僕が現在勤めている施設は、北海道の玄関口でもある新千歳空港のある、「千歳市」に所在している。

僕はこの4月から、この土地に通いはじめているに過ぎないため、まだ千歳市がどのようなところなのかを十分把握しているわけでもないし、千歳市の介護保険制度運営に関しても、よくわかっていないことが多い。

ところで先日、ある介護支援専門員の方から、千歳市の居宅介護支援事業所に対する道の集団指導内容を聞いて、おかしな指導をしているなと感じた事がある。

それは居宅サービス計画書の、軽微変更に関することである。

軽微変更ルールについては、老企22号と老企29号に次のような解釈が示されている。

(老企22号)利用者の希望による軽微な変更(サービス提供日時の変更等)を行う場合には、この必要はないものとする。ただし、この場合においても、介護支援専門員が、利用者の解決すべき課題の変化に留意することが重要であることは、同条第12号(居宅サービス計画の実施状況等の把握及び評価等)に規定したとおりであるので念のため申し添える

(老企29号)介護サービス計画の一部を変更する都度、別葉を使用して記載するものとする。但し、サービス内容への具体的な影響がほとんど認められないような軽微な変更については、当該変更記録の箇所の冒頭に変更時点を明記しつつ、同一用紙に継続して記載することができるものとする

つまり居宅サービス計画の変更に際して、それが軽微変更に該当する場合、あらたに居宅サービス計画書を作り直す必要はなく(※軽微変更に該当しない場合は、別葉を使用して記載する必要あり)、かつその変更が利用者の希望による場合、アセスメント〜サービス担当者会議などの一連の過程を経る必要もなく、担当ケアマネの判断のみで変更できるものである。

よって日ごろから忙しい居宅介護支援事業所の介護支援専門員にとって、居宅サービス計画書の変更が、軽微変更に該当するか否かということは、結構大きな問題でもある。

ところが千歳市の道の集団指導では、利用者の費用負担およびサービス事業所の請求単位の変更がある場合は、軽微変更とは認められないとされているらしい。

この指導は、根拠のないおかしな指導といわざるを得ない。

そもそも軽微変更に当たるか否かは、本来、行政が杓子行儀に線引きする問題ではなく、個々のケースごとに、「サービス内容への具体的な影響があるかないか」を判断すべきものである。これは計画作成者たる介護支援専門員自身が判断できるものとされている。しかしながら過去のケースでは、しばしば介護支援専門員による不適切な拡大解釈が見られたことから、ある程度、行政が関与して指導することは必要とされていた。

しかし軽微変更の基準は、都道府県もしくは市町村間で著しい判断格差があっては困るということで、前記の2つの解釈通知に加え、厚生労働省老健局介護保険計画課長通知(介護保険最新情報Vol.155)「介護保険制度に係る書類・事務手続の見直し」に関するご意見の対応について、が発出され、ここの3〜4ページに、軽微変更に該当する事例が示されている。(リンク先を参照願いたい。)

この事例の中で、「サービス利用回数の増減」や「福祉用具の用具変更」という形で、利用者負担額や事業者請求単位が変更となる事例も軽微変更となることが示されているところであり、こうした指導が事実だとしたら、それは全く根拠がないボンクラ指導であるということができる。

そもそも軽微変更とは何かという根本の部分を、行政職員は考えているのだろうか。

お金=重要課題、というのはあまりにお役人的発想である。

軽微変更の根本は、老企29号で示した考え方であり、それは「サービス内容への具体的な影響がほとんど認められない」というケースなのである。

請求単位が月10.000円変更になっても、自己負担額が月1.000円増えても、サービス内容に影響がないケースはたくさんあるだろう。

事の本質に目を向けないで、金銭にこだわるのは、お役人の性(さが)なのだろうか。
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