昨年10月に行われた「経済財政諮問会議」で、学習院大学の伊藤元重教授ら4人の民間議員が、最新のテクノロジーを活かした見守り機器やロボットを介護の現場に普及させるため、介護報酬に新たな加算を創設して導入を促すべきだと政府に提言し、政府も介護ロボットを導入することで介護職員の負担軽減やサービスの質向上を実現する介護施設に対し、介護報酬を加算する方針を明らかにしていた。
このことに関して明日・29日(水)の介護給付費分科会で、国の最終的な方針が明らかにされる。
今回は、介護職員が体に装着したり、高齢者とコミュニケーションしたりするロボット加算は見送るものの、高齢者の徘徊やベッドからの転落の動きを音などで知らせる見守りセンサーを設置した特別養護老人ホームに対し、夜間勤務の職員を配置した場合に適用する介護報酬加算の条件を緩和するという内容だ。
具体的には、「入居者の15%以上の数の見守りセンサーを設置すれば、追加配置した職員の夜勤時間が規定を下回っていても加算できる」というもので、いわば職員配置とセンサー設置を同列に見るというものらしい。
センサーの有効性は認めるし、それを活用することは必要であることも理解できる。しかしその費用を報酬加算で見るというのは理解しがたい。機器の導入に対する費用は、補助金で見るべきだろう。法主加算ということで見てしまえば、センサーを導入しなくても良いほどの配置と支援技術を持った施設の方が、アウトカムとして評価されないという逆転現象がそこかしこに出てくることになる。それは大きな矛盾であり、介護報酬のありようをゆがめてしまうことになる。
それは国民の福祉の向上とは何ぞや、介護サービスの質とは何ぞやということを問い直さねばならないことにもつながりかねない問題である。
今日から僕は長崎県内で、12/1まで5講演を行うことになっているが、そのことも含めて問題提起をしてきたいと思う。
ただ今日の講演は、介護支援専門員の皆様に向けたものだが、事務局からは、『お話頂く内容についてですが、「介護って何?、生活を支えるって?、自立支援とは?」について、先生のフリートークでお願いが出来たらと考えています。真にケアマネジャーに求められるものは何なのか、制度に振り回されない大事なこと、私たちが忘れかけている「何か」、という漠然としたリクエス トで大変申し訳ないのですが、是非ご検討を頂けたらと存じます。むしろ、医・介の同時改定の話は必要ないのかなとも考えており、先生のビジョン、ケアマネジャー論を頂戴できたらと考えています。』とリクエストいただいており、制度改正や報酬改定はさらりと流す予定である。
このことをじっくり聞きたい方は、30日に時津町総合福祉センターで行われる、「時津町介護支援専門員連絡協議会主催研修」の方においでいただきたい。
ところで昨日から滞在している長崎は、北海道よりかなり気温が高く、日中18度まで気温が上がった。

北海道は秋が過ぎて雪がそぼ降る冬になっているが、平和公園はまだ紅葉がきれいな季節である。
昨日は移動日であったが、今日の講演会を主催してくださる「長崎市介護支援専門員連絡協議会」の皆様方がオフ会を開催してくださった。

皆さん楽しい人たちで、長崎市での夜を大いに楽しませていただいた。

僕は長崎駅前のホテルに泊まっているが、長崎駅はイルミネーションに彩られていた。そんな中、大町会長がホテルまで迎えに来ていただいた。ありがとうございます。
そういえば昨日はフライト中の機内から、珍しく富士山がくっきり綺麗に見えた。

きっと今回の長崎県5講演は、富士山が寿ぐくらい大成功となるような期待が膨らんでいる。
今日の講演会は、なんと350名以上の申し込みがあるそうで、これは過去最高とのこと。気合を入れて準備しているところである。それではみなさん、会場でお会いしましょう。動画「LOVE〜明日へつなぐ言葉・長崎バージョン」もお楽しみに!!
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お役人:介護の人手不足は待ったなし、解決策として介護ロボットを導入せよ!
技術者:現在の技術では介護ロボットの実用化は不可能です
お役人:他にどうしろっていうんだ? いいから介護ロボットを導入せよ!
技術者:じゃ見守りセンサーのようなものまで介護ロボットという事にして、、、お役人さま、言われた通り介護ロボットを現場に導入しました。
お役人:よし、やればできるじゃないか!