4月からの報酬改定では、介護保険施設(特養・老健・療養型医療施設・介護医療院)や特定施設、認知症対応型共同生活介護の身体拘束廃止未実施減算について、現行の5単位/日減算から、改定後は、10%/日減算に変更されている。

さらに減算規定は次のように変更されている。

5 介護福祉施設サービス
(5) 身体拘束廃止未実施減算について
身体拘束廃止未実施減算については、施設において身体拘束等が行われていた場合ではなく、 指定介護老人福祉施設基準第 11 条第5項の記録(同条第4項に規定する身体拘束等を行う場合 の記録)を行っていない場合及び同条第6項に規定する措置を講じていない場合に、入所者全員について所定単位数から減算することとなる。具体的には、記録を行っていない、身体的拘束の適正化のための対策を検討する委員会を3月に1回以上開催していない身体的拘束適正化のための指針を整備していない又は身体的拘束適正化のための定期的な研修を実施していない事実が生じた場合、速やかに改善計画を都道府県知事に提出した後、事実が生じた月から3月後に改善計画に基づく改善状況を都道府県知事に報告することとし、事実が生じた月の翌月から改善が認められた月までの間について、入所者全員について所定単位数から減算することとする。

このように4月以降、やむを得ない事情により身体拘束を行った場合の記録を行っていない場合に加え、身体的拘束適正化検討委員会の3月ごとの開催、身体的拘束適正化のための指針作成と、身体的拘束適正化のための定期的な研修実施の3項目が新たに求められた。

このうち適正化委員会と職員研修は4月にすぐ実施する必要はないが(※新入職員がいる場合は研修実施が必要:後述)、6月までに実施する必要がある。また「身体的拘束適正化のための指針」については、施行以後、最初の身体拘束廃止に係る委員会を開催するまでの3ヶ月の間に整備する必要があるため、それ以降の減算になる。

指針の内容については、解釈通知で次のよう内容を盛り込むことが定められている。
施設における身体的拘束適正化に関する基本的考え方
身体的拘束適正化のための委員会その他施設内の組織に関する事項
身体的拘束適正化のための職員研修に関する基本方針
施設内で発生した身体的拘束の報告方法等のための方策に関する基本方針
身体的拘束発生時の対応に関する基本方針
入所者等に対する当該指針の閲覧に関する基本方針
その他身体的拘束適正化の推進のために必要な基本方針


内容的にはさほど面倒くさいものではない。事務レベルで即作成できる内容だろう。作成していない施設は今日から早速作成作業に取り掛かる必要がある。

また身体拘束適正化員会についても細かく規定されている。

(3)身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(第6項第1号)
同条第6項第1号の「身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会」(以下「身体 的拘束適正化検討委員会」という。)とは、身体的拘束の適正化のための対策を検討する委員会であり、幅広い職種(例えば、施設長(管理者)、事務長、医師、看護職員、介護職員、生活相談員)により構成する。構成メンバーの責務及び役割分担を明確にするとともに、専任の身体的拘束適正化対応策を担当する者を決めておくことが必要である。 なお、身体的拘束適正化検討委員会は、運営委員会など他の委員会と独立して設置・運営することが必要であるが、事故防止委員会及び感染対策委員会については、関係する職種等が身 体的拘束適正化検討委員会と相互に関係が深いと認められることから、これと一体的に設置・ 運営することも差し支えない。身体的拘束適正化検討委員会の責任者はケア全般の責任者であることが望ましい。また、身体的拘束適正化検討委員会には、第三者や専門家を活用することが望ましく、その方策として、精神科専門医等の専門医の活用等が考えられる。 指定介護老人福祉施設が、報告、改善のための方策を定め、周知徹底する目的は、身体的拘束適正化について、施設全体で情報共有し、今後の再発防止につなげるためのものであり、決して従業者の懲罰を目的としたものではないことに留意することが必要である。 具体的には、次のようなことを想定している。
身体的拘束について報告するための様式を整備すること。
介護職員その他の従業者は、身体的拘束の発生ごとにその状況、背景等を記録するとと もに、,陵夕阿暴召ぁ⊃搬療拘束について報告すること。
身体的拘束適正化のための委員会において、△砲茲衒鷙陲気譴浸例を集計し、分析す ること。
事例の分析に当たっては、身体的拘束の発生時の状況等を分析し、身体的拘束の発生原 因、結果等をとりまとめ、当該事例の適正性と適正化策を検討すること。
報告された事例及び分析結果を従業者に周知徹底すること。
適正化策を講じた後に、その効果について評価すること。

↑業務負担としては決して少なくはないが、必ず実施しなければならない業務として、施設のシステムに組み入れる必要がある。太字で示した点は特に注意が必要である。

身体的拘束適正化のための定期的な研修実施の頻度は、年2回以上とされたが、同時に「新規採用時には必ず身体的拘束適正化の研修を実施することが重要である。」とされたため、新規採用者がいる場合には必ず実施する必要がある。4月は、新たに入職する職員がいる施設が多いだろうが、これも6月まで猶予が与えられている。

その研修実施の準備も今からしておかねばならない。指針に基づいた研修プログラムの作成も必要となり、研修の実施内容についても記録することが必要である。(研修は施設内研修で差し支えなし)この研修で、外部講師を求める場合は、是非お声をかけていただきたい。

どちらにしてもこの準備が滞っている施設は、これから半月間、大変な準備が必要となる。


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