今日の記事は我が施設の「恥」の部分に触れることになる。しかし自身がそのことを深く胸に刻んで反省する意味と、反面教師として他の施設が同じ間違いを犯さないようにという意味を込めて、あえて書かせていただく。
先週当施設において誤薬ケースがあった。
夕食後の与薬時に夕食後薬と朝食後薬を間違え、本来翌朝の朝食後に飲むべき薬を前日の夕食後に飲ませてしまったものである。
誤薬した薬は血圧を下げる薬と利尿剤の2種類で、血圧が下がってしまう事も考えられる為、状態を夜勤者に引継ぎ血圧測定と状態観察を行なったが、幸い夜間は特変なく就寝され特別な問題は起こらなかった。しかしこれは本来あってはならない間違いであり、早速「事故対策委員会」を緊急招集し、原因の究明と今後の対策を練った。
当施設では以前に他者の薬を誤って服薬介助するという事故があり、それ以来次のような対策をとっていた。
(1)服薬介助は3名にて確認する体制をとる。1名は服薬者の名前及び朝・昼・夕の薬が揃っているか確認し薬チェック表にチェックし薬をテーブル毎に仕分ける。残り2名は服薬を行う前に他の介護職員に目で確認してもらう。服薬介助時には利用者自身にも確認の声掛けを行う。最後にしっかり服薬後の空袋の中・利用者名・何時の薬かを確認する。
(2)夕食後薬を看護室より持ってくる介護職員を夜勤者と決め服薬チェック表と薬分けを行う事とする。
(3)朝食後薬が入った薬箱は夜勤者が所定の保管場所に保管する。
という方法で行っているが、本ケースについては一人室で食事介助を行っていたケースで、決められたこの過程の一部が守られていなかったということが明らかになった。
そこには「間違いはないだろう」という油断があった事が否めない。本ケースは「残り2名は服薬を行う前に他の介護職員に目で確認してもらう」という過程において、利用者の名前は確認していたが、その薬が朝食薬なのか夕食薬なのかの確認を怠った為に発生したものである。確認が機械的にされてしまい、本当の意味での確認になっていなかったものである。
仏作って魂入れずではないが、システムを作っているのに惰性に流れてそのシステムが機能していなかったという意味だ。ここの意識を高めないと同じ間違いが繰り返される。介護サービスの現場ではヒューマンエラーはつきものとはいっても、こうしたエラーは繰り返されてはならないものであり、ここは猛省せねばならないところである。
ところでこのような誤薬ケースは、医療機関受診の有無に関係なく「事故」として道に報告書を挙げねばならないことになっている。転倒のように医療機関受診の有無でアクシデントかインシデントかに分かれるケースとは異なるのである。(誤嚥の場合も同様に、すべてアクシデントとして届け出義務がある。)
そのため事故対策員会の結論が出された後、週末までに報告書をまとめ、先週金曜日にメールで事故報告書を提出した。
すると今朝早く、金曜日に送信したメールの返信メールが届いた。それを読んで唖然とした
----------------------------------------------------------------------------------------
〇〇 殿
〇〇あてに度々報告をいただいているところですが、自分はもう胆振の担当者ではありません。
(以前言ったかどうか記憶定かではないですが)
今後は胆振の担当あて送信してくださるようお願いします。
(誰が担当か不明の場合は直接胆振に聞いてみてくださるようお願いします)
----------------------------------------------------------------------------------------
おいおい、担当者が変わっていることを知らなかったのはこちらのミスなのか?いちいち道の担当が変わっていないか調べてメールしないとならないのかよ。運営指導担当者なら日ごろから連絡を取り合って、移動も意識しているが、地区毎に違う(同じ胆振でも東と西では事故報告担当者は違う)事故報告受付担当者の移動をこちら側から全部把握できないって。
しかもこのメールに「度々報告をいただいているところですが」と書いているように、この担当者には(おそらく移動後も)何度か事故報告書を送っている。移動後にメールが届いたなら、その時に知らせてくれれば、こんなに度々間違った送信先にメールを送る必要もなかったし、そもそも移動の場合、役所内で引き継ぐっていうことは、今後の報告書の送信先も各事業者に新たに連絡しておくということではないのか?文書による連絡の時代ならともかく、メールでこの変更のお知らせを送ることくらい簡単だろうに。
その変更もアナウンスすることなく「以前言ったかどうか記憶定かではないですが」とは何という言い草だろうか?後半部の言葉は丁寧でも「そっちで胆振に直接担当者は誰か聞け」って言う意味だ。移動前に次の担当者が誰になるか分かっていないんだろうか?それじゃあ引き継ぎもできないだろう。せめて自分の後任の誰それに連絡して下さいっていうのが普通じゃあないのか?
しかも宛名が「殿」である。これ大昔の「言葉の行革」で廃止した言葉ではないのか?宛名はせめて様だろうに。
お役所とはかくも偉いものなのであろうか?
しかし週初めからこんなメールに噛みついている場合ではない。今週はいろいろ忙しのだ。週末から来週月曜にかけて3連休という人が多いだろうが、19日の「敬老の日」を祝って今週17日(土)は恒例の「緑風園まつり」を行う予定だ。(今月の「家族通信」の案内文を参照してください。)
先月の「盆踊り(参照:霧雨盆踊り)」があいにくの霧雨のため屋内実施だったので、おまつりはなんとがお日様に恵まれて屋外実施できるといいなあ。しかし今日現在の週間予報では17日は「曇り時々雨」である。何とかこの予報が外れ晴れてくれることを土曜日まで祈り続けながら準備を進める週になる。
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介護・福祉情報掲示板(表板)
先週当施設において誤薬ケースがあった。
夕食後の与薬時に夕食後薬と朝食後薬を間違え、本来翌朝の朝食後に飲むべき薬を前日の夕食後に飲ませてしまったものである。
誤薬した薬は血圧を下げる薬と利尿剤の2種類で、血圧が下がってしまう事も考えられる為、状態を夜勤者に引継ぎ血圧測定と状態観察を行なったが、幸い夜間は特変なく就寝され特別な問題は起こらなかった。しかしこれは本来あってはならない間違いであり、早速「事故対策委員会」を緊急招集し、原因の究明と今後の対策を練った。
当施設では以前に他者の薬を誤って服薬介助するという事故があり、それ以来次のような対策をとっていた。
(1)服薬介助は3名にて確認する体制をとる。1名は服薬者の名前及び朝・昼・夕の薬が揃っているか確認し薬チェック表にチェックし薬をテーブル毎に仕分ける。残り2名は服薬を行う前に他の介護職員に目で確認してもらう。服薬介助時には利用者自身にも確認の声掛けを行う。最後にしっかり服薬後の空袋の中・利用者名・何時の薬かを確認する。
(2)夕食後薬を看護室より持ってくる介護職員を夜勤者と決め服薬チェック表と薬分けを行う事とする。
(3)朝食後薬が入った薬箱は夜勤者が所定の保管場所に保管する。
という方法で行っているが、本ケースについては一人室で食事介助を行っていたケースで、決められたこの過程の一部が守られていなかったということが明らかになった。
そこには「間違いはないだろう」という油断があった事が否めない。本ケースは「残り2名は服薬を行う前に他の介護職員に目で確認してもらう」という過程において、利用者の名前は確認していたが、その薬が朝食薬なのか夕食薬なのかの確認を怠った為に発生したものである。確認が機械的にされてしまい、本当の意味での確認になっていなかったものである。
仏作って魂入れずではないが、システムを作っているのに惰性に流れてそのシステムが機能していなかったという意味だ。ここの意識を高めないと同じ間違いが繰り返される。介護サービスの現場ではヒューマンエラーはつきものとはいっても、こうしたエラーは繰り返されてはならないものであり、ここは猛省せねばならないところである。
ところでこのような誤薬ケースは、医療機関受診の有無に関係なく「事故」として道に報告書を挙げねばならないことになっている。転倒のように医療機関受診の有無でアクシデントかインシデントかに分かれるケースとは異なるのである。(誤嚥の場合も同様に、すべてアクシデントとして届け出義務がある。)
そのため事故対策員会の結論が出された後、週末までに報告書をまとめ、先週金曜日にメールで事故報告書を提出した。
すると今朝早く、金曜日に送信したメールの返信メールが届いた。それを読んで唖然とした
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〇〇 殿
〇〇あてに度々報告をいただいているところですが、自分はもう胆振の担当者ではありません。
(以前言ったかどうか記憶定かではないですが)
今後は胆振の担当あて送信してくださるようお願いします。
(誰が担当か不明の場合は直接胆振に聞いてみてくださるようお願いします)
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おいおい、担当者が変わっていることを知らなかったのはこちらのミスなのか?いちいち道の担当が変わっていないか調べてメールしないとならないのかよ。運営指導担当者なら日ごろから連絡を取り合って、移動も意識しているが、地区毎に違う(同じ胆振でも東と西では事故報告担当者は違う)事故報告受付担当者の移動をこちら側から全部把握できないって。
しかもこのメールに「度々報告をいただいているところですが」と書いているように、この担当者には(おそらく移動後も)何度か事故報告書を送っている。移動後にメールが届いたなら、その時に知らせてくれれば、こんなに度々間違った送信先にメールを送る必要もなかったし、そもそも移動の場合、役所内で引き継ぐっていうことは、今後の報告書の送信先も各事業者に新たに連絡しておくということではないのか?文書による連絡の時代ならともかく、メールでこの変更のお知らせを送ることくらい簡単だろうに。
その変更もアナウンスすることなく「以前言ったかどうか記憶定かではないですが」とは何という言い草だろうか?後半部の言葉は丁寧でも「そっちで胆振に直接担当者は誰か聞け」って言う意味だ。移動前に次の担当者が誰になるか分かっていないんだろうか?それじゃあ引き継ぎもできないだろう。せめて自分の後任の誰それに連絡して下さいっていうのが普通じゃあないのか?
しかも宛名が「殿」である。これ大昔の「言葉の行革」で廃止した言葉ではないのか?宛名はせめて様だろうに。
お役所とはかくも偉いものなのであろうか?
しかし週初めからこんなメールに噛みついている場合ではない。今週はいろいろ忙しのだ。週末から来週月曜にかけて3連休という人が多いだろうが、19日の「敬老の日」を祝って今週17日(土)は恒例の「緑風園まつり」を行う予定だ。(今月の「家族通信」の案内文を参照してください。)
先月の「盆踊り(参照:霧雨盆踊り)」があいにくの霧雨のため屋内実施だったので、おまつりはなんとがお日様に恵まれて屋外実施できるといいなあ。しかし今日現在の週間予報では17日は「曇り時々雨」である。何とかこの予報が外れ晴れてくれることを土曜日まで祈り続けながら準備を進める週になる。
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