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我々は介護サービスの場で、対人援助のプロフェッショナルとして利用者に接しておらねばなりません。介護サービスの場で、利用者を様々な形で支援することによって、「生活の糧」である収入を得ているのですから、自分の性格や家庭事情を超えたところで、職業人として適切に顧客である利用者に対応する必要があります。

このことは、どんな職業でも同じであり、接客という意識と態度を持たなくてもよい職業など存在しないはずです。ところが保健・医療・福祉・介護の分野では、顧客意識に欠ける態度で接する従業者の態度が目立ちます。

それは、サービスを利用する方々が、何らかの病気や障がいなどを抱えて、誰かの手を借りなければならないという状態の中で、手を差し伸べるべき支援者側の意識に、「施し」の意識があったり、弱者に対して手を貸してやっているという意識が生まれているからではないでしょうか。

普通我々は初対面の大人に対して、いきなり馴れ馴れしいため口で会話することはありません。年上の人であるならなおさらです。しかし保健・医療・福祉・介護の分野では、しばしば初対面の大人に対して、「〜だよね。」などと話しかけている場面に出くわします。それが親しみの表現だとでもいうのでしょうか?僕はそのことに対して、無礼な馴れ馴れしさしか感じ取れません。

だからこのブログ記事では再三、「介護サービスの割れ窓理論」を提唱し、言葉遣いの乱れが、感覚麻痺につながり、やがてそれは不適切な態度から虐待につながりかねないものだとして、接客意識を持って、丁寧語で顧客である利用者との会話に努めるべきであると主張してきました。

少なくとも僕は、自分の所属する施設・事業所の中で、利用者の方々に馴れ馴れしい言葉で接することはなく、どのような状態の人に対しても丁寧語で会話しています。例えば認知症の人で、現在からさかのぼって何十年もの記憶がなくなってしまっており、自分が幼児だと思い込んでいる人がいたとしても、子供に使うような言葉で話しかけることはありません。そのことで何らかのコミュニケーション障害が生じたことはありません。言葉を崩して、馴れ馴れしく接することが必要だと感じたこともありません。

そもそも対人援助の場で、利用者が求めている言葉とは、馴れ馴れしい言葉ではなく、利用者本位の言葉なのです。

「どんなふうに言葉をかけられたらうれしいですか?」というアンケートには、大半の人が利用者を気遣い、相手の利益に配慮した言葉が「うれしい」と答えています。

利用者を中心においた丁寧な言葉かけが求められているのです。自分本位であったり、指示的、命令的であったり、相手に対して否定的であったりすれば、どんなに言葉づかいが丁寧でも相手を傷つけることになってしまうことを私たちは再度自覚する必要があるでしょう。

「がんばって」という言葉かけは、毒にも薬にもなるため、場合によっては嫌がられるおそれがあることも知る必要があります。ときには、がんばらなくても続けられる暮らしのほうが重要なのです。

それとともに、我々が気を使うべきなのは、言葉だけではないということです。誰が仏頂面で声をかけられて喜ぶでしょうか。

僕は飛行機で移動する機会が多いのですが、その時、キャビンアテンダントの方々の笑顔がとても気持ちよく思えることがあります。彼女らは接客のプロとして、けっして笑顔を絶やしませんが、我々も同じく対人援助のプロとして、自分の表情にも気をつける必要があると思います。生活の疲れを引きずった表情で、利用者に接することが許される職業に、国民は国費で対価を支払うことを許し続けるでしょうか?待遇が低くて当たり前と思われる職業にしないためにも、言葉と表情に気を使うプロを育てていく必要があります。

辛いという言葉に、一を足すだけで幸せという文字に替わります。介護は、この一を見つけ、この一を利用者につなげるために存在するのです。

そのためにも、介護のプロとして自分自身の言葉と表情と態度に気を使う人でいてください。

その向こう側には、きっと利用者の方々の幸福な表情が見えて来るはずなのですから。

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