先週と今週は、道外に出かけることなく北海道で過ごす予定だ。2週連続で道外講演がないのは実に久しぶりである。
ただし講演自体がないわけではなく、今週は登別と札幌で講演を行う予定になっている。
登別講演は、登別温泉のグランドホテルが会場である。僕が3月まで勤めていた職場は、温泉街のすぐ手前に位置していたので、長年通いなれた道を通っていくことになるが、その職場を退職して以来、そちら方面には向かっていなかったので、実に久しぶりである。
講演主催者は北海道老施協日胆地区支部であり、3月まで僕が所属していた会でもあるから会長も事務局の方々も昔から付き合いのある気心の知れた方だ。
今回の研修は、胆振地方と日高地方の老人福祉施設の新人職員研修ということになっている。
日胆地区は広くて、丁度真ん中近くに位置する登別ではあるが、日高地方から来る人は、車で片道3時間以上かけてくる人もいるはずだ。そんな中で今回は受講予定者が45名となっている。
僕は過去に、北海道老施協日胆地区支部指導員部会の会長も務めていたので、会の内情にも詳しいが、同会が主催する職員研究発表会等でも、参加人数は150人程度の場合が多いので、新人職員だけが対象の研修で、これだけの人数が集まるのは大盛況といって良い。
受講予定者の9割が介護職員で、そのほか相談員や看護師、栄養士や事務員などの職種の方々が居られる
施設種別としては特養が最も多いが、そのほかに養護老人ホームやケアハウス、グループホームやデイサービスなどとなっている
現在僕が所属している老健の方は一人も居られないが、これは老健の職能団体は老健協という別な団体なので、今回案内がされていないからである。
しかし厳しい財政事情の中、社会保障費に対する風当たりが強い中で、介護保険制度改正や報酬改定議論がされている最中であるのだから、福祉系サービスと医療系サービスの違いはあっても、両者は情報共有しながらともにタッグを組んで、意見を挙げたり行動したりしなければならないこともあると思え、老施協と老健協合同の研修機会なんかがあっても良いのにと思ったりする。
それというのも、僕は最近、老健協からの講師依頼も増えており、今月末にも兵庫県の老健協で、「介護老人保健施設におけるターミナルケア」というテーマで講演したり、来年2月には、鹿児島県老人保健施設大会でもお話したりする機会があって(テーマ未定)、そこでお話する立場として感じるのは、両協会で求められている講演内容には共通することが多いし、お互いが参考にすべきこともたくさんあるように思えるからだ。
例えば前回改正で施設サービス共通で求められたものは、口腔機能維持と口腔からの食事摂取維持の取り組み評価であり、それにどのような意味があるのかを共同で理解することで、次の制度改正・報酬改定へ向けた戦略を共同で立てることができたのではないだろうか。
老健の機能とは異なると考えられてきた、ターミナルケア・看取り介護についても、国はすでに地域包括ケアシステムの中では、老健が在宅復帰機能と同様に、担うべき機能であると明らかにしているところであり、特養の看取り介護の取り組みを参考にした実践方法を学ぶ意味はあるし、特養にしてみれば、自立支援の観点から今後様々な場面でPDCAサイクルの構築が求められるのだから、そこは老健のリハビリテーションマネジメントの過程から学び取ることができるものは多いはずである。
通所介護と通所リハビリの現状を比べて考えることにも意味があると思う。両者に存在する共通課題や、それぞれに求められる機能や役割の相違点などを考えることは、新しい発見や視点を生むのではないだろうか。
介護施設の中には、老健協会員にもなっている特養とか、老施協会員になっている老健もあるにはある。しかしそういう施設は多くはないので、職能団体自体が手を組まないと、両者共通で勉強する機会というものはなかなかないので、数年に一度でも良いから、そうした取り組みができないかも考えていただきたいものである。
そんな合同研修が実現した暁には、両者の施設運営と実務に精通している僕も講師役の一人として呼んでいただければ幸いである。と手前味噌的なことを書いているが、このほか今週の土曜日は、3年連続で北海道看護協会にて、看護師さんが受講するリーダー研修で、看取り介護についてお話しする予定である。
どうぞよろしくお願いします。
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発展させて医師会、歯科医師会と合同の専門研修が介護看護職限定で開催されるのも望ましいです。
介護士であっても医療知識は必要ですし、看護者なら介護的視点から見た対応も必要。
施設、法人単位なら多分そういう研修を行っているでしょうが、それを施設形態の垣根を越えて広域で行う事に意味があるのかもしれない。と愚考しております。