がつく。

それだけ日本介護支援専門員協会の運営姿勢に疑問と怒りを感じている会員が多いということではないだろうか。

僕が一番批判していることは、昨年の介護報酬改定に向けた一連の議論の中で、日本介護支援専門員協会が居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定することに積極的に手を貸したこと、そして特定事業所集中減算の全面廃止に賛同せずに、福祉系3サービスに対する減算存続を求めたことなどであるが、その「意見書」を書いた小原副会長をはじめとした協会の役員は、批判記事に対する賛同者数の多さをどう感じているのだろうか。

そのような中で、関東のとある地域の会員の方々が、この組織の姿勢に憤りを感じて、改革の意思のないことに幻滅し、新たな活動を模索しようという動きがある。日本協会に頼らない新たな活動の先には、「新組織」をつくろうという動きにもつながる可能性がある。それはあくまで可能性の話で、選択肢の一つにしか過ぎないが、一つの小さな動きが大きな流れをつかむことだってあるのだから、そのことに注目していきたいと思う。

当然のことながらそれをよく思わない人もいるだろう。せっかくの全国組織から脱退するのは、組織そのものの弱体化につながり、それはそのまま会員の利益に反する行動につながるのではないかという声もあるだろうが、そもそも所属組織が自分の利益を代表していないと感じてとる行動は、組織の利益と反して当たり前である。

新たな可能性を求めて、既存の組織運営の方針とは全く違う方向で活動する先に、志を同じくする人が新組織を求める結果も必然と言える。その活動が小さくて知名度はない組織から始まるとしても、目指すものを同じくする仲間が集まるような透明性があって、民主的な運営組織であれば、やがて独善的で硬直的な組織を凌駕して先頭に立っていくことも可能となるだろう。

そうした動きに対して、批判的な目を向ける人も多いだろう。例えば介護業界全体を見渡した場合、社会保障費の自然増を抑制する政策の中で、2021年度の制度改正・報酬改定は、より規模しいものになると予測されるのだから、業界団体が一枚岩になって、それに対抗した備えが必要となると考えと、介護業界は組織を統合して大きな勢力を持って、統一対応するべきだと考える人もいる。

そういう人たちは、福祉系の職能団体が各個ばらばらに存在するのではなく、大同団結を図るべきだと考えているから、介護支援専門員という職業を持つ人の利益を代表する組織が複数存在するようになることには反対するだろう。

しかし共通の目的を持てなくなった人々が、一つの集団としなって組織形成することは困難だ。

共通するものもないばらばらの集団が、まとまりなく集まることを「野合」という。それは政治の世界で、選挙に勝つ目的のためだけに異なる政党が急に新党を作って合併したりする状態のときなどに、批判的に使われる言葉でもある。

組織の方針に反した考え方を持つ人が、しがらみや権力に縛られて自分が信じる活動ができなくなるのは、非民主的な組織運営でしかなく、それは一部の役員の独裁につながりかねない。考え方が異なる人がそこにしがみついて離れなれないことこそ野合である。

野合は一部の権力者の利益にしかつながらない。そういう野合より、群雄割拠を経て正常な民主的組織をまとめ上げようとする人々の活動は、支持されてしかるべきではないのだろうか。

僕はそうした人たちにエールを送りたいと思う。

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