介護とは、人と向い合って、向かい合う人に心をかけて護る行為である。心にかけるということは、向かい合う人に関心を持ち、表情を注視し、喜怒哀楽という心の動きに敏感になることである。

そのことに心がける限り、介護の評価は決して難しくない。利用者の表情や感情として表れるものが、介護の結果評価なのだからである。

間違ってはいけないことは、利用者の気もちより、我々が定めた目標の達成度の評価が優先されるものではないということだ。評価は多角的におこなわれることも大事なので、我々の理念の達成度を、目標を掲げて、その達成度で評価することがあっても良いが、それは利用者の心持ち・気持ちを無視して、そちらを優先して評価されるべきものではない。

そもそも事業者目標など、場合によっては事業者の価値観や都合の押し付けなのかもしれないという考え方は常に必要で、闇の迷路に陥らないためにも、利用者の感情や表情に敏感になるという視点は忘れてはならないのである。利用者の気持ちに謙虚に応えようとする姿勢を失った介護者は、傲慢な指示者にしか過ぎなくなる。それは傍から見れば極めて醜い存在である。

しかし闇に迷い込んだごとく、傲慢な介護をしているのが竹内理論実践施設である。3年前にその批判記事を買いあたが、そこに先日もコメントが寄せられている。

そのコメントをここに転記する。

私の施設でも取り組みをした結果が。今まで、聞いたことない病名「低ナトリウム血症」などで沢山の利用者様が入院やお亡くなりされました。 しかし、現在でも信者が多数いるために、「竹内理論を取り入れて良かった」と言っている無能者がいます。 朝起きてから、寝るまで、正確には寝ていても夜中おこしてまで水分地獄。。「先生は最大でも3000mlは飲水してもよい」 「飲めば飲むだけよい・・・」「利尿剤は介護者なら、床に落としたと言って捨てなさい 何故なら乾いたぞうきんを絞るのと同じだから・・」 もうウンザリです。
何故に、殺人理論を行わなければいけないのか。施設全体で行っているから「裏切者」と呼ばれるから反対意見は出せないし(生活のあるので) 研修では嘘の事例を提出しています。多分、殆どの施設が・・理由:水分や利用者様の状態が良い方向に向かってないと研修生の全員からの攻撃、良くできている施設には褒めたたえる。よって嘘の事例を提出=竹内理論は正しいの方程式が出来ています。そろそろ、この悪行に終止符を・・・心からの叫びです。 皆さんの施設や私の施設が早く目を覚ますのを願っています。


こんなひどい状態を、いつまで放置するつもりだろう。利用者はいつまで心を殺し続けられるのだろう。

しかしこの理論を普及させようとして、「介護力向上講習」を主催していた全国老施協は、この講習を実施しなくなった。現在それは、都道府県の老施協レベルが開催しているに過ぎない。

さらに全国老施協は、12/5付で塩崎厚労大臣に充てた発出文書の中で、次のような指摘をしている。

・特養で利用者の意に反して栄養を投与し、リハビリを重ね、歩行器で歩かせることを強いるような「QOLの向上を伴わないADL回復の目的化」が促進されるリスクが強く危惧される。

・事実上要介護度改善の義務化を課すことは、もはや虐待と言っても過言ではない。

↑これはまさに竹内理論実践施設で行っているケアと呼ばれるものが、虐待と同じであると指摘しているのと同じ意味だ。

以前にも書いたが、竹内理論の実践施設の職員の方々が、その方法論の問題点を次のようにコメントしてくれている。

・座位がまともにとれない方であってもポータブルトイレへ極力誘導させられ、無理やり座らされて苦痛にゆがんだ表情は無視されます。
・歩行訓練になるともっと悲惨で、片麻痺・拘縮のある方を3人、4人がかりで歩行器で引きずるのを歩行訓練と称してます。 しかもそれは家族には見せません。
・スプーン1口のゼリーですら、首を横に振って涙目になられ 浮腫で全身腫れあがっている利用者様に、どうしても無理強いする事が出来ず・・いつもユニットリーダーから叱られます。「水分摂取表」に、いつも当然のように「全量」と書き込む先輩介護福祉士の水分摂取介助の方法とは、「密室の中で、スプーン2本を使って無理やり口を抉じ開けていました・・・。」(無理やり口を開けさせられ水分摂取させられていた)利用者の、開いた唇の奥に異変を感じました。「少し、もう少し口を開いて頂けますか?」自分が大きく口を開けて、同じようにして頂くようお願いしたら・・・・舌の裏。血豆だらけでした。(涙が出ました)早出だったユニットリーダーに報告しても「そう。」とだけしか返事はなく。



竹内理論を実践している施設の利用者の家族からは、次のような悲痛なコメントが寄せられている。

・本人が水分を1.500ml飲めないと職員が朝礼等で上司から叱られる為、父にお茶ゼリーを毎食事、口の中に流し込まれ、父は泣きながらそれを飲み込んでいました。就寝前や就寝中も水分補給と称して起こされては水分補給されている父がかわいそうでした。

全国老施協の提言書は、利用者の表情も、QOLも無視して、水分を強制摂取させ、補器器につかまらせて3人がかりで引きずるように歩かせることを強制する竹内理論による介護を「QOLの向上を伴わないADL回復の目的化」と断罪しているといえよう。

竹内理論の実践施設の施設長も、そろそろ目を覚まさんかい。
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