入園から2月が経とうとしているが、認知症の症状が進行し、職員の対応に対して不満を現わす利用者のケアプランを再作成するために、ケアカンファレンスを行った。

誤解を与えないような対応の統一と、心理的支持が実感できるような声かけ・対応について具体的な方法をケアプランに落としていくための話し合いを行うとともに、食事・水分摂取・排せつについての生活課題を再度見直した。

入園後に、尿失禁が増えているので、排せつパターンを今一度見直して、トイレ誘導の声かけ時間を再チェックすることとしたが、そもそも失禁の原因が、単にトイレに間に合わないことなのか、他に原因はないかを話し合い、認知能力の低下や意識レベルの低下が原因ではないかどうか検討した。

それに繋がる脱水の問題も当然検討課題になるわけである。

この方は、施設で出される食事の量が多いと言い、主食を残されることが多いため、茶碗に盛られた主食を見ただけで食欲を失うことを考慮し、2/3の盛りで提供しているが、入所時と比べ、1.0kgの体重増加があり、BMIも適正値で栄養状態は問題なしとされ、食事摂取量は現在のままで十分と判断した。

ただそうなると汗や尿便、不感蒸拙等で排出される水分量を計算し、食事摂取以外に摂るべき水分量を考えた場合、食事が8割しかとれていない日は、最大値で計算すれば、計算上1.500mlという数字になることが分かった。

しかし実際には、この方は足の浮腫がみられたため、先々週から利尿剤を処方されており、1.500mlという水分摂取は無理である。おそらくこれは不感蒸拙の個人差の問題が大きく関連しているからであろうと思えた。そのため医師に確認して、食事以外の水分摂取は1.000ml/日に抑える計画となった。同時に失禁の原因が、利尿剤の副作用ではないかということも、医師・看護職員によって確認するように計画した。

よって今回のカンファレンスで得た結論としての施設サービス計画には宿題が残されており、短い時間でモニタリングと、再アセスメントを行うことを前提に計画した内容となっている。

この時、ふと思ったことは、全国老施協の介護力向上講習会では、こうした利尿剤服用者の水分補給も、食事以外に1500ml行うように指導しているのだろうかということである。

普通に考えれば、利尿剤を服用しながら、多量の水分を補給することはおかしいと気付くはずであるが、この問題をどう解決しているのだろう。

そんな中で、フェイスブックで繋がっている方から、次のような情報をいただいた。

しかし、介護力向上講習会への参加施設の方からも『ご家族に対して一律強制にならぬよう、個別アセスメントに基づき、竹内さんの良い部分のみを受け入れ〜』というお話をいただいている。このようにきちんとした施設では、介護力向上講習会のいいところどりをして、1500mlという数字にこだわらず(無視してと言った方が適切だろうか)、個別アセスメントで水分補給量を決めて、オムツ0を達成しているのである。

水分補給は大事であり、脱水が認知症の症状進行や、覚醒度の低下に繋がるが、だからと言って1500mlもの水分量が必要ではないという証明であろう。

こうした施設だと安心なんだが、1500mlという科学的根拠のない数字にこだわって、利用者の表情や暮らしを無視する施設が一方では存在することが問題なのだろう。

ここで考えなければならないことは、科学的根拠にまったく基づかない竹内理論を盲信する、智恵の足りない管理者が権力をふるって、利用者の表情も暮らしも無視した「独裁」が施設内で行われてしまうという怖さである。

何かを信ずるのは良いが、医学的な知識も必要な事柄については、医師にも意見を求めるなど、より慎重な対応が求められるだろう。介護力向上講習会は「いいとこどり」ができるかどうかが、一つの岐路になるだろう。

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