僕の最新刊本である『介護の誇り』という本を書こうとした直接的な理由は、昨年8月にホリエモンが、「介護のような誰でもできる仕事は永久に給料上がりません。いずれロボットに置き換わる」とツイートし、それに対してたくさんの人が支持するかのような状態が見られたことがきっかけである。

まじめに、真剣に介護の職業に従事している人は、このことには本当に腹が立ったであろう。腹を立てるより、まとめに相手にする様な人物でもないし、議論するに値しない見識の持ち主だと思った方もいるだろう。

しかしホリエモンが語っていることを、すべて荒唐無稽な意見として無視してよいかと問われれば、僕はそうも思わなかった。彼の指摘は、介護を職業とする人の多くが、介護のプロとは言えない専門性とは無縁の素人レベルだろうという指摘でもあるが、事実そうした仕事しかできない人が、この介護業界にたくさんいるからだ。それをすべて待遇の悪さだとか、人手不足の問題にしてしまうのもどうかと思った。

その状況をどうにかしないと、ホリエモンのように介護を職業とする人の多くが、専門性とは無縁の素人レベルだろうと思う人はなくならないと思った。

そのためには、介護が誰でもできると思われている原因となっている不適切サービスという事実を抉り出し、そうならないための方法論を示したうえで、本来我々が目指している介護という職業の生み出すことができるものを示したいと思った。そうすることで介護という職業に誇りを抱き、生き方としてその職業を選択する人が一人でも増えることで、世間の介護に対する偏見とか、差別的な見方をなくせないかと考えたのだ。そんなことを新刊本の中で語っている。
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その本の出版記念セミナーが、10/22の日曜日の大阪セミナーから始まった。台風が近づく中、大阪は強い雨となり、当日欠席する人も多かったが、20名の方が会場に足を運んでくださった。

このセミナーでは、虐待につながる不適切事例を、過去の事件・事故を紹介しながら、一つ一つの事案に潜む影を生み出したものを解説しながら、そうならないための考え方、実践法を明らかにするところから始まり、そうした不適切サービスとは無縁の、高品質サービスが展開されている事例を紹介したり、その結果何がそこで起きているのかを紹介し、そうした高品質なる介護サービスにつながる方法論を明らかにした。

そのための職員研修の在り方や、高品質サービスを支える人材の選び方、そうした人材が定着するためのメンタルヘルスケアなどの在り方などにも話題を広げた。

セミナー後、11人の方がアンケートに答えてくださった。アンケート内容は今のとおりである。
1. プロフィール
2. 参加動機
3. 満足度の理由
4. 不要なところなど
5. その他


4の不要なところについては、すべての受講者が「なし」と回答してくれたので、座学5時間のセミナー内容の構成・内容自体は問題なかったようだ。ただ実際にお話ししてみて、削ったほうが良い内容や、加えたほうが良い内容も、僕自身は講義の中で感じたので、11/11の東京会場からは少し主精しようと考え、昨日まで主催者に修正ファイルを送ったところだ。

開催が決まっていなかった11/11(土)の東京セミナーも開催が決まり、翌11/12の名古屋会場セミナーと合わせて、よりパワーアップ・整理整頓した内容でお話ができると思う。そのあとの札幌会場、仙台会場も受講希望者を募集中であるので、是非お申込みいただきたい。

なお大阪会場のアンケートの「満足度の理由」について、いただいたご意見を下記に紹介しておく。

・介護の割れ窓理論、虐待発生のメカニズム、日々のケア、ストレスマネジメントをとても分かり易く、また明日からすぐに現場で取り組める内容が充実していました。

・虐待の背景要因から具体的な事例、アプローチの方法など「根拠ある」対策、対応が「良質なサービス」につながる事をよく学べました。大変ありがとうございました。

・もやもやして悩んでいた事があったが、先生の話を聞いて、こうして以降と言う目標が出来た

・沢山のヒントをいただくことが出来ました。

・今、特養の中で出来ていること、できていないこと明確になりました。

・以前から職場で「腑に落ちなかったこと」について、目からウロコの説明を受けまして、非常に満足しました。日々の実践で生かしていけるように、自分尾スキルアップを目指し、職場の改革にも取り組みたいと考えました。

・いかに利用者様への「普通」「当たり前」をわすれかけていました。日頃できていないことがいっぱいで反省しています。私の施設での任期はあと半年ですが、限られた期間、利用者様のために少しでも質の向上に向けて職員、スタッフの指導していきます。カンフォータブルケア、初めて聞きました。感激しました。もう少し、勉強します。簡単な方法だけど難しいでも実践したい!!ありがとうございました。

・基本的な内容であるが、改めて研修で聞くと「やる気」になる・また目指す方向性が間違っていないと自信をもってスタッフに伝える事ができると思った。


以上貴重な意見をいただき感謝申し上げたい。これから来年2月までに東京・名古屋・札幌・仙台・福岡・岡山とこのセミナーを続けていく予定なので、ぜひよろしくお願いします。なおこのセミナーは参加希望者が19名以下だと開催されない場合があるので、ご了承ください。そしてそのようなことがないように、是非たくさんの方にお申込みいただきたい。

一緒に、ホリエモンに馬鹿なことを言われない介護現場を作っていきましょう。

介護の誇り出版記念セミナー
介護の誇り出版記念セミナー開催日程

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