来年度から介護保険法上に法制化される地域ケア会議は、多職種協働のネットワークを作る上でも重要な介護であると考えている。(参照:法制化される地域ケア会議では何が求められるのか

リンク先の記事にも貼り付けた、新しい地域ケア会議のイメージ図が以下である。

地域ケア会議
このように、地域ケア会議の目的は、「個別事例の検討を通じて、多職種協働のケアマネジメント支援を行うとともに、地域のネットワークづくりにつなげる。」という目的で行われるものである。

そして地域ケア会議のプロセスとサイクルを考えると、その目的は「個別事例の検討による事例の蓄積によって、地域課題を抽出しその課題を検討することによって、地域資源の開発や施策形成につなげる。」というものである。

このように地域ケア会議とは、決して行政職によるケアプランチェックを目的とした会議ではないのである。そのことは地域包括支援センターの担当者や介護支援専門員、会議参加の各専門職が共通して理解しておかねばならないことであろう。

ところで上記のイメージ図を見ると右側に、「在宅医療連携拠点」という文字がある。これはいったいなんだろうと思っている人はいないだろうか?

「在宅医療連携拠点」については全国各地でモデル事業が行われ、多職種協働による在宅医療の支援体制を構築し、医療と介護が連携した地域における包括的かつ継続的な在宅医療の提供に効果があるとして、制度改正において全国の市町村にその設置を義務付けるものである。(27年4月1日施行:法1115条の45等:平成30年4月まで経過措置あり、30年4月以降は全国の市町村で実施。)

具体的には各市町村は、在宅療養支援病院・在宅療養支援診療所・訪問看護ステーション等に「在宅医療連携拠点」を設置し、連携拠点にケアマネジャーの資格を持つ看護師とMSW等を配置し、地域の医療・介護を横断的にサポートすることで、地域の要介護高齢者等が、病気を持ちながらも住み慣れた地域で自分らしく過ごすように総合的支援活動を行うものとしている。

具体的な事業としては
1)多職種連携の課題に対する解決策の抽出
・地域の在宅医療に関わる多職種病院関係者・介護従事者等も含む(が一堂に会する場を設定する年4回以上(。そのうち一回は、各地域の行政担当官及び各関連施設の管理者が参加する会合を設定する。

2)在宅医療従事者の負担軽減の支援
・24時間対応の在宅医療提供体制の構築−24時間対応が困難な診療所、保険薬局及び小規模ゆえ緊急時や夜間・休日対応の困難な訪問看護ステーション等が在宅医療を提供する際、その負担を軽減するため、各々の機関の連携により、互いに機能を補完する体制を構築する。
・チーム医療を提供するための情報共有システムの整備−異なる機関に所属する多職種が適宜、患者に関する情報を共有できる体制を構築する。

3)効率的な医療提供のための多職種連携
・連携拠点に配置された介護支援専門員の資格を持つ看護師等と医療ソーシャルワーカーが、地域の医療・福祉・保健資源の機能等を把握し、地域包括支援センター等と連携しながら、様々な支援を包括的かつ継続的に提供するよう関係機関に働きかけを行う。

4)在宅医療に関する地域住民への普及啓発
・在宅医療やそれに従事する職種の機能や役割を広く地域住民に紹介し、地域に浸透させるためのフォーラムや講演会等の開催やパンフレットの発行を通して、在宅医療の普及を図る。

5)在宅医療に従事する人材育成
・連携拠点のスタッフは、多職種協働による人材育成事業の研修のいずれかに参加し、都道府県リーダーまたは地域リーダーとして、在宅医療に関わる人材の育成に積極的に関与すること。
(※厚労省資料より抜粋。)
在宅医療連携拠点
こうした拠点ができることを否定する何ものもなく、地域包括支援センターや介護支援専門員は、その拠点の支援事業を大いに利用すればよいと思うが、この拠点が地域包括ケアシステムの中で有効に機能するかどうかという点についていえば、ここにも大きな地域差が生ずると考えられる。

そもそもこの拠点を運営するのは市町村であるが、医療の知識をもつ有資格者を配置し、事業展開しなければならないことを考えると、市町村単独でこの拠点を設置することはできないだろう。そうなると医療法人等に委託運営を行うということも考えられるが、そうなると地域包括支援センターを医療機関に委託運営していることと、どのような違いや住み分けが行われるのかという問題がある。

事業にしても、地域包括支援センターが行う地域ケア会議や、介護支援専門員に対する支援事業とほとんど同じ内容の事業があり、ここの役割分担も不明確に思える。そこがはっきりしないと拠点の機能自体が不明瞭となり、支援機能が発揮できないということにもなりかねない。そもそも地域住民が、地域包括支援センターと在宅医療連携拠点の両者の必要性を理解できるのかという疑問も生ずる。

フェイスブックでこの話題を取り上げたところ、「医療が介護を動かす結果につながりかねない」という懸念の声が聞こえる。その心配は十分あるわけで、そうならないように医療関係者と対等の対話や議論ができて、適切な関係を作る努力が求められるであろう。地域包括支援センターの担当者や、介護支援専門員のスキルアップは、この拠点とのつながり方という部分でも求められるわけである。

ところでモデル事業実施地域では、この拠点について地域医師会が中心になって行っているケースがほとんどである。やはり一医療機関への委託事業としてではなく、地域の医師会や看護協会等の医療団体が「在宅医療連携拠点」の運営に係っていかないとその事業は実効性のないアリバイづくりに終わり、拠点有って支援なしという状態になりかねないと思う。

そういう意味で、「在宅医療連携拠点」が実効性のある拠点機能を発揮するためには、市町村と地域医師会との関係性が重要になるとともに、地域包括支援センターと在宅医療連携拠点の高い意識での役割分担と連携が、大きなカギになるのではないだろうか。

※(お願い)僕は昭和54年3月に岩見沢西高を卒業(29期)した3Aのマサこと菊地です。現在、3年C組だったガボこと吉田くんが29期のA〜F組み全クラス260名を対象にした同窓会を開催しようと名簿作りに取り掛かっております。しかし手がかりは」13年前に岩西同会事務局が作った名簿しかなく苦労しているようです。もしこちらをご覧の皆様で、岩西29期生に該当する方、心当たりの方は僕の方にメールをいただければありがたいです。
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