今週土曜日の18:30〜西宮市プレラホールで行われる西宮介護ネットワーク主催研修において、「通所介護事業所における生活相談員の役割と相談援助技術〜生活相談員とケアマネの連携をいかに形成するか〜」をテーマにした講演を行う予定である。

西宮介護ネットワークさんには、今年3/30にもお招きいただき、その時は「介護の誇り」をテーマにした講演をさせていただいたが、同会に対し、その時の受講者の方々から再度僕の話を聞きたいという声を多数頂いたことが西宮での2度目の講演実現となったわけだ。その中でも、同会会員さんを中心に、通所介護の相談員の役割がよく分からず、介護支援専門員との連携の仕方にも迷いがあるという声が寄せられたため、今回のテーマ設定になった。そこでは僕なりの相談員の役割論を語ろうと思い、新たな気持ちでテーマに沿った講演内容を考え、講演ファイルを作成して先週送付した。

相談員とは、ソーシャルワーカーとしての調整役であり、通所介護の頭脳を担う役割があると思うが、誰しもが相談員になれるわけではない。基準省令等で、その資格要件が定められているので、そのことの確認作業から役割の明確化につなげていこうと思った。しかしその目論見はあまりうまくいかず、現在の資格要件が、相談員の役割や位置づけを不明瞭にしているのではないかとさえ思った。

特養の生活相談員の資格要件については、基準省令(厚生省令第46号)において、「社会福祉法第十九条第一項 各号のいずれかに該当する者又はこれと同等以上の能力を有すると認められる者でなければならない」、とされており、通所介護の生活相談員要件については、老企25号で、「生活相談員については、特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第46号)第5条第2項に定める生活相談員に準ずるものである。」とされ、両者が同じ要件で、次の要件に該当するか、これと同等以上の能力を有するものと認められることが要件である。

(社会福祉法第十九条第一項)
一  学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に基づく大学、旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)に基づく大学、旧高等学校令(大正七年勅令第三百八十九号)に基づく高等学校又は旧専門学校令(明治三十六年勅令第六十一号)に基づく専門学校において、厚生労働大臣の指定する社会福祉に関する科目を修めて卒業した者
二  厚生労働大臣の指定する養成機関又は講習会の課程を修了した者
三  社会福祉士
四  厚生労働大臣の指定する社会福祉事業従事者試験に合格した者
五  前各号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者として厚生労働省令で定めるもの

一と二は、社会福祉主事任用資格取得者という意味である。四は規定としては存在するものの、行われたことがないもので、これに基づく生活相談員任命者は現在までは存在していない。五は精神保健福祉士がこれに該当し、それ以外の資格で該当するものはない。

ここで問題となることは、「これと同等以上の能力を有すると認められる者」の範囲であるが、これは都道府県が判断することになり、それぞれの地域でローカルルールが存在している。

このことについて北海道では内規において、介護支援専門員の有資格者はこれに該当すると認め、介護福祉士等の介護業務従事者については個別ケースの事案検討により認めるか否かを判断するとのことである。

そのほかの地域ではどうだろうか?

東京都
・介護支援専門員
・特別養護老人ホーム、高齢者在宅サービスセンターの老人福祉施設(介護老人保健施設を含む)で介護の提供に係る計画の作成に関し、1年以上(勤務日数180日以上)の実務経験を有する者
・老人福祉施設の施設長経験者で、施設長として1年以上の実務経験を有する者
・特別養護老人ホーム、通所介護事業所、介護老人保健施設および短期入所生活介護において、実務経験が通算で1年以上(勤務日数180日以上)ある介護福祉士

 神奈川県
・介護福祉士
・介護支援専門員
・介護保険施設又は通所系サービス事業所において、常勤で2年以上(勤務日数360日以上)介護等の業務に従事した者(直接処遇職員に限る)

千葉県・埼玉県
・介護支援専門員
・介護福祉士

以上のように各地域で独自の判断基準が異なっており、基本的に介護支援専門員は勿論のこと、介護福祉士も認める対象範囲資格とされているようである。

確かに介護福祉士は、教育課程や試験範囲にも相談援助に関する部分が含まれてはいるが、そうだからといって相談援助の基礎知識を持っていると考えるのは少し違うと思え、介護の実務でソーシャルワーカーである生活相談員として発令できる要件とするのはいかがなものかと考えてしまう。

ましてや法定資格がなく、介護業務の経験しかない実務者を、社会福祉士等の同等以上の能力を持つなんて判断できると考える方がおかしいと思う。僕個人としては、もう少し相談援助職としての能力を担保する要件を加えたほうが良いのではないかと考える。

土曜日の西宮講演では、生活相談員の実務として行うべきことを具体的に示す予定であるが、それは決して介護職員としての実務経験だけで行うことができるような職務ではないという考え方を示す予定だ。

西宮講演受講予定の方は、そのあたりにも注目していただきたい。
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