池袋駅前で乗用車が歩道を暴走して歩行者5人が死傷した事故について、警視庁は、車を運転していた医師の金子庄一郎容疑者(53)を危険運転致死傷の疑いで18日朝送検したという報道があった。

しかしこの事故、ほかの事件・事故とは違って、何か違和感を覚えざるを得ない。

金子容疑者は「歩道に突っ込んだのは記憶がない。疲れて居眠りしていたので覚えていないのかもしれない。駅の近くでラーメンを食べて車に乗った」と供述。呼気からアルコールは検出されず、尿の簡易鑑定でも違法薬物の成分は検出されなかったとのことで、事故原因は、酒酔いや危険ドラッグによる事故ではないことが報道されている。

警視庁は、容疑者に、「てんかん」の持病があったことから、てんかんの発作が事故の原因だった可能性もあるとみて調べているという。

しかしこの事故直後の容疑者の言動や、容疑者の経営する診療所周辺から漏れてくる情報を知るにつけ、どうも様子がおかしいように思う。そこでは、単純なてんかん発作と暴走事故という構図ではない何かが存在するように思えてくる。

例えば事故直後、容疑者が警察官に取り押さえられた際に「何が悪いんだよ」などと大声を出して暴れ、「ケガ人を足で蹴ろうとしていた」などの目撃情報もある。真偽はわからないが、言葉にならない、大きな奇声を上げていたとの情報も報道されている。

さらに容疑者を知る人は「神経質でかんしゃく持ち」などと印象を語っており、診療所の状況を知る人は、「酒もタバコもやらない真面目な人。ただ、新しい看護師が来ても2、3週間ですぐ辞めてしまうのが不思議だった」と語っており、そのほかにも、近くに住む70代女性は、「近所付き合いはなく変わり者として知られていた」と話し「診療所の前に他人の自転車や自動車が止まっていると物凄い剣幕で怒鳴り散らしていた。警察を呼ぶ騒ぎもあった」と過去のトラブルを明かしている。診療を受けたことのある患者からは「診療中に母親に“バカヤロー”と怒鳴っていた」「点滴を打つんだからしゃべるなと怒られた」との声もある。

これらの状況から疑われるのは、容疑者は前頭葉・側頭葉認知症だったのではないかということである。上記の症状や、運転や社会生活はできている状況を考えると、若年性認知症に多い前頭葉・側頭葉認知症の初期段階の症状ではないかと思えるのだ。是非この辺りは十分な検査をしてほしいところである。

ところで認知症については、その予防と治療について大きな前進が見込まれるのではないかと期待できる二つのニュースがある。ヤフーなどのネット配信ニュースからその情報をピックアップすると以下のような内容がわかる。

まず一つ目は、認知症の予防につながるかもしれないニュースだ。

認知症の予防や治療については、「永遠の10年」で指摘しているように、期待する効果が見いだせていないのが現状だった。

だがここにきて、筑波大学の朝田隆名誉教授と内田和彦准教授らのグループが、認知症の前段階と言われる「軽度認知障害」になっているかどうかについて、血液検査で判定できる方法を開発したという報道がされている。

同グループによれば、認知症はその病状が進むにつれ、患者の血液の中では、「アミロイドベータ」と呼ばれる異常なたんぱく質の排出などに働く3種類のたんぱく質が減っていることが分かったという。そしてこれらのたんぱく質を目印にしたところ「軽度認知障害」かどうかをおよそ80%の精度で判定できる検査法の開発に成功したというのである。

しかも、すでに国内およそ500か所の医療機関で検査が行える体制になっているということで、内田准教授は、「認知症は症状が進行してから病院に行っても治療の効果が見込みにくい。この検査をきっかけに早い段階で診断を受け、運動を取り入れたり食生活を改善するなどして認知症の予防につなげてほしい」とコメントしている。

このことが認知症の予防につながっていくことに期待したい。

また治療に関しても大きなニュースが流れている。

九州大学の藤野武彦名誉教授率いる研究チームは、アルツハイマー型認知症患者において赤血球プラズマローゲンが低下することを、2012年に証明していたが、昨年から、臨床試験でこの物質による認知症改善への効果が検証されており、大きな注目を集めている。

プラズマローゲンは、人や動物の組織に存在する抗酸化作用を持ったリン脂質の一種。現在はホタテ貝から抽出したプラズマローゲンが特に有用であることがわかりつつあるそうである。

模臨床試験(試験参加者53人)では、服用開始後、1か月で多数の患者に変化が現われ、3か月後には医師評価(認知症診断テスト・MMSE)と、介護者からの評価で試験参加者の60%に顕著な改善が見られているという。たとえば、言葉や物の意味が不明瞭になる意味性認知症と診断されて3年目の70代の男性。長年連れ添った妻を「うーん、兄弟かな?」と答えるほどの認知症だったが、1か月でMMSE(30点満点)が5点も改善し妻を認識できるようになったそうである。

プラズマローゲンは、アルツハイマー型認知症だけではなく、レビー小体型認知症にも効果があると言われ、特に幻視や自律神経障害の症状は、80%の患者の症状が焼失したというのだから、驚きである。

藤野武彦名誉教授箱の効果について次のようにコメントしている。「プラズマローゲンが効く理由の一つとして、この物質が脳内の神経炎症を防ぎ、認知症の発症に深く関係しているアミロイドβというたんぱく質の蓄積を防ぐこと、さらに、加齢とともに年々減っていく脳の神経細胞を新生することが考えられます。これらの結果からプラズマローゲンが認知症のみならず、多くの脳機能障害を改善することが期待できます。

これは大きな衝撃である。なぜなら「脳の神経細胞を新生」するとしたら、死滅した脳細胞が生まれ変わるということだから、いったんダメージが与えられた脳細胞が、治療によって新生し、認知症が治るかもしれないからである。

是非今後の実験結果に期待したいものである。

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