日曜から昨日にかけての登別は、雨交じりの曇った日が続いたが、今日は見事に晴れ上がって青空が広がっている。画像は緑風園の屋上から先ほど撮影した四方嶺(しほうれい)という嶺である。この裏側に「のぼりべつクマ牧場」などがある場所である。

四方嶺

現在の気温は27度。これでも高い方である。今年はまだ30度に達した日はないのではないだろうか。しかし北海道の夏はお盆までと言われている。海水浴場もお盆からクローズするところが多い。このまま秋風が吹くとなると、今年の登別周辺はあまり暑くない夏で終わるのではないだろうか。

ところで今日出勤時に感じたことだが、いつもより国道を走る車の台数が少ない。世間はまだお盆休みということなのだろう。

そういえば、交通事故で頚椎捻挫と診断されて治療に通っている病院も、明日までお盆休みである。

緑風園の職員にお盆休みはないが、シフトをやりくりしながら休める職員は有給休暇を使って休んでいる。そうは言っても多くの職員はお盆に関係なく通常どおりの勤務である。特に介護職員などは盆や正月も関係なくシフトの中で変則勤務をしてくれており、いつもこの時期は、いくら感謝しても足りない気持ちになる。

介護サービスに従事する人々は、お盆の時期に「お墓参り」に行きたいと思っても、その時期に行けない人も多いだろう。そもそも故郷から遠く離れた地域で働いている人は、故郷に変える機会も数年ごとという場合が多くて、毎年お墓参りに行けない人もいるだろう。でも亡くなられた家族や、ご先祖のことを思い出すだけでも、それは供養になるそうだ。この時期は、それらの人々に思いを馳せるということで良いのではないだろうか。

表の掲示板でいつもお世話になっている「丸刈リータさん」は、公私に渡ってお世話になっている道内の小規模特養の施設長さんであるが、彼のフェイスブックには、お父さんがなくなった際にお坊さんから聞いた話として、次のような言葉が示されている。

「お墓はアンテナみたいなもんです。墓参りに行けなくても、亡くなられた方やご先祖さんに心で気持ちを伝えれば通じます。」

この言葉は僕の心の琴線に触れて、感銘を受けた。

丸刈リータさん自身も、故郷は遠く離れており、お盆にもお墓参りがままならない環境にいて、遠く北の大地から思い風に乗せ、雲に乗せて伝えているんだろう。

この時期に、そういう思いを馳せることが日本人の文化だろうし、大事なことだろうと思ったりしている。

僕の父が建て、祖父と祖母と父が眠るお墓は、実家のある岩見沢市の隣町の三笠市にある。登別からは一般道を車で走ると3時間弱で着く場所だ。今週末の日曜日に、家族を連れてお墓参りに行ってくる予定であるから、そのために別に休みを取る予定もなく、今日も何やかにやらと忙しく日常業務をこなしている。

今年は父が亡くなって7回忌を迎える年だ。9/17が命日であるが、今年はその日が丁度敬老の日の祝日である。本来、敬老の日は特養では、そのお祝い行事を行うことが多いのだが、緑風園では15日(土)に「緑風園まつり」というイベントを行うことにしているので、17日は僕も休みをもらって法要を行う予定である。

本来その法要を取り仕切るべき僕の母は、病院のベッドの上で物言わぬまま一日を過ごす状態である。でもきっと分かっている部分も残っていると信じて、母に替わってお墓に花をたむけ、法要を取り仕切り、ベッドの上の母に報告しようと思う。

繋がっているのは、今生きているこの時代の人々とだけではなく、過去や未来につながっているんだと思う。そしてこの青い空や美しい大地を、美しいまま未来に残していかねばならないと思ったりしている。

お盆の青い空を見上げながら、そんなことを漠然と考えている。

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