9月28日付で厚労省から「介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて 」が発出された。

これはいわゆる混合介護のルールを明確化にしたものであるが、このことを「混合介護の解禁」と表現するのは間違っている。なぜなら現在でも、介護保険の指定事業所が保険外サービスの提供により、契約で定めた料金を徴収することは認められているからだ。

今回はこの保険外サービスの提供の運用をさらに弾力的に推し進め、そのルールを明確にしたものであり、かつ利用者送迎等、「運送」に伴う部分については、厚厚生労働省と国土交通省との考えのすり合わせを行ったうえで、定められたルールについても明示されている。

そこで今日から本通知について、「訪問サービス」・「通所サービス」・「道路運送法上の取扱いと今後の事業経営に及ぼす影響」という風に3回に分けて、この通知内容を検証してみようと思う。

訪問介護を中心とした「訪問サービス」の共通事項として、過去に示されているルールを確認する内容が示されており、それは以下の通りである。

第一 共通事項:保険外サービスについては、「指定居宅サービス等及び指定介護予防サービス等に 関する基準について」 (平成 11 年9月 17 日老企第 25 号。以下「基準解釈通知」という。 )等において、介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合 の取扱いを示しており、例えば訪問介護については以下のとおりである。 「介護保険給付の対象となる指定訪問介護のサービスと明確に区分されるサービスについては、次のような方法により別の料金設定をして差し支えない。

イ .利用者に、当該事業が指定訪問介護の事業とは別事業であり、当該サービスが 介護保険給付の対象とならないサービスであることを説明し、理解を得ること。
ロ .当該事業の目的、運営方針、利用料等が、指定訪問介護事業所の運営規程とは 別に定められていること。
ハ. 会計が指定訪問介護の事業の会計と区分されていること。


この部分はすでに大多数の事業者が理解しているところであり、新しいルールではない。

次に訪問介護における混合介護の提供方法を確認してみたい。本通知では、「保険給付の範囲外のサービスについて、利用者と事業者の間の契約に基づき、保険外のサービスとして、保険給付対象サービスと明確に区分し、利用者の自己負担によっ てサービスを提供することは、当然、可能である」というのは新たなルールではなく、これまでの取り扱いであることを示したうえで、「訪問介護と保険外サービスを組み合わせて提供する場合の例 」として、「訪問介護の前後に連続して保険外サービスを提供する場合と、訪問介護の提供中に、一旦、訪問介護の提供を中断した上で保険外サービスを提供し、その後に訪問介護を提供 する場合がある」として、具体的例示を下記の通り示している。

訪問介護の対象とはならないサービスを利用者本人に提供 ・ 訪問介護の提供の前後や提供時間の合間に、草むしり、ペットの世話の サービスを提供すること ・ 訪問介護として外出支援をした後、引き続き、利用者が趣味や娯楽のために立ち寄る場所に同行すること ・ 訪問介護の通院等乗降介助として受診等の手続を提供した後に、引き続き、介護報酬の算定対象とならない院内介助を提供すること
※ 介護報酬の算定対象となる、訪問介護における院内介助の範囲については、 「訪問介護における院内介助の取扱いについて」 (平成 22 年4月 28 日付事務連絡)を参照すること

同居家族に対するサービスの提供 ・ 訪問介護の提供の前後や提供時間の合間に、同居家族の部屋の掃除、同 居家族のための買い物のサービスを提供すること

ただしここでは「※ 利用者本人分の料理と同居家族分の料理を同時に調理するといった、訪問介護と保険外サービスを同時一体的に提供することは認めない。 」と釘を刺している。

そして「訪問介護と保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱い 」ためには、保険外サービスを訪問介護と明確に区分する必要があるとして、以下のルールが示され、事業者はそれを遵守しなければならないとされている。

保険外サービスの事業の目的、運営方針、利用料等を、指定訪問介護事業所の運営規程とは別に定めること
契約の締結に当たり、利用者に対し、上記,粒詰廚修梁召陵用者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書をもって丁寧に説明を行い、保険外サービスの内容、提供時間、利用料等について、利用者の同意を 得ること。なお、保険外サービスの提供時間は、訪問介護の提供時間には含めないこと
契約の締結前後に、利用者の担当の介護支援専門員に対し、サービスの内容や提供時間等を報告すること。その際、当該介護支援専門員は、必要に応じて事業者から提供されたサービスの内容や提供時間等の保険外サービスに関する情報を居宅サービス計画(週間サービス計画表)に記載すること
利用者の認知機能が低下しているおそれがあることを十分に踏まえ、保険外サービスの提供時に、利用者の状況に応じ、別サービスであることを理解しやすくなるような配慮を行うこと。例えば、訪問介護と保険外サービスを切り替えるタイミングを丁寧に説明する等、利用者が別サービスであることを認 識できるような工夫を行うこと
訪問介護の利用料とは別に費用請求すること。また、訪問介護の事業の会計と保険外サービスの会計を区分すること

また、提供した保険外サービスに関する利用者等からの 苦情に対応するため、苦情を受け付ける窓口の設置等必要な措置を講じる義務を事業者に課していが、この窓口は保険給付の苦情受付窓口を活用しても差し支えないとしている。

※(介護予防)訪問入浴介護、 (介護予防)訪問看護、 (介護予防)訪問リハ ビリテーション、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護をペッ トの世話など保険外サービスと組み合わせて提供する場合も同様の取扱いであるとしている。

なおサービス提供責任者については、業務に支障がない範囲で保険外サービスにも従事することは可能で、その場合でも保険給付サービスの専従規定から外れないとされている。
混合介護のルール明確化2・通所介護編に続く)

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