介護保険法の改正に伴い、平成 27 年4月1日以降、指定介護老人福祉施設及び指定地域密着型介護老人福祉施設については、居宅での生活が困難な中重度の要介護高齢者を支える施設としての機能に重点化を図ることとしている。

具体的に言えば、本年4月以降に特養へ入所できる対象者は、「要介護3から要介護5までの要介護者及び、要介護1又は要介護2であって特例入所の要件に該当する者。」に変更されるわけである。

しかしこのことを勘違いして、4月以降要介護1と要介護2の方は、特養に入所申し込みができないとか、申し込んでも受付できないという関係者が存在する。しかしそれは間違いである。要介護1と要介護2の人の、特養の入所申し込みの権利自体は消滅しない。変更されるのは、要介護1と要介護2の人が、特例入所に該当するか否かを確認して、該当する場合は入所申込書にその内容を記載してもらい、そのうえで市町村にその情報を送って、入所判定員会で入所可否や入所順位についての審議を行う必要がある。

このとき窓口受付の時点で、要介護1及び要介護2であるという理由のみで、申請受付を拒むことは基準省令違反と指導を受けることになるだろう。勿論、受付時点で特例入所に該当しないと入所できないことを説明したうえで、入所申込書に特例入所に該当する場合は、その内容を記載することをお願いして、そこで該当しないからと自ら申し込みを取り消したり、該当理由を書かないことで受け付けができないと判断したりすることはあってよいだろう。

特別養護老人ホームの重点化に伴う省令案及び通知案を参照願いたい。

ガイドラインはあくまで参考であるから、この手順通りに行う必要はないが、ひとつ注意が必要なことは、「関係自治体と関係団体が協議し、施設への入所に関する具体的な指針を共同で作成することが適当」とされている点で、要するに入所申し込み者の保険者となっている市町村と、特養の協議のうえで、市町村ごとにガイドラインを作るのであるから、広域型の特養の場合は、複数の市町村の被保険者が入所しているのだから、当該保険者ごとに微妙にガイドラインの内容が異なってくることが考えられ、入所判定にもそのルールの違いが及んでくるということである。ここには注意が必要だろう。

しかし慣れてくればこの問題はクリアできるし、入所申し込み段階での説明と理由の記載を求めたり、市町村への事前の情報提供などの手間は必要になるが、それもシステムとして確立していく段階では苦にならなくなるであろう。

ところで問題は、現に申し込みをしているが、入所に至っていない要介護1と要介護2の人についてどう対応数rかという問題である。当施設では今週火曜日に入所判定員会を行ったが、その議事の中で、要介護1と要介護2の申し込み済みの方に、特例入所に該当しない場合は入所できなくな通知したうえで、以下のようなお願い文書を送付することを承認していただいた。

-------------------------------------------------
要介護1又は2の方の入所申し込みについて

平成27年4月より、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の入所判定の対象となる者については、「要介護3から要介護5までの要介護者及び、要介護1又は要介護2であって特例入所の要件に該当する者とする。」とされております。

特例入所の要件に該当することの判定に際しては、居宅において日常生活を営むことが困難なことについてやむを得ない事由があることに関し、以下の事情を考慮することとされました。
認知症である者であって、日常生活に支障を来すような症状 ・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られること
知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような 症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られること
家族等による深刻な虐待が疑われること等により、心身の安 全・安心の確保が困難であること
単身世帯である、同居家族が高齢又は病弱である等により家 族等による支援が期待できず、かつ、地域での介護サービスや生活支援の供給が不十分であること

この条件に該当するか否かの判断は、施設は入所申込者に対して、居宅において日常生活を営むことが困難なことについてやむを得ない事由について、その理由など必要な情報の記載を入所申込みに当たって求めることとすることとされ、この場合において、施設は、保険者市町村に対して報告を行うとともに、当該入所申込者が特例入所対象者に該当するか否 かを判断するに当たって適宜その意見を求めることとされています。

よって要介護1及び2の方が、 銑い乏催する場合のみ、特養入所が可能となりますので、要介護1及び2の方に関しては、入所申込書の意見【介護をしている上で困っていること等】の欄に、その状況を記入してお申し込みください。

現在すでにお申込みで、要介護1及び2に該当する方は、 銑い乏催する場合には、あらためてその状況を記して、再申し込みくださいますようお願い申し上げます。再申し込みがない場合は、特例入所に該当しないと判断して、入所対象から外れますので、ご了承ください。
---------------------------------------------
以上である。特例入所に該当する 銑い房┐気譴討い詬弖錣鯑匹爐函現在でもそうした要件がないと要介護1や要介護2の人は、入所順位が上位に来ないと思われ、実質このルールで特養入所が必要な人が、入所できなくなるようなことではないように思われる。

それより問題は、特例入所の対象となる要介護1と要介護2の対象者の介護報酬である。これはおそらく堤外的入所を理由にして、今以上に単価が低く設定されることが予測される。そうであれば、いくら特例入所というルールが存在していたとしても、施設経営上は、このルールで入所する人の割合が増えることは困るという考え方にならざるを得ない。実はそのことの方が問題なのかもしれないと考えている。

どちらにしても特養関係者は、入所ルールの変更への備えと各自治体関係者との協議、関係者(居宅介護支援事業所などは特に重要)や地域住民への正しい情報提供などに努めていく必要があるだろう。

※もう一つのブログ「masaの血と骨と肉」、毎朝就業前に更新しています。お暇なときに覗きに来て下さい。※グルメブログランキングの文字を「プチ」っと押していただければありがたいです。

介護・福祉情報掲示板(表板)

4/24発刊「介護の詩・明日へつなぐ言葉」送料無料のインターネットでのお申し込みはこちらからお願いします。

人を語らずして介護を語るな 全3シリーズ」の楽天ブックスからの購入はこちらから。(送料無料です。