今回の巨大地震を契機に、災害対策マニュアルを見直している方々も多いだろう。
その時に是非考えていただきたいことがある。それは「地震が発生したら、外に出ないで机の下にもぐって身を守る」と定めている施設や事業所があったら、それは間違いであるということだ。そういう定めがあれば即変更してほしい。特に鉄筋コンクリートのビルの中に事業所を構えている場合は、絶対に机の下にもぐってはならない。
このことについてはアメリカ国際レスキュー隊長のDOUG COPP(ダグ・コップ)さんが、自身のサイトで警告している。原文は英語なので僕もよくわからないが、昨日(28日、昼)この地域のローカルラジオ局「FMビュー」の昼休み時間の番組で、全文を訳して紹介していたので、そこで紹介された内容を転記しておく。
(ここから)
私は、アメリカ国際レスキュー隊の隊長で災害担当責任者のダグ・コップです。アメリカ・レスキュー隊は、世界で最も多くの経験を積んだ救助隊です。
私は60カ国で組織されている国際レスキュー隊のメンバーと共に、1985年以降ほとんどの主だった災害の救助活動にあたり、875もの崩壊したビルに入りました。
私が初めて救助活動にあたったのは、1985年のメキシコ大地震のとき、メキシコシティーの小学校でした。子供たちは皆、机の下敷きになっていました。この子供たちが、もし、机と机の間の通路にいたなら助かっていただろうにと思うと、私は本当にいたたまれませんでした。
ビルが崩壊して、天井が落っこちてきたときは、テーブルや家具などを押しつぶし、その隣には空間ができますが、その下に空間ができることはありません。絶対にテーブルや机の下に入らないでください。家具が大きかったり、強度があればその横に空間ができるのです。
この空間こそが「命の三角形」です。そして、この空間に入り込めば助かる可能性が高くなります。実際崩壊したビルにはこの「命の三角形」がたくさんあります。地震のときは以下の注意を守ってください。
・ほとんどの人は、地震のとき、四つんばいになったりして机やテーブルの下にもぐりこむが、これでは崩落したときには助からない。地震の際すぐに外に出ることができなかったら、近くにある大きくて強固な家具(机、テーブル、ソファ、ベッドなど)の横で、胎児のように丸く、なるべく小さくなってうずくまること。この体勢をとると命の三角形の中で助かりやすい。
・夜、ベッドで寝ているときに地震が起こったらベッドから下りて、ベッドの横で、胎児の体勢をとること。ベッドの横は、命の三角形ができやすい場所である。全てのホテルのドアに、このことを明記したなら地震の際のホテルでの生存者が飛躍的に増えるだろう。
・地震のときは、ドアから離れること。ドアのそばにいる人は、助からない場合が多い。
・なるべく、建物の中心から遠ざかること。外壁に近いほど、助かりやすい。
・車に乗っているときは、崩落した道路や落下物の下敷きになることがあるので車からは直ちに降りて命の三角形ができる車の横で座るか横になること。
・木造家屋が実はいちばん安全。木は地震で動いたり、しなったりするので崩壊しても大きな空間を作りやすいし重さが分散される。
(以上、ここまで転載)
聞くところによれば、今回の地震災害の直後に、災害の専門知識もないのに、ビルの中の事業所内の机に潜り込まずに、外に飛び出した人を非難し、厳重注意をしている事業者があるそうだ。しかし3/24のニュージーランドの地震の際も、死亡者のほとんどは崩壊したビルに押しつぶされているのだ。机の下にもぐって助かった人はいない。
タグコップさんが守ってくださいと書いている最初の部分には「地震の際、すぐに外に出ることができなかったら近くにある大きくて強固な家具〜」と書いてあることに注目してほしい。
つまりタグコップさんは「近くにある大きくて強固な家具の横で、胎児のように丸く小さくうずくまる」のは、「すぐに外に出ることができなかった場合」と書いているのである。そうであれば、すぐに外に出るのが最良の選択であるという意味にとれる。しかし一方では「ドアから離れること。」「ドアのそばにいる人は、助からない場合が多い。」と書かれており、即、外に出られなかったらドアから離れた外壁に近い位置に身を置くことも忘れてはならない。
余震が続く地域の皆さんは、是非このことを情報提供してほしい。
そして、今後はこうしたことを踏まえて、新しい避難マニュアルを作るべきである。
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介護・福祉情報掲示板(表板)
その時に是非考えていただきたいことがある。それは「地震が発生したら、外に出ないで机の下にもぐって身を守る」と定めている施設や事業所があったら、それは間違いであるということだ。そういう定めがあれば即変更してほしい。特に鉄筋コンクリートのビルの中に事業所を構えている場合は、絶対に机の下にもぐってはならない。
このことについてはアメリカ国際レスキュー隊長のDOUG COPP(ダグ・コップ)さんが、自身のサイトで警告している。原文は英語なので僕もよくわからないが、昨日(28日、昼)この地域のローカルラジオ局「FMビュー」の昼休み時間の番組で、全文を訳して紹介していたので、そこで紹介された内容を転記しておく。
(ここから)
私は、アメリカ国際レスキュー隊の隊長で災害担当責任者のダグ・コップです。アメリカ・レスキュー隊は、世界で最も多くの経験を積んだ救助隊です。
私は60カ国で組織されている国際レスキュー隊のメンバーと共に、1985年以降ほとんどの主だった災害の救助活動にあたり、875もの崩壊したビルに入りました。
私が初めて救助活動にあたったのは、1985年のメキシコ大地震のとき、メキシコシティーの小学校でした。子供たちは皆、机の下敷きになっていました。この子供たちが、もし、机と机の間の通路にいたなら助かっていただろうにと思うと、私は本当にいたたまれませんでした。
ビルが崩壊して、天井が落っこちてきたときは、テーブルや家具などを押しつぶし、その隣には空間ができますが、その下に空間ができることはありません。絶対にテーブルや机の下に入らないでください。家具が大きかったり、強度があればその横に空間ができるのです。
この空間こそが「命の三角形」です。そして、この空間に入り込めば助かる可能性が高くなります。実際崩壊したビルにはこの「命の三角形」がたくさんあります。地震のときは以下の注意を守ってください。
・ほとんどの人は、地震のとき、四つんばいになったりして机やテーブルの下にもぐりこむが、これでは崩落したときには助からない。地震の際すぐに外に出ることができなかったら、近くにある大きくて強固な家具(机、テーブル、ソファ、ベッドなど)の横で、胎児のように丸く、なるべく小さくなってうずくまること。この体勢をとると命の三角形の中で助かりやすい。
・夜、ベッドで寝ているときに地震が起こったらベッドから下りて、ベッドの横で、胎児の体勢をとること。ベッドの横は、命の三角形ができやすい場所である。全てのホテルのドアに、このことを明記したなら地震の際のホテルでの生存者が飛躍的に増えるだろう。
・地震のときは、ドアから離れること。ドアのそばにいる人は、助からない場合が多い。
・なるべく、建物の中心から遠ざかること。外壁に近いほど、助かりやすい。
・車に乗っているときは、崩落した道路や落下物の下敷きになることがあるので車からは直ちに降りて命の三角形ができる車の横で座るか横になること。
・木造家屋が実はいちばん安全。木は地震で動いたり、しなったりするので崩壊しても大きな空間を作りやすいし重さが分散される。
(以上、ここまで転載)
聞くところによれば、今回の地震災害の直後に、災害の専門知識もないのに、ビルの中の事業所内の机に潜り込まずに、外に飛び出した人を非難し、厳重注意をしている事業者があるそうだ。しかし3/24のニュージーランドの地震の際も、死亡者のほとんどは崩壊したビルに押しつぶされているのだ。机の下にもぐって助かった人はいない。
タグコップさんが守ってくださいと書いている最初の部分には「地震の際、すぐに外に出ることができなかったら近くにある大きくて強固な家具〜」と書いてあることに注目してほしい。
つまりタグコップさんは「近くにある大きくて強固な家具の横で、胎児のように丸く小さくうずくまる」のは、「すぐに外に出ることができなかった場合」と書いているのである。そうであれば、すぐに外に出るのが最良の選択であるという意味にとれる。しかし一方では「ドアから離れること。」「ドアのそばにいる人は、助からない場合が多い。」と書かれており、即、外に出られなかったらドアから離れた外壁に近い位置に身を置くことも忘れてはならない。
余震が続く地域の皆さんは、是非このことを情報提供してほしい。
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介護・福祉情報掲示板(表板)
専門家による批判もあるようですが、英語に不自由なので読めません。
日本語に翻訳してあるブログを読むと
・別の国での地震の経験から得た見地を建築基準が根本的に異なる国では適応できない
・ダグ・コップ氏の調査方法と結論が他の災害対策専門家に批判されている
・ダグ・コップ氏はレスキューの専門家ではない
という話のようです。
ダグ・コップ氏の話も一つの案として新しい避難マニュアルを作らなければいけないことは間違いないことですね。
ちなみに文部科学省も机の下への避難は見直しているようです。
地震時に机の下へ潜ることが困難だというのがその理由だそうです。