昨日の記事から続く)
今回の九州講演は、福岡講演前日に新千歳からの直行便で福岡入りし、土曜日のケアマネゼミ・チーム篠木主催講演を終えた足で、熊本市で行われていた第3回アローチャート学会・熊本大会に直行した。

アローチャート学会も、土曜日の午前中から開催されており、アローチャートの伝道師・梅光学院大学こども学部・吉島豊録准教授の基調講演や、東洋大学ライフデザイン科・高野龍昭准教授の研究発表のほか、会員の皆さんからの事例報告などが行われていた。それらはすべて非常に興味がわく内容であったが、残念ながら聴くことはできなかったわけである。次の機会には、ぜひ拝聴したいと思う。

僕は二日目の日曜日に基調講演を依頼されていたが、初日終了後の19:00〜行われる懇親会に参加するために、福岡講演を終えた直後、会場から最寄の地下鉄駅まで送ってもらい、博多駅発18:36の新幹線に飛び乗った。懇親会場は、熊本駅のすぐ隣のホテルニュー大谷だったので、19:20分過ぎに会場入りすることができた。

会場にはたくさんの顔見知りの方々がいて、ハグしたり、握手したりして旧交を温めた。たくさんの方々と記念撮影させていただいたが、全部を載せきれないので、人数が一番多く写っている画像をアップさせていただく。

アローチャート学会3
吉島先生とは数ケ月ぶりの再会。横浜大会では海パン姿であったと聞いたが、この日の先生はダンディないでたちであった。

熊本講演
懇親会は大いに盛り上がり、2次会、3次会と日付が変わるまで大騒ぎであったが、僕の本番は翌日の午前9時からの講演だったので、ほどほどに飲むつもりだったが、いつものようにへべれけになるまで飲んだくれてしまった。

翌日の講演のテーマは、「介護保険制度改正に向けて求められるケアマネジメント」である。

制度改正の方向性や内容を理解するためには、この制度がどのような経緯と議論の中で誕生したのかを知っておく必要があると考え、介護保険制度誕生秘話から話を展開し、そして今、時期制度改正に向けて何が具体的に議論となっているのかを整理して示したうえで、僕の分析や予測を披露させてもらった。

そのなかで、介護支援専門員やケアマネジメントが同評価されているかというお話もさせていただいた。

アローチャート学会
研修会等でケアマネジメントの質を論じたり、介護支援専門員のスキルに関して語る講師の中には、叱咤激励のつもりなのか、ケアマネジャー・ケアマネジメントの質が問われており、国レベルで「介護支援専門員の資格なんて要らない」という議論がある、という人がいる。

しかしそれは事実とは異なる。個人レベルでケアマネ資格廃止論を唱えている人がいるかもしれないが、国レベルでは、介護支援専門員という有資格者は必要であるという認識であり、少なくとも厚労省内で介護支援専門員なんて要らないという議論など存在していない。

僕は研修会等で、厚労省老健局の方とご一緒する機械があるが、その際に、「ケアマネがいらないと言っている人がいるんですか?」という質問をしたりするが、そんなことはないという回答しか帰ってきたためしがない。

僕自身も介護支援専門員という有資格者を生んだことが、介護保険制度の功であると思っており、そのことは「介護支援専門員という資格に誇りを持ってください」という記事等で再三書いているところだ。

僕は介護支援専門員という資格を持った人々が、スキルを高める自己研鑽に務めるためには、脅し言葉はいらないと思っている。むしろこの国の福祉の底辺を引き上げている資格の誇りを持つことが、自己研鑽のための動機付けになると思う。

特にアローチャート学会のような、専門性の高い勉強をしている人々に、事実とは異なる情報を伝えて、間違った危機感を持たれても何の意味もない。それは百害あって一利なしだ。
だからこの日は、介護支援専門員という資格ができ、その有資格者が地域で活動されることによって、たくさんの高齢者が安心して地域で暮らしているという事実を認識していただき、この資格は決してなくなってよい資格ではないし、なくそうとしている人がいるという事実もないことを説明した上で、エールを送る内容の話をした。勿論、制度改正に向かって行うべきソーシャルアクション

会場の皆さんの反応から考えると、多くの方々に共感していただいたのではないだろうか。

僕はアローチャートの応援団として、この思考法や大会について、何度かこのブログで紹介させていただき、それが縁で吉島先生ともつながることができ、今回の大会にお招きを受けたのであるが、アローチャート学会の会員ではなかった。

ところが講演後のサプライズとして、吉島先生からアローチャートの名誉会員として認めるというお話を頂き、受講者の皆様の前で会員バッジの贈呈を受けた。なんと光栄なことであろうか。

アローチャート名誉会員バッチ授与
この名誉を汚すことがないように、今後も精進したいと思う。

アローチャート名誉会員
僕はこの日もあわただしい日程で、午後2時福岡空港発の便で北海道に帰らねばならず、講演を終えて、著作本の販売とサイン会を終えた後に会場をあとにしたが、予想以上のたくさんの方々に本を購入していただいた。そのことについても、この場を借りてお礼を申し述べたい。本当にありがとうございます。

それにしても、4月に発生した地震被害の爪あとがまだ深く残る熊本で、復興作業の傍ら、利用者支援に尽力している熊本の会員の皆様が、大会の開催が危ぶまれる中で、プライベートの時間を削ってまで大会準備に走り回り、この学会開催にこぎつけ、しかもこのような盛会のうちに学会を運営されたことに、あらためて経緯を称したい。本当にご苦労様でした。そしてありがとうございます。

大好きな九州の旅は、今回も思い出深いものになった。皆さんまた会いましょう。
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