発熱して救急外来受診した経緯については、「久しぶりの40度」でお知らせしたとおりであるが、そこから昨日まで体温が37度〜38度間を行ったり来たりする状態で改善が見られず、結局週末はほぼ寝たきり状態で過ごすことになった。

発熱当日の木曜日に予定していた仕事は、認定審査会も含めて何とかこなしたが、それ以降の3日間の予定は白紙と相成った。幸いこの間は、講演予定が入っていなかったので、その方面で迷惑をかけなかったことが不幸中の幸いだった。

しかしわずか3日とはいえ、仕事が全く手につかない状態はかなりのロスで、これを取り戻すのは容易ではない。サラリーマン時代なら、体調を崩して休みを取っても、自分に替わって補ってくれる人によって、業務が全く停滞するということはなかったので、それと比べるとやはり独立して行う仕事の難しさを感じざるを得ない。体が資本であることを改めて実感させられた4日間であった。

実はまだ体調は完璧とは言えない状態だが、いつまでもベッド上を中心に過ごすというわけにもいかないので、昨日の午後からは通常の暮らしに戻している。しんどいところもあるが、元気になったと思い込むことによってできることもある。

それに昨日は僕の誕生日でもあった。この年になって、今更誕生日がめでたくもないし、家族間でも特別なお祝いをすることもないが、誕生日を寝て過ごすというのも縁起が悪い。普通に起きて、普通に飯を食って、できれば普通にお酒も飲もうと思ったが、さすがに酒はまだ早すぎたようで、たった1杯のお酒で具合が悪くなった。なかなか可愛い58歳のmasaちゃんである。

それにしても世間では、根拠のない思い込みの介護方法が横行して、それがなくならない。それに拍車をかけているのが、知識に欠ける興味本位だけのマスコミ報道だ。

先日もTBSの爆報フライデーという番組で、認知症が水分摂取によって改善されるかのような内容が放映された。そしてその水分量も1.500mlとされており、あたかも竹内理論を彷彿させるものであった。

あの番組で紹介された事例(俳優の布施博さんの父親など2ケース)は、水分摂取によって認知症が改善したものでないことは、専門家から見れば明らかである。そのケースは単に脱水性のせん妄が、脱水が改善されたことによって症状改善しただけに過ぎない。つまりもともと食事摂取量はじめ、水分摂取量がかなり足りていなかったケースであることは明らかだ。3食の食事量も不十分であったから、今現在1.500ml/日もの多量の水分摂取で、内臓ダメージがなく過ごせているという、偶然と幸運の重なったケースにしか過ぎない。

同じことを脱水ではない認知症高齢者に強制的に行えば、深刻な内情ダメージが生じ、場合によっては心不全などで命を落としかねない。猛暑の地域では、電解質などを摂らずに水分だけを大量に摂取することは、低ナトリウム欠症などを引き起こす可能性もある。これも人命にかかわる。

そもそも人が必要とする水分量を、食事摂取量を抜きにして考えるなどあり得ないという常識が、かの番組には欠如している。通常の食事を3食十分摂取できている人であれば、食事以外の水分補給量は、1.000ml/日程度で十分であるケースが大部分である。食事摂取ができていてなおかつそれ以上の水分補給が必要なケースは、治療すべき疾患が別に存在すると思われる。

とにもかくにも無責任なマスコミ報道に踊らされて、必要以上の水分の強制摂取が行われ、人権侵害のみならず、生命を侵害される認知症高齢者が出てくるのではないかと危惧している。あの番組を見て、自分の身内に水分を強制的に与えた結果、病状が重篤化するケースは間違いなく出てくるだろう。その時は、その番組の報道内容を信じて間違った対応で、家族を死なしめた人も被害者だ。この場合、テレビ局自体も被告になり得ることを自覚してもらいたい。今後被害にあわれた方が生じた場合には、被害者をまとめて集団であの番組を提訴してほしいものだ。

それにしても邪教のように広がる、水分強制摂取。これを唱えている張本人が、被害者の実態を顧みることなく、根拠のない方法論を垂れ流していること自体が、すべての元凶である。その存在は、日本ボクシング協会の辞任した会長の存在より始末が悪い。

これを何とかせねばならない。

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