僕の家の近くに、とある医療機関の職員駐車場がある。

そこは僕の朝のウオーキングコースの河川敷のすぐ横にある場所で、平日は100台以上の車で一杯になるのだが、今朝は数えるほどの車しか止まっていない。土日でもないのにどうしたのだろうと考えて、なるほど今日からお盆休みに入っているのだと思い当たった。

僕は今までお盆休みのある職場で働いたことがないので、そこに思い至るには少し時間がかかったというわけである。

恐らく今日あたりからお盆の帰省ラッシュで、交通機関も混みあうことだろう。介護業界は、土日に必ず研修会が行われているが、さすがにこの時期に研修会を企画するとことろもないのではないだろうか。

僕の過去の経験を振り返っても、お盆の時期に研修講師として招待されたことはなく、毎年この時期は、施設行事の『盆踊り』を終えた後は、通常業務を行いながら、土日のどこかに、両親が建てたお浜のある『三笠市』(実家があった岩見沢市のすぐ隣)にお墓参りに行くのが常であった。

今年も、今週は日曜日にお墓参りに行く予定を立てているが、講演講師業はお休みの週で、来週予定している静岡県浜松講演の講演スライドを作って事務局に送った後は、連載原稿の執筆にかかっているところだ。

そんな中、世間のお盆休みとは関係なく、介護施設等で働く職員の皆様によって、この国の介護サービスは支えられているのだと、いつも思う。お盆も週末も関係なく介護の場で働く人のなかには、貴重な休みの日に、自らすすんで研修会に参加して、スキルアップに努めている人も多い。職場の命令ではなく、自らの意志で、自腹で研修参加してくださる職員さんの姿を見るときに、研修講師として僕は身の引き締まる思いを持たざるを得ない。

それらの人々が、貴重なプライベートの時間を削り、費用を負担して参加してくれる研修会で、何かしら持ち帰るものがなければ、時間とお金の無駄になってしまう。そうならないようにする責任が、講師を引き受けている僕にもあるからだ。

そのためには、受講した人が明日から実践できる、介護サービスの品質向上につながる具体策を示さねばならないと常に思っている。そしてそれは実践経験と根拠に基づいたものでしか示すことができないものだと考えているので、自分がしてもいなかったこと、自分ができもしなかったことは一切話さないのが僕の信条だ。

それにしても、このお盆の時期に不平も言わずに黙々と働きながら、休みの日にスキルアップを図る人がいる反面、休みが少ないと文句を言うために職場に出ているような人で、研修を受けてスキルアップを図るのが無駄だと考えている人も多い。そういう人が職場で足を引っ張り、志の高い人がバーンアウトしてきた例を数多く知っている。そのようなことがない業界にしなければならない。

そうならないように、志の高い人々が報われるように、僕たちはソーシャルアクションに努めていく必要があるのだろうと思う。

今、新しく開設する施設の職員研修に関わる機会もいただいているので、頑張る職員が報われることが当たり前の職場づくりに、少しでも役立ちたいと思ったりしている。

そのためには、僕自身のスキルアップも必要だ。いろいろな分野の人たちの知恵をいただきながら、その知恵をヒントに、介護サービスの場で頑張る人々の、モチベーションアップにつながる伝達ができたらと思う。

そんなことを伝えながら、つながっていく人々との、「見えない絆」は、決して消えることはないのだと信じている。


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