僕の講演を聴かれた方の中に、自分の所属法人で同じ話をしてほしいと依頼してくれる方がおられる。
それは僕がお話しする内容に共感、共鳴くださり、なおかつその話が介護の現場で役立つ具体論であると感じてくださるという意味だろうから、そのように声をかけてくださることは非常にありがたいことである。
今年6月14日、宮城県登米市で行われた「宮城県ケアマネジャー協会登米支部・登米市介護保険事業者連絡協議会合同研修」の中で、「人を語らずして介護を語るな 〜介護サービスの常識を問いなおそう〜」というテーマの講演を行ったが、この研修はオープン参加が可能であったため、受講者の中に岩手県の遠野市にある、「社会福祉法人とおの松寿会」の職員の方々が数名おられ、講演後の書籍販売のコーナーで、サイン会をしている折に、同法人にも話をしに来てほしいという、ありがたいお話をいただいた。
そして後日、正式にメールで依頼があったが、それは6月の下旬のことであった。
僕はなるべくなら平日は通常業務からはずれなくてよいように、道外講演は土日の休みの日を利用して行いたいという希望を持っているが、その時すでに11月頃まで予定が詰まっており、12月以降なら調整がつけられるような状態であった。しかし時期は迫っていたが、7月20日(土)〜21日(日)だけ、ポッカリ予定が空いていたため、その日なら調整がつくと連絡したところ、急な日程にもかかわらず、その日でもよいという返事をいただいた。そのため先週土曜日の18:00〜20:00の日程で、社会福祉法人・ とおの松寿会職員研修として、同法人の特別養護老人ホーム長寿の郷・地域交流ホールで、宮城県登米市でお話しした内容と、ほぼ同じ内容の講演を行ってきた。
岩手県というところは僕にとって特別な思い出の場所である。なぜなら現在、全国各地に講師としてご招待いただいいるが、道外ではじめて講演を行った場所が、岩手県・アピオ会議場だったからである。この時は、岩手県社会福祉協議会・高齢者福祉協議会「看取り・ターミナルケア研修」の講師として呼ばれ、「看取り介護」についてお話しした。
それともう一つ、平成2年の5月25日〜岩手県営球場(盛岡市)等で開催された「第12回東日本軟式野球選手権一部」に北海道代表の「三愛病院野球クラブ」の主将として参加し、1週間かの地で戦い、北海道代表としては初めて優勝旗を勝ち取ったという思い出がある。
その時のことは、今でも鮮明に覚えている。優勝の瞬間、いつもクールなチームメートが嬉し泣きしている姿を見て、自分も涙腺が緩んだこと、閉会式終了後、大量の缶ビールを買ってきて、球場の外で「ビールかけ」をしたことも忘れられない。閉会式後に撮った画像の写真は、パネルになって、今緑風園の施設長室の壁に飾っている。
その後も、盛岡を中心に何度か岩手を訪れてはいるが、ほかの県から新幹線で盛岡に移動したり、仙台空港経由の移動であったりして、今回利用した花巻空港を使うのは初めてだった。それにしても航空運賃の仕組みとはどうなっているんだろう。地方空港へのアクセスほど料金が高く設定されている。新千歳〜羽田間なら往復でも3万円でお釣りがくるのに、花巻への料金は往復で5万近くになっている。そんなことを考えたりしながら飛行機に乗っていたが、新千歳〜花巻空港までのフライト時間は、わずか50分弱。14:00発の便が、新千歳を20分ほど遅れて出発したが、15:00少し過ぎには花巻空港に到着した。
そこには吉祥園の遠藤施設長や、登米で挨拶してくださった松田さんなどが迎えに来てくれていた。今回は翌朝7:00にホテルから空港まで送っていただくなど、松寿会の職員さんにはお世話になりっぱなしで恐縮である。皆さんありがとうございます。
講演前にホテルにチェックイン。昨年、天皇陛下がお泊りになったというホテルは、南部神社の参道の横に建てられていた。


部屋は一人で贅沢に使えるツインの禁煙ルームである。松寿会の方に、ここもお気を使っていただき恐縮である。

チェックインを終え、60分前に講演会場入りして、一通りの準備を行いながら講演に備えた。
この日の長寿の郷・地域交流ホールには、他法人の職員の方を含め150人以上の方々が、ホールを埋め尽くくすように座っておられた。他施設の方にもオープンの講演であったため、一番遠い方は、4時間かけてこられたそうであるが、20時過ぎに講演が終わったことを考えると、日付が変わる前に自宅にたどりつけないほどの遠方から来ていただき、恐縮の思いでいっぱいである。
会場は横長に並んだ配置で、一番後ろの方との距離も近く、受講者の皆さんの表情がよく見えて、反応を直に感じ取ることができて話しやすかった。仕事を終えたお疲れの状態であるにも関わらず、120分ノンストップの講演中、居眠りをする方もなく、熱心に受講していただいて本当にありがたい思いである。皆さんの翌日からの仕事に役立つようなお話をすることに努めたが、いかがだったろうか。
さて講演後は、お楽しみのオフ会。これが楽しみで休みの日に全国を回っているといっても過言ではない。

こちらのお店、このオフ会のために8時以降は貸切にしてくれている。しかもこの日のオフ会は、この店で1次会と2次会が連続して行われるような感じになった。それというもの、中で宴会を行う前に、お店の外にテーブルを置いて、そこでジンギスカンを盛大に焼いて、乾杯の口開けという形から入ったのである。

そうなのだ。僕も知らなかったが、遠野市は北海道と同じように、ジンギスカンを普段から食べている地域で、羊肉の消費量は北海道と1〜2を常に争っているほど、ジンギスカンが名物となっている地域なのである。
ジンギスカン鍋や、食べ方のスタイルは北海道とほとんど変わりないが、大きく違っているのはこのコンロ。

バケツに空気穴をあけているようなもので、これが遠野市内では普通に売られているとのこと。ここに固形燃料を入れて火を熾し、ジンギスカン鍋をこの上に置いて、肉を焼くスタイルである。

北海道では、家庭でジンギスカンをするときは、どちらかといえば「タレ付きジンギスカン」が多いが、遠野はタレをしみこませていない生肉ジンギスカンである。しかも北海道の場合は、タレなしのときには、切ったら丸い形になる成形肉(いろいろな部位を寄せあつめてプレスしてひとかたまりにした肉)を使うことが多いが、こちらは成形肉ではない厚切りの生肉である。こっちの方が高級感があるなあ。これにそれぞれのお店特有のタレを絡めて食べるわけである。


味は、言わなくてもわかるべさ。「うんめい!!!」肉も柔らかくて、しかも食べごたえあり。超まいうー。



ひとしきり肉を食べ終わったところで、場所を店内に移した。このお店は本来イタリアンのお店らしい。

パスタとカツサンド。パスタはこれ以外に後からミートソースも出てきたが、どちらも絶品。旨かった。カツサンドも柔らかく、ジンギスカンとは別腹に入った。

サンマの燻製。

ピッザ!!全部美味しい。お腹いっぱい!!ご馳走様でした。
おまけに

翌日、空港まで送ってもらった際に、お土産に遠野クッキーと、遠野山ぶどうワインまでいただきました。ありがとうございます。また遠野に行きたくなるっしょや。
介護・福祉情報掲示板(表板)
「人を語らずして介護を語るな THE FINAL 誰かの赤い花になるために」の楽天ブックスからの購入はこちらから。(送料無料です。)
「人を語らずして介護を語るな2〜傍らにいることが許される者」のネットからの購入は
楽天ブックスはこちら
↑それぞれクリックして購入サイトに飛んでください。