君はなぜ介護の仕事を選んだのですか?君はどうしてこの場所に来たのですか?

君がその決断をしたときに見ていた未来は、どんな未来だったのでしょう?きっとその時の君の胸には、理想という光が指し、理想を実現するための希望というものがあったよね。

それはね、きっとそこに現実に存在し、君の目にしっかり見えていたものだと思うよ。君は間違ってはいなかったはずだよ。君の抱いた未来への希望、君が思い描いた理想は、決して幻ではなく、現実に存在するものであったはずなんだ。

「理想と現実は違う」なんて偉そうに言っている奴は、理想さえ描けない心寂しき人でしかないんだよ。それは経験を積んだ熟練者ではなく、ただただ年数を無駄に過ごしてきた未熟者のたわごとでしかないんだよ。

理想という目標に手が届く方法を探そうとしない人の経験談など、下世話なゴシップ記事ほどの役にも立たないものさ。聴くだけ無駄というものさ。僕たちはそんなは話や言葉を聞くほど暇じゃないし、たわごとに付き合っているほどお人よしじゃないよね。置いて行けばよいだけの話さ。そういう人はね。

対人援助の場で、人を信じず人を幸せにできない人間のたわごとは、聴くだけ時間の無駄でしかない世迷言さ。見てごらん、そういう言葉しか発することのできない人間の哀しい哀れな現実を。その醜い姿を。自分には見えないから、その姿が恥ずかしくないだけなのさ。かわいそうだね。

僕たちにはそんな人間に関わっている暇はないし、しなければならないことが山ほどあるし、何より僕や君を待っていてくれる人がいるよ。君を必要としている人がいるんだよ。そのことを忘れないでほしいと思うよ。

対人援助の職業は、誰かの暮らしに寄り添う職業だよね。でもそれは一番プライベートな部分に関わるという微妙な位置に立つという意味でもあるんだから、人の心の機微を察して、けっしてそこに土足のまま踏み込まない配慮が必要だよね。そっと、そっと手を伸ばすという心配りが必要だよね。その心配りを忘れたとき、僕たちは深い悲しみに沈んだ心に出会ってしまうかもしれないよね。

君が見たい誰かの表情って、哀しいつらい表情のなのかい?決してそうじゃないだろう。人の苦しむ表情や、辛そうな表情、哀しみの涙を見てうれしいと思う心は普通ではないよね。僕たちが求める「普通」ってその程度のものなんだ。白黒つけるのに悩む普通ではなく、誰もが分かり合える当たり前の心を失うことを恐れるというだけのことさ。だってその心を失うことを感覚麻痺っていうんだろう。人の不幸に何も感じないことを、人の心を失うっていうんだろう。

介護って、誰かを幸せにできる職業だから誇りを持つことができるんだよね。せっかくそういう職業に就いているんだから、自らの手でその職業を誇りを持つことができない位置に引きずりおろす必要はないよね。誇り高き職業にするために、僕たちが護らなければならないものってなんだろう。僕たちが踏みとどまらなければいけない場所ってどこだろう。そのことを一緒に考えていこうよ。

きみが輝いていられる介護を創ろうとすれば、きっと仲間は無数にいるはずなんだ。君が心を閉ざしていた時に見つけられなかった仲間が君の存在に気が付いてくれるはずなんだ。大丈夫。君は決して一人じゃないし、決して一人にさせはしないよ。

介護は無限に広がるしあわせ樹形図を描くことができる職業なんだ。そこで優しい笑顔で人に接することができる君は、誰かの心に咲く赤い花なんだ。

どう頑張っても、僕らはやがて死んでしまうよね。その時まで何を残せるのかな。それは人々のたくさんの笑顔と、新たな笑顔を生むかもしれない、たくさんの赤い花の種じゃないかな。そのことを信じて、一緒に繋合っていこうよ。一人の100歩より、100人の一歩が必要な時があるんだ。だからあきらめないで一歩ずつゆっくり歩んで行こうね。

最後に、昨日僕が自分のフェイスブックに書いたたわいのない独り言を君に送るよ。

個体としての僕らの存在は永遠ではないけれど
思いをつなげれば僕らの魂は永遠になり得るのかもしれない。
100年後に讃えられる介護を作るために
僕らの世代で変えられるものがある。
僕らの世代で変えなければならないものがある。
その思いをつなげて
誰かの赤い花になろうとする人を増やし
咲く花の種をまき続けることで
魂は永遠なるものに変わるかもしれない。
涙を乗り越えて、笑顔で包んで
誰かの心に咲く花の種を撒きつづけることでしか変わらないものがある
僕が変えることができなかったものは
僕が枯れた後の新しい種が変えればよい
次はどこでどんなふうに種を撒こうか・・。
そのことだけを考え続ければよいのかもしれない。


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