介護施設のリーダーとは、どのような資質の人がその役割を担うべきなのであろうか。
リーダーとは、与えられた状況のもとで、特定目標や課題の達成に向かって、人間(個人または集団)の活動に対して影響を与える力(パワー)の行使が出来る人のことを言う。
その能力をリーダーシップと称することが多いが、それは果たして教育や経験で獲得できるものであろうか?そうではない持って生まれた部分があるから、そのリーダーシップを育むことは難しいのではないだろうか。だから介護事業者の管理者には、現場の職員を育てるための、リーダーシップを発揮できる人間を探し出すという考え方が求められる。
少なくとも管理者は、誰もが教育すればリーダーになることが出来るという勘違いを起こしてはならない。リーダーに引っ張られてはじめて、その能力を発揮できるというタイプの人も存在するのである。この部分を理解して、適材適所の人材配置の視点を持たないと、働く人の数だけをいくら増やしたとしても、仕事の質は向上しないのである。
ところで介護施設におけるリーダーとなり得る人が、持つべき目標とはなんだろうか。営利なの?特定の人を一定枠の中で管理することなの?
違うでしょ、といいたい。
介護事業の本質は、人の暮らしぶりをよくして、人が幸福になってくれることにある。介護保険法でも、それは国民の福祉の向上を目的として提供されるものだとされている。
そうであれば、人を幸福にするための理念が必要だ。高齢者に対する介護事業であれば、対人援助とは誰かの人生の一部分に深く関わるという意味において、誰かの人生の最晩年期に関わる理念をための理念を持つ必要がある。
誰かの人生の幸福度に、決定的な影響を及ぼしかねないという責任感を使命感に替えて、提供するサービスが誰に対しても誇りの持てる内容であることが必要とされる。
そのためには、理念を形作る理想を唱えてもよい。それは幻像ではなく、目指そうとする頂(いただき)であり、現実に存在しうるものなのである。
そういう理想を誰よりも高く胸に抱く人が、介護サービスにおけるリーダーとなるだろうし、そういう人材をリーダーの位置に置かねばならない。
僕は、介護福祉士養成校の非常勤講師もしているから、学生たちが就学期間中に変わっていく姿を目にすることがある。介護の使命を実感して、頑張ってよい介護福祉士になろうという方向に変わっていくのであれば、それは歓迎すべきことだが、そうではなく介護福祉士の資格を取ろうとする動機付けを失って、他の職業を選択しようとか、介護の仕事をしたくないという風に変わってしまう学生がいる。
それは多くの場合、はじめての介護実習がきっかけになっている。介護施設やグループホームや、居宅サービスの現場を経験することをきっかけに、介護の仕事に嫌気を感じてしまう人がいる。
介護福祉士養成校に入学する学生の動機第1位は、「人の役に立つ仕事に就きたい」、であることは個々何年も変わっていない。そういう動機を持っている人が、人の役に立ちたいという気持ちを失ってしまうからリタイヤするのだろうか?
そうではない。実際には「人の役に立つ仕事に就きたい」という動機付けを持っている学生が、「介護の職業は人の役に立たない」、「介護という職業を得ている人が、平気で人を傷つけてなんとも思わない」と考えてしまうのが、リタイヤする人のもっとも大きな理由である。
それらの人々は、実習中に一様に、「理想と現実は異なる」と指導を受けたことをショックに思っている。それも実習先の介護リーダーから、そうした指導を受けるのである。理想を持つなと指導する職業とは、なんと惨めな仕事なのだろう。
人の役に立つ仕事に就きたい人の心を折る実習現場のリーダーは、いったい何のために存在しているんだろう。
しかし理想と現実は違うという指導とは、結局のところ、自分たちのスキルの低さを「現実」という言葉で、学生に押し付けているに過ぎない。そこには本当の意味での、リーダーシップは存在しない
何度も言う。理想は目指そうとするゴールであり、幻想ではない。理想を語れない職業に明日はない。僕は介護に関連する職業を、明日ない職業にしたくはない。
そのために志を同じくする仲間とタッグを組んで、真の介護リーダーを育てて生きたい。7月3日(日)13:00〜16:30まで、住友不動産芝公園タワー18階 コミュニケーションラウンジ(東京都港区芝公園2-11-1)
で開催される、masaと介護甲子園のコラボセミナー「介護事業所が2025年まで勝ち残るための人財育成はこれだ!」は、まさに「人を幸福にする理想を実現できる人」を育てるためのセミナーだ。
名刺交換会&雑談会も企画しているので、ぜひこちらに参加していただき、介護の職業に感動を運ぶ仲間と繋がっていただきたい。
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自分が勤務している施設の事務長の朝礼やら回覧物を見る限り、
どうしても100床の定員の95%稼働しか考えてない。
現場で、利用者と会話していることなんて、見たこと無いし。
老健なのに、自宅復帰や、特養申請者の少ないこと。
老健と言う名の特養か?
職員に希望を持たせる発言は無いし。職員には、ひたすら費用削減。
ディスポグローブの使いすぎ、紙オムツ(カバー)の使い回し。
やる気をそぐことばかりですよ。