今日あるいは明日まで「お盆休み」という人も多いのではないだろうか。このブログや表の掲示板のアクセス数も、いつもの平日よりはやや少なくなっているのもそのせいだろう。

僕に「お盆休み」はないが、たまたま先週末の土日は休みだったので、13日の日に家族4人そろって「お墓参り」に行ってきた。お墓は僕の実家がある岩見沢市からやや旭川よりの三笠市という場所にあるため、現在の自宅からは往復で5時間かかる。両親が元気な頃は実家に帰省するときに「お墓参り」をしていたので、特段不便は感じなかったが、実家が主なき状態になって早4年。両親が建立したお墓も僕の生活圏域からは遠く離れた場所になってしまっている。

今年は大きな災害があり、それがまだ続いている最中のお盆だから、特別な思いをもってこの時期を迎えられた方も多いだろう。

ニュースを見ると、被災地では参るべき墓地が流され、先祖代々のお骨を納めた場所探しから始めている人もいる。

たくさんの命があの巨大地震と津波で失われたのだから、初盆を迎えあらたな哀しみに涙している人も多いだろう。あらためて亡くなられた方々のご冥福をお祈りしたい。

そういう意味では、このお盆は、日本中で、日本人すべてが、あらためて「人の命」や「家族のきずな」や「愛」について考えてみる時期だろうと思う。

当施設では、今年この時期だからこそ、命に向き合う介護を考えようという思いを含んで、今日から「看取り介護研修週間」ということで全職員を対象にした研修を行う予定にしている。今週複数回同じ研修を行って、職員全員がそのどこかに参加するという意味だ。(参照:看取り介護研修週間について

看取り介護加算を算定する施設は、施設基準;告示26号において「看取りに関する職員研修を行っていること。」と定められており、看取り介護に関する研修は必須であるが、そのような算定要件を別にしても、定期的に自分達が実践する「看取り介護」の意味や結果の検証を確認することは必要であり、そのために職員全員が同じ内容の研修を受けるということを年に1度以上は行っている。

看取り介護を実践する施設の管理者にはいくつかの役割が求められるが、そのことについて僕は、「看取りケアの総括責任者 ・ 理念と方向性の明確化と品質保持の責任を担う。」と考えている。このことは全国各地で行う「看取り介護講演」でもお話ししているところである。

そういう意味でも、看取り介護研修の企画や実施は、その役割として最も重要なものだろうと思うので、現在、職員が全員受講する研修については、僕自身が講義することにしている。

それは新たに職員に伝えておきたい内容が毎年増え続けているからだという意味がある。去年と同じ話ばかりであれば、何も繰り返し行う必要はないのかもしれないが、今年新たにレクチャーしておきたい内容が増えており、そのことはしっかり伝えておかねばならない。

今年はやはり、あの震災や津波での犠牲者の方々の状況にも触れる内容になるだろう。我が施設の看取り介護の理念の一つは、マザーテレサの人生の99%が不幸だとしても、最期の1%が幸せだとしたら、その人の人生は幸せなものに替わるでしょう。」という言葉の実践というものなので、あの震災で失われたたくさんの尊い命を考えることが、そのテーマに向かいあうことだろうし、人の生死と向き合う介護に必要なスキルに結びつくと思うからである。

同時に何度も繰り返し確認しておくべきこともある。

例えばそれは、当施設の看取り介護の3つのキーワードである
1.寂しい看取りは嫌じゃ〜最期の瞬間を寂しくさせない〜看取りのいう名の施設内孤独死を避ける
2.最期までその人らしく〜対象者の生活を思い起こしながら代弁者となること〜最も身近で気付く人になるための関係づくりが求められる。
3.最期まであきらめない介護


このことは毎年のように繰り返し確認するし、看取り介護は死の援助ではなく、最期の瞬間まで「その人にとって尊厳ある生き方」をさせるという意味があり、最期の瞬間まで安心・安楽の支援を提供せねばならないということが最も重視されるべきであることも繰り返して確認すべき事項である。

そのために我々は「死に臨む瞬間に対象者が求めるものは何なのだろう?」という問いかけを行い続けねばならない。それは聴診器や注射針の冷たさを感じ取ることではないはずであり、本当に求めているものは関係深い人々の暖かな手のぬくもりである、ということから臨終に向かいあう介護職員の役割を考えることがあってもよいのではないかと考えている。

そのためには、看取り介護に取り組むすべての関係者は、人の命の尊さを理解し、敬い、謙虚に係わらねばならないし、看取り介護は、人の尊厳ある生き方に対する介護であり、尊い命が燃え尽きる最期の時まで、その人らしい生き方ができるための支援であるということを忘れないように確認し合うことが大切ではないかと思う。

このことは毎回繰り返し話し合い、考え、確認し合うべきである。

なおこの研修週間の特徴は、同じ研修を複数回行うというだけではなく、開始時間の設定が、日中、日勤業務終了後、それよりさらに遅く、というふうにされていることだ。

当然、仕事中は受講できないから夜に行うことも必要だが、小さな子供がいて、夕方から夜間は時間が取れないということで日中のパート勤務をしている人もいるので、日中の業務についていない時間に受講したいという人もいるからである。

今日は昼の部から始まって、明日以降徐々に開始時間を遅くして実施することになる。新しい「気づき」が生まれることを期待したい。

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