国の財政が破綻しないように、社会保障費は本来の自然増分の1兆円の半分となる5.000億円しか増加させないとされている。そうした限りある財源の中で介護保険制度は持続可能性を担保していかねばならない。

そうであるがゆえに、厳しい給付抑制策がとられていき、それは介護事業者にとって、架けた梯子を外された、というような厳しい事業経営を迫られる結果をもたらす。

そんな中で、事業を継続していくために、事業経営者にはしっかり経営能力を磨いて、顧客を確保して収益を挙げながら、事業を継続していく手腕が求められる。

介護給付費の単価が減る中で、そうした経営手腕が求められるのだから、経営リスクを少なくするためにも、単一の事業に偏らずに、収益を挙げるサービスを多角化していかねばならないし、保険給付のみに収益を求めずに、他の収益部門を創っていく必要もあるだろう。

そんなことは経営者なら百も承知であろうが、そのための人集めはどうするのかという問題がある。

人材を広く集めないと、事業の多角化も拡大も不可能だ。厳しい時代に生き抜くためには、人員だけ集めても仕方なく、介護サービスを提供するにふさわしい人材を確保して、鍛え成長させる事業戦略が欠かせない。そのためには職員の福利厚生も含めた待遇を向上させていくことも当然必要となるが、それは青天井ではなく、おのずと限界がある。

その中で、魅力ある職場づくりをしていき、実習に来た学生が就職したいと思える職場にして、職員募集に応募がなくて困るという職場ではなく、きちんと人材を選んで教育し、有能な人材が定着する職場を作っていく必要がある。そのためにはどうしたらよいのだろうか?

介護の職業を選ぶ人々の動機は、「人の役に立ちたい」という動機である。それは人を愛し、人を護る動機づけである。有能で優秀な人材であればあるほど、この動機づけは強まる。逆に言えば、この動機づけが護られない職場からは、有能な職員はやめていき、定着しないということになる。そこに残った、「人の役に立つ必要はない」、「仕事をこなして給料さえもらえばよい」と考える人たちが多数を占める職場には、有能な人材は集まるわけもなく、そこでは顧客離れが進んで事業継続が難しくなるか、安かろう悪かろうサービス化が進むかの、どちらかしかない。

どちらにしても、求められる人材と呼ぶにふさわしい人にとっては、そんな職場で働く動機付けはなくなる。仕事も面白くなくなる。どうせ限りある人生ならば、元気に働くことができる間は、誇りある仕事を楽しくしたいと思う。

年上であり人生の大先輩である利用者にため口で話しかけ、心で泣いている利用者の見えない涙に気が付かないような、誇りのない仕事をしたくはない。全国の様々な場所で、介護の職業に携わっている人の中には、そう考えている人も多いのではないだろうか。介護事業経営者の皆様の中にも、そういう職場を作りたいと考えながら、日々模索している人もいるのではないだろうか。

そんな人たちの、動機づけを護り、介護事業という仕事に誇りを感じてもらいながら、人を護るサービスを実践するための具体策を示したセミナーが、いよいよ10月22日(日)大阪会場を皮切りに、全国7ケ所を巡って行われる。

日総研出版社主催・「介護の誇り」出版記念セミナー・感覚麻痺・不適切ケアの芽を摘む!〜介護保険施設・事業所で虐待を発生させない〜介護サービス質向上の具体策の詳細と申し込みはこちらからダウンロードしてください。
介護の誇り出版記念セミナー
介護の誇り出版記念セミナー日程
決して聴いて損をさせませんので、ぜひ会場においでください。介護事業を経営する方々は、今後の介護経営リスクをなくすために、是非職員さんを受講させていただきたい取れます思います。どうぞよろしくお願いします。


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