人間とは、失っていく存在である。
人は、生まれてから大人になるまで様々なものを、親や家族や周囲の人々から与えられる。やがて大人になって自分の力で手に入れることができるものが増えてくる。
しかし物質的なものは、やがて消えてなくなる。死ぬまで持ち続けるものがあるとしても、それは死によって消滅するものだ。自らの手の中に永遠に残る物質などない。それがあると思いこむことは幻想に過ぎない。命さえ失うのが人間という存在だ。
人間の致死率は100%であり、命もいつか消えてなくなる。しかし永遠ではない「限りある命」であるがゆえに人間の存在は尊い。生きて過ごす時間に限りがあるから、今生きているこの時間が大事だ。大切にしなければならない一瞬一瞬を無駄にしないようにしたい。
その限りある時間の中で、僕たちは何を大切にすればよいのか・・・。いつか消えてなくなる物質にその価値を求めることは空しい。
金銭は生きる上で必要なものであり、それを求めることを否定しない。しかしそれは日常を営むために必要なものでしかなく、金銭を得るということそのものを目的とするのは間違っているのではないだろうか?金銭を得ることだけを目的化してしまえば人間として大事なものを失ってしまうのではないだろうか?金銭を得ることを否定したり、蔑んだりする必要はないが、少なくとも永遠ではない「限りある存在」としての人間にとって、一番大事なものは、金銭やそれで得ることができる物質ではないはずだ。
この世で生かされているこの瞬間に、もっとも大切なものを探す旅。そういう旅が人生ではないだろうか。
僕は今、幸福である。決して贅沢な暮らしぶりではないが、不幸ではないと感じている。勿論、その暮らしを支えているものは、仕事であり、その対価であり、それによって不自由のない日常を営むことができているという現実があるのだから、金銭はそこにはなくてはならないものだと思う。ただしそれだけではないとも思う。
自分を支え癒してくれる家族がなければ、どんなに贅沢な暮らしをしていたとしても幸福感を得ることはできないだろう。
家族以外の友人や知人や、周囲の人々との関係性がなければ、満足感を感じて社会生活を営めないだろう。
何よりも人と繋がり、人と関係性を持つことが、孤独を感ずることなく、豊かな気持ちで暮らし続けることができる源ではなかと思う。だから僕にとって一番大事なものは、様々な人との「繋がり」である。幸い僕の周囲には、新しい繋がりを作ってくれる素晴らしい人々がいつもいてくれる。そのことが一番ありがたい。
その中には、メールのやり取りだけで、まだ逢ったことがない人も多い。しかしそうした人達とも確かに繋がっているのだ。そのことでたくさんの幸せをもらっている。ありがたく思う。それらの人々と、いつかお逢いできる機会があるかもしれないと思うことも僕の幸せである。それも「夢」といってよいだろう。小さな夢をたくさん持てる人が「幸せ感じ上手」なのだから。
だから人との繋がりは僕にとって何にも替え難い重要な財産だ。
あの震災で家や財産をすべて津波で流された「しゅうさん」という方が、たった1冊、津波に流されなかった僕の本を避難所の中で読んで夜を過ごしたというブログ記事を紹介してくれたのは、若い有能な介護支援専門員・ジタニストさんである。
しかし彼と僕を繋げてくれたのは、東京都文京区で小規模多機能居宅介護の管理者をしていた「ヅカさん」である。そもそもそのヅカさんと、僕を繋げてくれたのは、僕のブログ記事を読んで、メールをくれて、それぞれのサイトを相互リンクした、埼玉の法務事務所を経営している田原さんである。しゅうさんとの出会いは、この3人との繋がりを無視して考えられない不思議な繋がりなのである。
こうした出逢いと、繋がりによって、しゅうさんのブログ記事の存在を知った。
それがブログ書籍化本続編出版の動機の一つになったことは「人を語らずして介護を語るな2〜傍らに寄り添うことが許された者」の「はじめに」の中で詳しく書いている。是非参照いただきたい。
しゅうさんは、今も被災地で訪問介護事業所のサービス提供責任者として活躍されている。自分の生活が元に戻っていないのに、他者の暮らしを支えるために頑張っている「しゅうさん」のような方々が、被災地にはまだたくさんおられる。その人達がいてくれているおかげで、この日本という国は成り立っているのだと思う。その人達がいるからこそ、日本は再生できると信じてよいのだと思う。
1月に、福島県と宮城県で講演を行ったが、僕はその2つの講演の冒頭で、「この被災地で高齢者支援活動に頑張っている皆さんは、全員が、日本人すべてにとってのヒーロー・ヒロインです。国民栄誉賞を授与された、なでしこジャパンに勝るとも劣らない」という意味の発言をさせていただいたが、それは僕の心からの言葉である。
だから続編第1章では、彼ら彼女らに思いをはせ、「愛」をテーマにした文章を書き下ろした。
その続編の出版記念シンポジウム「愛を語らずして福祉を語るな」が、3 月24 日(土) 13:30〜16:30 の予定で、東京都港区芝の女性就業支援センター (旧 女性と仕事の未来館)で行われる。
そのシンポジウムに、しゅうさんが参加申し込みをされたという連絡を先週いただいた。会場でお逢いし、懇親会で歓談できることを楽しみにしている。
また一つ、出逢いが生まれる。僕にとってそれはかけがえのないことである。
※新刊を取り上げて下さっている方々のブログを下記に紹介したい。今後、記事に書かれた方はURLをいただければ随時追加記載したいので、よろしくお願いします。是非読後の感想を聞きたいものである。
・ペーパー社会福祉士のうたかた日記の「首領(ドン)とボスが相まみえる日」
・KAZさんの「生活相談員のブログ」
・湖畔の宿 洞爺かわなみ(大学時代の同級生の経営する旅館ブログで紹介していただきました)
・ryyohrさんの特養ケアマネの施設介護ブログ。〜It's my job to keep care professional
・飯塚さんの「最新福祉脳」の中の「氷点下マイナス100度は沸騰。」
・宮古島に移住した介護士のブログ「ゆうむつ青板」
・shanさんのブログ「人を語らずして介護を語るな2 傍らにいることが許される者」
・丸ガリータさんの2弾目(読後感)
・西村栄一さんの「やればできた!今ここからの介護経営スムーズ化!」
・タヌキの置物・知らない地域でのケアプラン(タヌキの置物さんのブログ)
・前から後ろから!(春之介さんのブログ)


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人は、生まれてから大人になるまで様々なものを、親や家族や周囲の人々から与えられる。やがて大人になって自分の力で手に入れることができるものが増えてくる。
しかし物質的なものは、やがて消えてなくなる。死ぬまで持ち続けるものがあるとしても、それは死によって消滅するものだ。自らの手の中に永遠に残る物質などない。それがあると思いこむことは幻想に過ぎない。命さえ失うのが人間という存在だ。
人間の致死率は100%であり、命もいつか消えてなくなる。しかし永遠ではない「限りある命」であるがゆえに人間の存在は尊い。生きて過ごす時間に限りがあるから、今生きているこの時間が大事だ。大切にしなければならない一瞬一瞬を無駄にしないようにしたい。
その限りある時間の中で、僕たちは何を大切にすればよいのか・・・。いつか消えてなくなる物質にその価値を求めることは空しい。
金銭は生きる上で必要なものであり、それを求めることを否定しない。しかしそれは日常を営むために必要なものでしかなく、金銭を得るということそのものを目的とするのは間違っているのではないだろうか?金銭を得ることだけを目的化してしまえば人間として大事なものを失ってしまうのではないだろうか?金銭を得ることを否定したり、蔑んだりする必要はないが、少なくとも永遠ではない「限りある存在」としての人間にとって、一番大事なものは、金銭やそれで得ることができる物質ではないはずだ。
この世で生かされているこの瞬間に、もっとも大切なものを探す旅。そういう旅が人生ではないだろうか。
僕は今、幸福である。決して贅沢な暮らしぶりではないが、不幸ではないと感じている。勿論、その暮らしを支えているものは、仕事であり、その対価であり、それによって不自由のない日常を営むことができているという現実があるのだから、金銭はそこにはなくてはならないものだと思う。ただしそれだけではないとも思う。
自分を支え癒してくれる家族がなければ、どんなに贅沢な暮らしをしていたとしても幸福感を得ることはできないだろう。
家族以外の友人や知人や、周囲の人々との関係性がなければ、満足感を感じて社会生活を営めないだろう。
何よりも人と繋がり、人と関係性を持つことが、孤独を感ずることなく、豊かな気持ちで暮らし続けることができる源ではなかと思う。だから僕にとって一番大事なものは、様々な人との「繋がり」である。幸い僕の周囲には、新しい繋がりを作ってくれる素晴らしい人々がいつもいてくれる。そのことが一番ありがたい。
その中には、メールのやり取りだけで、まだ逢ったことがない人も多い。しかしそうした人達とも確かに繋がっているのだ。そのことでたくさんの幸せをもらっている。ありがたく思う。それらの人々と、いつかお逢いできる機会があるかもしれないと思うことも僕の幸せである。それも「夢」といってよいだろう。小さな夢をたくさん持てる人が「幸せ感じ上手」なのだから。
だから人との繋がりは僕にとって何にも替え難い重要な財産だ。
あの震災で家や財産をすべて津波で流された「しゅうさん」という方が、たった1冊、津波に流されなかった僕の本を避難所の中で読んで夜を過ごしたというブログ記事を紹介してくれたのは、若い有能な介護支援専門員・ジタニストさんである。
しかし彼と僕を繋げてくれたのは、東京都文京区で小規模多機能居宅介護の管理者をしていた「ヅカさん」である。そもそもそのヅカさんと、僕を繋げてくれたのは、僕のブログ記事を読んで、メールをくれて、それぞれのサイトを相互リンクした、埼玉の法務事務所を経営している田原さんである。しゅうさんとの出会いは、この3人との繋がりを無視して考えられない不思議な繋がりなのである。
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1月に、福島県と宮城県で講演を行ったが、僕はその2つの講演の冒頭で、「この被災地で高齢者支援活動に頑張っている皆さんは、全員が、日本人すべてにとってのヒーロー・ヒロインです。国民栄誉賞を授与された、なでしこジャパンに勝るとも劣らない」という意味の発言をさせていただいたが、それは僕の心からの言葉である。
だから続編第1章では、彼ら彼女らに思いをはせ、「愛」をテーマにした文章を書き下ろした。
その続編の出版記念シンポジウム「愛を語らずして福祉を語るな」が、3 月24 日(土) 13:30〜16:30 の予定で、東京都港区芝の女性就業支援センター (旧 女性と仕事の未来館)で行われる。
そのシンポジウムに、しゅうさんが参加申し込みをされたという連絡を先週いただいた。会場でお逢いし、懇親会で歓談できることを楽しみにしている。
また一つ、出逢いが生まれる。僕にとってそれはかけがえのないことである。
※新刊を取り上げて下さっている方々のブログを下記に紹介したい。今後、記事に書かれた方はURLをいただければ随時追加記載したいので、よろしくお願いします。是非読後の感想を聞きたいものである。
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